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カッコーの巣の上でのotayuのネタバレレビュー・内容・結末

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

「これが名作なのか・・・」と思いながら終盤まで観た。精神病院を舞台に、医者サイドが患者を人間と扱っていないという設定自体は既視感もあり、展開も予想通り。
ラスト、マクマーフィーが戻らず、チーフが殺して逃げる、というのが衝撃的だったが・・・。

脚本でいうと、マクマーフィーはその前に1回、薬にやられた振りをしているんで、大丈夫かな、と期待させるとこがうまかった。あとはチーフの存在。完全なるバッドエンドでないとこも、不思議な後味の残る作品。

観た後に知ったけど、あの時代の背景がポイントかもと思った。ロボトミー手術が「善」と思われていた時代。つまり、あのナース長は良かれと思っての行動だったんだ。あとは映画公開した1976年は、ベトナム戦争後のアメリカ。アメリカという国が初めて挫折を知って、人々が不安な状態にあった時にあの映画はインパクトがあったんだろう。

なのでストーリー的には「名作?」と疑問を持ったけど、終わり方まで観ると、妙に引っかかる、議論したくなる作品ということで名作なのだと思った。
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