どど丼

ウーマン・トーキング 私たちの選択のどど丼のレビュー・感想・評価

4.4
【2023年アカデミー作品賞&脚色賞ノミネート】

小さな村のコミュニティに属する女性たちが長年男性から性的暴行を受けていた事が明るみになり、その後の選択(何もしないか、止まって戦うか、村を離れるか)を議論するお話。

監督やキャストを含め大半を女性が占めているだけあって、女性同士の連帯=シスターフッドを描いた作品として非常に素晴らしく説得力のある作品。舞台劇に近い作風で、彼女たちの選択が絞り込まれていく中で浮かび上がる、女性を取り巻く問題。女性主体の作品だと(男性でも同様)どうしても観点が偏りがちな印象だが、本作は議論形式で進行するので、多角的に各選択のメリデメが検討されていくのが非常に良い。男性的な観点が必要になった時、議事録係のベン・ウィショーに意見を求めているのが良かった(中立に寄ってはいたけど)。

宗教的側面を根底に置いてはいるが、彼女たちの価値観や考え方は、少なくとも日本人の多くにも共感できるはず。直ちに日本でも公開してほしいし、老若男女問わず色々な人に観て欲しい作品。
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