木蘭

デューン 砂の惑星PART2の木蘭のレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.7
 麻薬と宗教の力はヤバいというスペースオペラの古典第二弾。
 3時間弱がアッと言う間に過ぎる・・・前作はプレゼン用のパイロット版だったのか!?という出来映え。

 画面が豪華な割には今一つスケール感に欠けるとか、肉体派の役者を集めたのにアクションの切れが酷いとか、スペースオペラ的なケレン味がデザインに無いとか・・・そういった前作の不満はあらかた解消されていてビックリ!
 オールスターキャストで画面も豪華だ。

 個人的には死体(半死体)から水を抜き取るシーンはゾワゾワしたし、食べ物にも粒子状の香料が入っているシーンは味の素みたいだなぁと思ったし、ハルコネン家の兵隊のスーツがカッコイイ!とか感動した。

 みんなが一番楽しみにしていたサンドワームも大満足!
 乗りこなし方が今一つ格好悪いなぁ・・・と序盤は思っていたのだが、それすらクライマックスのタメだったんじゃないか?という突撃シーンは大迫力。旗は萌えるね。胸熱。

 とはいえ問題も無いわけではなくて、凄いテンポで後半戦を突き進むので、リンチ版を観ただけで原作を知らない人間からしても、「それは端折り過ぎなのでは!?」「そこはもっと盛り上げるシーンなのでは!?」「ええ!どういう事!?」というあっけなさや、シークエンスの繋ぎの悪さも否め無い。
 まぁ、原作の問題もあるみたいだけど。

 まぁ、この尺に収めるには仕方がないか。
 その分、決めポーズとか、らりった様な台詞とか、形の美しさで補完しているので、観客側の脳内補正で埋めたい。

 あんまり頑張っちゃうと破綻してきた死屍累々の歴史があるので、ヴィルヌーヴ御大には適当に力を抜きつつ、この調子で頑張って欲しい。
 よっしゃ、次は宇宙戦争だ!PART3だ!
木蘭

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