たかっし

デューン 砂の惑星PART2のたかっしのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.6

素晴らしい2時間30分の予告編と言っていい前作から2年と少し。
待望の続編。

20世紀後半のSFサプカルチャーの礎であるフランクハーバート著のDUNE。
デザインチームはその後エイリアンで成功。スターウォーズが大量の絵コンテを参考にしたという制作されなかったホドロフスキー版。一般的に失敗作の烙印を押されているデヴィッドリンチ版。ドゥニヴィルヌーヴ監督は原作に忠実に制作するのは不可能と言われたDUNEに挑んだのが本作である。
1978年のスターウォーズを見て映画に感化され、10代前半をSFオタクとして過ごした者としては待ちに待った映画だ。

前編から踏襲されている、スパイス(エネルギー)の搾取する側、される側の現実世界の写し絵的な世界観に加えて、今作は銀河皇帝と裏で権力を操ろうとするベネゲセリットの女達。覚醒していく主人公に対しする偶像崇拝の危うさも描いた。
今回IMAXで鑑賞したが、サンドワームの進行する場面は怒涛の迫力。
キャストも豪華で特に皇帝役がクリストファーウォーケンだったのが個人的には嬉しい。
しかし1番の見どころはティモシーシャラメ演じるポールが運命を受け入れ、予言者として民を奮起し勇者として君臨するも後の悲劇を連想させる悲壮感を既に漂わせており、作品の神話性を体現しているところにある。

その昔デヴィッドリンチ版を見て??だった中坊(私)は本作を両手を広げて抱きしめ受け入れたい。
それぐらいの完成度だ。
迷っている方は絶対劇場で、それもラージフォーマットで鑑賞することをオススメします。
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