2回IMAX鑑賞して漸くわかってきた。これは完璧な映画で、今後何時迄も語り継がれるSF映画だということが。
原作に忠実な一作目と比較すると、二作目は設定だったり、時系列がいじられており、1回目はついて行くので精一杯だったのが、この改変が映画というアートフォーマットで表現するためと、ヴィルヌーブが如何に原作を愛している故であることがわかった。
母と妹の話として進めるのではなく、早々に水を飲ませて、ティモシーと離すことで、ティモシー自身がフレメンに認められ、神格化されるプロセスと、ゼンデンヤとの関係醸成にフォーカスすることで、限られた時間の中でも推進力のある物語になっていた。
シーン一個一個にも色々語りたいが、掴みのハルコンネン隊がシールド作用で垂直に浮遊するシーンは、これまでにあれ程までに鉛直方向の運動を美しく表現できた映画はなかったんじゃないかと思わせる(映画って横長スクリーンだから、カーチェイスのような平面方向の運動はよく撮れるが、鉛直方向の運動は途端にダサくなる)。
他にもオースティン・バトラーのジエディ・プライムでの健闘シーンは、モノクロである理由はよくわからないが、それを超越するスタイリッシュさ。ヴィルヌーブは単なる映画監督を超えてると思わざる得ない。
圧倒的な世界観や建築物、ガジェットの巧妙さはパート1から引き続きだが、今作は娯楽映画としてのストーリーテリングが加わり、これ以上言うこと無い。ヴィルヌーブのSF以外も観たいのだが、パート3へ向けて相当期待値が上がってしまったの事実。