LEONkei

ボイリング・ポイント/沸騰のLEONkeiのレビュー・感想・評価

1.5
料理長の頭が沸騰しグツグツ煮え繰り出すと他スタッフにもグラグラと沸騰が蔓延、殺伐とした空気に情緒不安定な人間達に美味しい料理が作れるはずもない。

内容云々の前に短編映画ならまだしも長編映画としては前菜以降料理が全く出てこない間伸び感と飽きがくる、撮影技法のアプローチが唯一の見所で斬新でも新鮮味もなく流れているのに臨場感の描写は甘い。

この撮影技法だから仕方はないが構図もライティングも無意味で度外視なので、自分の頭が沸騰する以前にフィスラーの鍋の中の水は冷たく相性が悪い。

そもそも物語としての内容が薄っぺらいので撮影技法のみしか注視する部分がないのと、評論家界隈でこの作品が高評価を受けている理由が自分には理解できない。

料理映画と分かっていながらも盛り付け程度で実際誰も料理はしていないのも気になるところ。

この映画で最も頑張ったのは監督でも俳優でもなく94分間一人でハンディを回したカメラマンだろう。

カットの数で善し悪しが決まる訳ではないが、映画に何故カットがあるのか考えた方がいい。

料理に対し全く愛のないこのレストランには行きたくもないが、不吉なナンバー〈13卓〉に通されたら用心しないといけない..★,
LEONkei

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