このレビューはネタバレを含みます
ドゥニ・ヴィルヌーヴが仕掛けるSF超大作第2弾。
アトレイデス家がハルコンネン家に滅ぼされて、長男のポールが母親と命からがら逃げてきて、砂漠の民の力を借りて逆転攻勢に出るぞっていう、完全に俺の戦いはこれからだ!だった前作は、正直なかなか地味で物足りなかった。
今回はさすがにポールの逆襲を描いているので、物足りなさは無かったけど、やっぱり序盤は結構地道に砂漠の民の心を掴んでいくところをやってたので、結構眠くなったのも事実。
ただ、ポールの最終試練あたりから徐々に高まってくる感じで、ポールが完全に指導者として立ち上がって大領家との決戦に流れこんでいく。あの巨大サンドワームを手懐けるあたりからは本当に目が離せない。
ポールは戻れないところまで行っちゃって、みんなついてくるけど、愛するチャニだけは別の道を行くのだった•••こういうエンディングは間違いないよなぁ。
前作でも震えるような冷たい目をするシャーロット・ランプリングが最高だったけども、それに対抗するかのごとく完全に目を殺してきたレベッカ・ファーガソンも見事。
エルヴィスを憑依させたオースティン・バトラーが、今回はいい具合に魅力的な悪役を仕上げてきたのも大きいな。
今回もドゥニ監督がバチバチに決めてきてて、特に色彩抑えまくりのハルコンネン領のコロシアムでの広がらないモノクロ花火とか、砂から突然現れる板式の地雷とか、逆光の決闘シーンとか、たくさんいただきました。最高。
そこに乗るハンス・ジマーの例の重低音が凄まじくて、エンディングの音楽なんかは目を閉じて聴いてました。
さすがに続きは無いんだろうなって思ったけど、ドゥニ監督は3作目のことをインタビューで答えている様子。さて。