涼

デューン 砂の惑星PART2の涼のネタバレレビュー・内容・結末

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ好みだとか、ワクワクしたとか、胸が熱くなったとかそんな事は全くないんだけどこれだけの物をお出しされたら高評価せざるを得ないよね⋯⋯。

リンチ版のDUNEから奇怪さを薄めて100倍丁寧に100倍美麗に仕上げてあるので、最高の絵作りの特濃スペースオペラに3時間ぶっ続けで殴られ続けて気絶しかけた。絵が良すぎるよ絵が。

あんなに触れたら壊れそうな線の細い青年だったティモシー・シャラメが、命の水を飲んで覚醒した瞬間からカリスマと自身に満ちた指導者に本当に見えてきて(演技力〜〜〜〜!)と心の中で叫んじゃった。

音楽のせいでひたすら緊張を強いられて3時間を長く感じなかったのもすごいね。爆重低音→静寂→爆重低音の繰り返しでサウナみたく整ってしまって途中から面白いのか面白くないのかよく分からなくなった。

パート1であれだけみっちり下拵えしたんだからパート2はアクションアクションクライマックスアクションなのかと思いきや、また2時間じっくり下拵え始めて監督の正気を疑った。
正直最後の内乱パートをもう少し長く見せて欲しかった気持ちは強くある。

リンチ版に比べると奇妙さは確かに薄いんだけど、作中さり気ない部分で未知の文化だったり異性の文明の異質さが表現されていたのでSFとしてはとても好み。

全然人には勧められないけど、観るなら絶対劇場かつIMAXで観るべき。
涼