本日の一本。
最初はこれハズレだろ、と思っていた。なんかカメラがグチャグチャ動いて見辛くてしょうがなかったし、銀行強盗シーンもマイケル・ベイにしちゃ普通すぎるんじゃない？「6アンダーグラウンド」のときのように監督にしか撮れない映画じゃないじゃんと感じたからだ。
しかし、一時間程すると状況が変わる。つまりこの映画は、「マイケル・ベイがグランド・セフト・オートを実写化してみた」ということになるのだ。そうすると、一つ一つのシーンの妙にべらべら喋りながらひたすら救急車とそれを追いかけ回す警察のシーンがピタリとハマるのだ。救急車の中に乗っているのは腕利きの運転手シャープというより、コントローラーを握って彼に代わってステアリングホイールを回す僕ら自身だということ。
だから観客がそうはならんやろ…みたいな場面展開もまぁこれグラセフだしな、とプレイヤーだったなら腑に落ちるように出来ている。警察もカマロやらGT-Rやら引っ張り出すのもそういう世界ですからで説明不要。今だからこそ制作出来た映画とも言えるのではないか。
CGを使わない本物の爆破は流石。もはやギャグシーンでありつつもやったぜ！と思わせてくれるあたりマイケル・ベイだなと目がキラキラする。「バッドボーイズ」など他の作品の方が面白いとも思うが、マイケル・ベイファンなら是非抑えておきたい一本。
