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モルナール船長
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『モルナール船長』に投稿された感想・評価

ロバート・シオドマク監督作品。
主人公の船長モルナールは上海での武器の密輸でマフィアとトラブルになり・・・という話。

船長の生き様の話。前半は武器の密輸に関するサスペンス、後半は臨終を迎える主人公のドラマという構成になってるけど、主人公モルナールが中心というのが貫いている。家族よりも同じ船の男たちとの生活第一というホモソーシャルな世界を堪能できる。船員達との掛け合いが陽気で笑える。

海の大きなさざ波のロングショットも良かったけど、一番は船火事のシーンで、船員が素早く動き、カットも素早くて、まさに非常事態を感じさせるスピード感が良かった。
☑️『モルナール船長』(3.7p) 及び『日曜日の人々』(4.0p)『人間廃業』(3.5p)▶️▶️
シオドマークについては永くノーマークで、20世紀内で、実際に観たのは1~2本、知ってるタイトルも渡米直後の有名な数本しかなかった。ましてや、ドイツ~欧州時代の事など、『日曜日~』は一応映画史上の名作として観てたが、16ミリの画質の酷い奴でこういうのが名作なんだなぁ(と名作嫌いは思った)位、(ウルマーらと)合作でもあり、作者には印象なかった。21Cも10年過ぎた辺りからデジタル時代で色々目に出来るようになると、かなり面白い作家とわかってくる。研ぎ澄まされた職人芸⋅それも大胆なのと、かなりたががゆるんだB級の流れが同居している。高いレベルの緊張感が全編持続する事は稀れ。
それら渡米後に対し、今回初めて観た二本を含めても4本しか観ていない、ドイツ~欧州時代では、堂々隙のない、A級の資質と達成の示しを感じる。渡米後の多くの作家が、ハリウッドに毒されざるを得ないと言うのを幾分か証明してるようだ。技術的にはともかく、質的には子供騙しが一般のハリウッドでそれでもよくやったほうか。それに与えられたポジションがA級ではなかったせいもある。
ナチス政権下のドイツを離れ、フランスで発表した二本も今回観たが、独創性⋅才気に満ちたドイツ時代、ユニークな発想でトリッキーかノワールな妙味を披露のアメリカ時代の間にあって、堂々たる正攻法でケレンに頼らず、芳香さえ感じる本格を受ける、特に本作『~船長』は。´38当時というと仏映画界は、クレール⋅フェデーは去り、ルノワール⋅カルネ⋅グレミヨンらがトップの頃か、それらに十分に肩を並べてる。
パリに本部がある海運会社のダンケルク支社の、見てくれの近代化や粛清を計り、私生活では再婚相手を見定めてる、代表と、犬猿の仲⋅潰し合いの、海千山千で隠し金も貯め、既にご法度になってる武器密輸も上海他寄港地で平気で捌いてる、アクの強い船長が主人公。ダンケルクで家を守り差配するだけに専念の、家柄⋅気品の高い妻とは、海と陸を棲み分け、互いに同じ床に立つ事も出来ない。闇社会のはぐれ者のタレコミ、(二重売買)捌く相手との軋轢⋅消し合い、から船から出火⋅証拠消えて一堂無傷脱出で英雄化、益々会社と険悪になる中、倒れて嫌な自宅の療養へ。だが、生理的には嫌も⋅互いに意識す持ち場堅持の妻は支社代表の求婚をはねつけ(変形の夫婦生活のたしかな稔りは娘のあり方)、船長と密接不可分⋅何時も一体の情が結んでる副船長初め船員は、代船獲得に船長を迎え、安眠の場を与える。
これ見よがしのタッチはなくも、巨大な船体や部屋階段路面佇まいの自然な格、浅め90°切返しが中心も縦の切返しも、酒場⋅船脱出⋅英雄歓迎のモブと動感畳み掛け、鏡内だった撃ち込み⋅オフの相手への尽きぬ殴打⋅ヌッと出現(意外)当人らの暴力性突発、時に大CU表情迄にじり寄ってるカメラ縦移動、波や埠頭の様々いきいき表情入れ、らのちとない手応えが溶け込んでる。何より完全に任され、それに応える以上の、ニュアンス⋅倦怠⋅疲労⋅意気を映画的途切れなく、主⋅脇役なく示してくる俳優への誘導(P⋅ルノワールはそこさえ超えてるが)。これ見よがしでない本当の名匠が生まれんとしてたのだ(直ぐにドイツ占領でユダヤ人の居場はなくなるが)。
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ドイツから亡命前、それも初期の二本は、より真っ当⋅燃えたぎる映画表現への挑戦の、ストレート⋅大胆な作風を謳っている。あえて、アマ自主映画⋅ドキュメンタリーの装いを纏い⋅粗っぽいエクスキューズでの観客の目こぼしを狙った、商業映画のルーティンを易々乗り越えた大胆で自由な『日曜日~』は、かなり似て見える『ピクニック』『新学期』に比べてもタッチの自由度⋅大胆度で上回ってるとさえ思う。昔16ミリ版で観た時の素材の見映えの悪さ、軽い日常描写、の印象が刷新される。イメージの強さ⋅親密さ⋅大胆さは、劇映画と記録映画、プロとアマを跨がないと出来ないもの。『ピクニック』を上回る(先取り)自由伸びやか描写、なんと言う戦前ベルリンの活力と倦怠~性と日常への、微細⋅ストレートさ。
