素晴らしかった。
終始、薄暗い小屋の中で行われる彼女たちの対話を淡々と魅せる。
正直言って派手さはなく、地味と言われればそれまで、エンタメ的でもないけれど見応え充分で凄かった。
加害者は出て来ず、でも確かにその傷は垣間見え、これが遠い昔の話ではなく今の話というところに驚愕する。
尊厳を奪われ、それでも必死に生きる彼女たちの唯一の手段が対話であり、それぞれの思いが絡み合い白熱するその対話に胸を打たれ涙する。
特に目立った展開はないものの、その分各キャラクターの心の動きがあり、それを見事に表現している女優さんたちの存在感と演技が本当に素晴らしい。
彼女たちの自らの未来、いや生死をかけた緊迫感ある対話をぜひ観て下さい。
「赦すか、闘うか、それとも去るか」
