みりお

ウーマン・トーキング 私たちの選択のみりおのレビュー・感想・評価

4.0
95thアカデミー賞脚色賞受賞作品🏆
ノミネート以来ずーーーっと気になっていましたが、ようやく日本に来てくれたぁ☺️

本作はミリアム・トウズが2018年に発表した小説「Women Talking」を原作にしているが、衝撃的なのはその原作も2005〜2009年にかけてボリビアで起こった実際の事件を基にしているということ。
村内の家に次々と押し入り、家族全員に牛用の麻酔を吹きかけ、意識朦朧とさせた状態で女性を次々とレイプしたという、信じられない事件…

事件の残忍性や非常識性があるからこそ、話し合いによって進むべき方向を決めていく女性たちの強さが際立つ。
ーー村を去るか、闘うか…
その二択に対して異なる考えを持つ者たちが、議論を戦わせ、反対する者を尊重し、一切の暴力なしに未来を切り開いていく様子は、どれほど過酷な状況の中でも、知性によって民主主義は成立するのだという、人間としての尊厳を感じさせてくれる。
この村の女性たちは読み書きができない。
村の男に食卓で「砂糖を取って」とお願いしたことすらない。
男たちからは、完全に見下されている。
しかしそんな女性たちが、思考・議論・信仰によって、我が子のために未来へ進む様子は、必ずや観る者の心を震わせて明日への勇気をくれるはずです。


【ストーリー】

2010年の架空の村。独自の生活を営むキリスト教一派の人々が暮らす村で、女性たちに対する性的暴行が多発する。これまで女性たちは、そのことを悪魔の仕業や作り話だと男性たちから否定され、真剣に取り合ってもらえずにいたが、やがてそれが明らかな犯罪であることを知る。男性たちが街へ出かけ不在となる2日間、彼女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う。


【キャスト・スタッフ】

*監督:サラ・ポーリー
カナダ出身🇨🇦
4歳のときから子役として活躍し、1986年の『クリスマスに届いた愛』で映画デビュー🌟
1999年に監督としてもデビューしており、2006年『アウェイ・フロム・ハー君を想う』では、カナダ脚本家協会主催の映画賞で最優秀賞を受賞しています👏✨
また第80回アカデミー賞脚色賞にもノミネートされています✨
本作は10年ぶりの監督作で、脚本も自身で担当した作品が念願のオスカー受賞!
今後がますます楽しみな監督さんです✨


*オーナ:ルーニー・マーラ
アメリカ出身🇺🇸
2005年に姉の主演映画『ルール 封印された都市伝説』で映画デビュー🌟
『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)や『キャロル』(2015)でアカデミー賞に何度もノミネートされるも、未だ無冠ということに驚きました👀
演技派のイメージしかなかったから、オスカー獲ってる気がしてた🏆
ちなみに『キャロル』では、カンヌ映画祭の女優賞を受賞しています✨
その他の出演作は『エルム街の悪夢』『ソーシャル・ネットワーク』『マグダラのマリア』『ナイトメア・アリー』など。


*サロメ:クレア・フォイ
オーナの妹ではあるが、オーナに相反して最も過激な発言が多かった印象のサロメ。
演じたクレアはイングランド出身🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
2008年にドラマ『ビーイング・ヒューマン』シリーズで女優デビューし、2011年には『デビルクエスト』で映画デビューしています🌟
Netflixの『ザ・クラウン』でのエリザベス2世の印象がここ最近では強いかな👑
ドラマのヒットも相まって、多数の賞を『クラウン』で受賞しています🏆
主な出演作は『ファースト・マン』『蜘蛛の巣を払う女』『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』など。


*マリチェ:ジェシー・バックリー
議論の場で最も冷静だったグレタの長女であり、子供を何よりも最優先に考えていたことが印象的だったな。
演じたバックリーはアイルランド出身🇮🇪
2010年頃からキャリアを始め、いくつかのドラマに出演するもしばらくは下積み時代が続いたようです。
2016年にTVシリーズの『戦争と平和』で注目され、翌年には初出演にして主演映画『Beast』の演技が高く評価され、一気に知名度を上げました✨
2021年の『ロスト・ドーター』では、94回アカデミー賞助演女優賞にまでノミネートされています🌟
その他の出演作は『ジュディ 虹の彼方に』『ドクター・ドリトル』『MEN 同じ顔の男たち』など。


*オーガスト:ベン・ウィショー
『007 スカイフォール』でみりぺでぃあ記載済🌟
これはほんっとーーーに良い役だった🥲💓
オーナと交わす視線、彼女たちの未来を思って涙を堪えきれなくなる様子には、本当に胸が締め付けられた😭
でもベン・ウィショーだって言われなければ気づかないくらい、洗練されてない雰囲気ががよく出てたかも😂
まさか『007』シリーズのQと同一人物には見えなかったよ🙈💦
みりお

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