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ウーマン・トーキング 私たちの選択のOmakeのレビュー・感想・評価

3.7
なんかちょっと色々とびっくりしてしまった。

舞台が2010年なのにヨーロッパ中世の田舎みたいな生活をしている人たちがいたり、コミュニティの女性全員が文盲だったり、しかも実際にあった事件がベースになっているとか。

今どきインターネットが張り巡らされていて、どこにいてもどこへでもアクセスできると思っていたけれど、現代でもこんな陸の孤島があるものなのか。

宗教をベースとしたコミュニティで生きる女性たち。そこで起こっている非人間的な心身の支配。彼女たちが自分達を、そして次世代を担う子供らを守るためにする選択とは。チャンスは夜明けまで。タイムリミット型の会話劇となっています。

このコミュニティの倫理観がわからないと、彼女たちの葛藤が少し理解しづらいと思ったので、アーミッシュなどのコミュニティについて少し調べていくといいかなと思いました。

とはいえ、何も知らなくても、彼女たちの置かれた状況やその悩みは、理解できます。自由に生きられる(はずの)私たちと抱えている問題はそう大きく違うわけでもない気もします。

いくら文字が読めて情報もあったところで、心に枷があればそこから一歩を踏み出すことは難しいもの。

彼女たちが夜を徹して話し合った結果自ら出した結論とは。出土記であり、女たちの夜明けなのかな。
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