土曜と月曜日の前段⋅後段で挟み、若い男女2対2の郊外の湖から浜⋅林へのピクニックで、メインになるべきタクシー運転手の恋人のモデル嬢は起きられず⋅夕方迄寝込んだままで脱落、運転手は親友の営業マン⋅伊達男と行くが、伊達男が目的の知り合ったばかりの女優の卵が、親友の販売員してる娘を連れ来てて、2カップル復元。アクシデント⋅(内部や他者絡み)嫉妬や苛立ちもつれも、波のように繰返されるが、どこか低温度さや自然溶込み、ユーモアや行動力一気拡大が都度打ち消す若さ。伊達男と、連れこられた控えめなの娘の方にに燃え立つものが。展開は捻れてくも、それ以上の見た事ない伸びやかナチュラル+狂おしさへ。性交前後(草むら水着着替え辺から)の着衣直しや気だるさ(艶かしさや軽やかさも)迄。根っこは結構冷めてる。
そして、その中間(5人の昼寝微睡み中)に、同じ日に街に残ったり海水浴に行った市井の人々、銅像と囲み⋅CU顔連ね⋅写真撮り⋅海を埋め尽くし⋅窓から見下ろし、らが話別へ?脈絡なく塊り的にゴソッと纏めて入る。ナレーション紹介もありドキュメンタリー的に荒っぽいカット⋅カッティングも天才タッチが無理なく織り込まれてる。土曜日の、喧騒の街中で間を詰めてく2人をL俯瞰で実に多ポジションで観察してゆき、囲む様々列車らの横パン押さえが左右操り魔術。近しくなっての洒落た会話。から始まり、車窓⋅主観移動からフォロー移動へ。皆が闇雲に駆け出し、遥か突き抜けて追いかけっこ⋅先まで、駆け引きがほつれ求めあう強さから、カメラは自然を大きくまさぐりパンし、また戻ってくる。大L、仰角、表情アップの対応やり取り、自然光?の顔への触れ⋅まさぐり、水面の誘惑⋅エロス、エイゼンシュテイン⋅アトラクションのモンタージュ?、多人乗り込み水上自転車やバスの同乗空気⋅疾走力。劇映画のプロ俳優でも無理の感情の解放⋅親密さ⋅揺らぎ、それに沿うカッティング、どんな演出をしたのか、マジックであり映画一般の忘れた真の王道感覚的邁進。昔の印象があるので、流して観てたが、そのうち息をのむように。この作家の別格⋅特別⋅傑作の感。トーキーでも一般興行ルートでも、ここまで率直⋅気兼ねなし描写は難しかったろう。
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一時間に充たぬ短尺作品『~廃業』も、キビキビ弾力と才気のスケールに満ち、どこまで伸びるか分からない天才と内からのスケールを照明。自殺願望を果たす道筋をつけるも、見かけた女の子に恋し180°転換。懲役と契約金を計算し、やっと請け負った男の、窓や距離を介しての、近づき方や決行(すんでのところ失敗)の繰り返す映画の懐ろの位置押さえ(続け)。所属の組織や別人にバトンタッチしてからの、殺される側の2人の、刑務所や集会に先に乗り込む折衝。その大詰め、引き継ぎ殺し屋は、終局で対象を変え、部屋自体を壊すと、主人公⋅ヒロインの式の場。抽象化もされ、重力もあるセットと、キャラらの不可思議煩悶、おかしな行動⋅絡みのスマートで、表情抗わずユーモア溢れる締め確かな連綿、奇異な行動と意識が合一化しての場の一気破壊力。移動や構図採りも、鋭く力あり、主観的にはスピードや鋭角性も増し、止まらず。凶器や人の位置が、次々様々に入れ替わってくも、ストレートを保ち、アップの短い確かな押さえ入れベストタイミング⋅過ぎ⋅対応スピード増し、の才力高まってく。いずれにせよ、いまをも完全に活きてく快作だ、これもまた。
このまま、戦争⋅政争なく、故国での映画作りの環境続いてたら、どんなにユニークで大胆⋅土性骨の巨匠になり得てたか。昔、十代の頃、ルノワールが『ゲーム~』の製作環境保持して行けてたら、ルノワール個人というより、映画はどこまで発展し得たか、よく夢想した。シオドマークもそうだ、捻って合わせたアメリカ時代とは全く別の本道を切り拓いてたか。歴史⋅社会の規制あっての、映画の道⋅在り方だが、逆のあり得ない流れを時たま、真剣に思う。バジェットや、徒弟⋅熟練、システムから解放された、新⋅真時代が、今、間近の気もするし、それは案外成果をもたらさないものの気もする。
cil

cilの感想・評価

3.3
やっぱシオドマクはテンションだけで撮ってる節がある
しかし戦後フレンチノワールの基盤は彼なので無視することは許されない