最も恐ろしい映画の一つ。
PART 1では、ストーリーの展開はなかったが、PART 2では、物語がかなり進んだ。
その内容というのは、イスラム教圏におけるジハード的な物で、人々の欲や信仰心、陰謀、集団心理など、様々な人間の恐ろしい側面と共に描かれている。
加えて、DUNEの音楽と世界観は虫がモチーフになっており、人間が本能的に危険に思える空間をDUNE PART 2ではどっぷり体験できる。
日本人にとっては馴染みがないアラブっぽい情勢や、得体の知れない言語、これも含めて本当に恐ろしかった。
PART 1はジハード的な物語が進んでなく、まだ人間の情に訴えかける部分は感じられたが、PART 2は、圧倒的な圧と恐怖感で満たされていた。
大衆作品としての娯楽性は、ある意味豪華なキャスティングによって担保はされているが、もしキャスティングが地味だったら、恐ろしい作品でしかないなと思う。
この映画の評価は、個人的には高いけれども、多くの人が楽しめるような内容ではないんじゃないかと思う。この映画の圧倒的な圧によって、評価を上げざるを得なかった人は多いんじゃないか。
いづれにせよ、この時代に、この規模の作品が生まれ、この時代に自分が生きている事に感謝しかない。
DUNE 続編、登場人物たちの内面で世界を、これからドゥニ・ヴィルヌーヴがどう描くかには、期待が高まるばかりです。
