クリストファー・ノーランと並んで、世界で最も作品が待たれているドゥニ・ヴィルヌーヴのDUNE3部作の2作目。
前作は2021年のNO1作品なので、ハードルを高くしたままグラシネIMAXで鑑賞。
究極のIMAXGT体験を味わいました。
アート・エンタメ…映画に要求する全ての体験がここにありました。
砂漠の惑星DUNE滞在レベルの没入観
何処までも広がる砂漠の壁、IMAXを生かした高さを意識したアクション、サンドワームを呼ぶ振動音、ベネ・ゲセリットの心の声等は、前作をよりブラッシュアップした効果。
今回は、ハルコンネン家の描写が素晴らしいです。
モノクロの民衆の熱狂と、墨を水で溶かしたような花火のおぞましさ。
ヒトラー政権下で開催されたベルリンオリンピックを記録した『民族の祭典』の熱狂を写し取ったかのようなシーンです。
オールスターキャスト過ぎる俳優陣。
NHK大河ドラマレベルの脇役まで主役クラスの出演者です。
今作からの出演者だけで、クリストファー・ウォーケン、フローレンス・ピュー、レア・セドゥ、ノンクレジットの方も…皆DUNEの世界に溶け込んでいます。
ハルコンネン家の次男フェイド=ラウサを演じるオースティン・バトラーが特に印象を残します。
デヴィッド・リンチ版では、スティングが演じて、作品随一の強い印象を残していましたが、バトラーの凶暴さと狡猾さは完全にそれを凌駕していました。
この作品は、ヴィルヌーヴ監督がIMAXフォーマットで観ることを意図した作品なので、他のフォーマットで観る事で印象が著しく変わる作品だと思います。
お住まいの地域によって、鑑賞条件も限られますが、東京や大阪在住の方であれば、池袋グランドシネマかEXPO109シネマのIMAXで観られる事をお勧めします。