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デューン 砂の惑星PART2のVisorRobotのネタバレレビュー・内容・結末

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

TOHOシネマズ仙台で、IMAXで見た。平日昼の回。あんまり客は入っていなかった。外国人が見に来ていた。

Pert1を適当に見て、とにもかくにもIMAXで見るために足を運んだ。宇多丸も宇野維正もとにかくその形態での視聴をプッシュするのだ。

ほうと息をのむシーンはたくさんあったで賞であることは間違いない。上空からハルコンネン兵士の死体が落ちてくるシーンは思わずギャッと心の中で叫んだし、白黒の中での液状花火の表現はいろいろと物忘れの激しくなった俺でも、なかなかしばらくは忘れられそうにない。

しかし、話としてはかなり駆け足感を感じた。DUNEの規模感がそもそもわからないので、南と北がどれほど離れているのかもわからないし、サンドワームで革命を進められるならフレメンももっと早く放棄しとけや。と思う。もちろん、そのあたりは原作を読めばまるわかりなのだろう、とSignマグポッドキャストのタナソーの弁を踏まえても、思う。


何となく俺の知っているお話に置き換えると、要するに『果てしない物語』のバスチアンが今作でいうポールみたいなものであって、今後増長しておっきい被害(予言でいう大勢の飢餓と死)を招くわけでしょう?

うーんでも、その裏に宗教(母と妹が布教した)のパワーがあり、現実のより分かりやすいメタファーがあり、それにそもそもファンタジーではなくSFなのだから、話としては少し違うのかな。

とはいえ、俺はバスチアンにおけるアトレーユのような存在が欲しいよ。あ、でもそれがチャニなのか。

そこで引っかかるのが、ポールが南にいかないと話していたのに、チャニも来てほしそうにしていて、結果、現在の展開へつながったという部分である。南に行ってから命の水を飲むまでもかなり駆け足だし、やっぱ後半駆け足の詐術にかけられたような気がしてしまうんだよな。ともすれば、『オッペンハイマー』以上に。

とはいえ、映像すごかった賞はあげたい。映像を解さない俺でも。
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