Keruta

デューン 砂の惑星PART2のKerutaのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.7
新たなSF映画の起点とも言える傑作
待ちに待ったDUNE、その第2作ということもあり、大満足の出来…!

かつてホドロフスキー監督が魂の戦士を結集させるも頓挫。
デイヴィッド・リンチ監督がその後、メガホンを取るも編集権を有していなかったことからダイジェスト映像のように仕上がってしまった。
※ただ、ビジュアルはリンチらしい気持ち悪さでとても好み

そして、ヴィルヌーヴ監督が遂に映像化を大成させた。
ただ、一作目はスローペース過ぎて、もっと時間短縮できたろ?と思っていたが、今回は目まぐるしくストーリーが展開していく。

映像や音響は言わずもがな圧倒的。
サンドワーム、モノクロの世界、息を呑む決戦、全てのシーンにおいて目を離すことはできない。
特に中盤の砂虫を乗りこなそうとするシーンは圧巻!

物語面について、根底にあるテーマの一つはポールの復讐であると感じている。
結果的には復讐だけでは飽き足らず、あのような結末となってしまうのだが…。
続編の有無も気になるところではあるが、描きたかったのは正義を気取る復讐者の顛末と報復の連鎖ではないか…。
原作自体、「スター・ウォーズ」にも影響を与えているため、シスへの転落に置き換えると分かりやすい。
帝国に支配されたと思えば、反乱軍が反撃し、ファースト・オーダーが台頭すれば、レジスタンスが立ち上がる…結局、報復は終わらないのね…。
思い返せばボイスもフォースと似ているし

それにしてもヴィルヌーヴ監督は今後もSFしか撮らないのだろうか…。
個人的には『静かなる叫び』や『プリズナーズ』が好きなので、『メッセージ』以前に戻ってほしい気もするが…。
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