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酒徒のピポサルのレビュー・感想・評価

酒徒(2010年製作の映画)
3.4
食っていくために文学への志を捨てなければいけず、酒と女の世界に逃避する。世間の文学、ひいては芸術へのリテラシーを自分ひとりの力ではどうすることもできず、金が物を言う世界では意に反して求められているものを書かなければならない。節度をもった主人公が自分はそういう人間であると言い聞かせるように官能小説を書いているのがとても哀しい。
衣装や美術もあって女性の艶美さが際立っていて、それによってやるせなさが増幅していたように思う。
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