ボギーパパ

ウーマン・トーキング 私たちの選択のボギーパパのレビュー・感想・評価

3.1
劇場2023- 45 KINO天神

あの『ドーンオブザデッド』『死ぬまでにしたい10のこと』主演サラ・ポーリーの監督作。俳優としてすごく好きだったんだよなぁ、、、、、
第95回アカデミー作品賞ノミネート作の中で唯一の女性監督作品。脚色賞受賞作。
「ウーマンという言葉がタイトルについているのに、選んでくれてありがとう」と皮肉まじりのスピーチは(^^)

ボリビアにあるメノナイト集落で実際に起こったレイプ事件を題材にした作品。フランシス・マクドーナンドがプロデュース、サラ・ポーリーが脚本・演出。

メノナイトは強固な結びつきを持ち、田舎などで俗世と隔絶された集団生活を行うキリスト教系の1派だそうな。

カルトといえばカルトなのかもしれない。閉鎖的社会でルールというか掟があり、信者たちは妄信的に従い続ける。普通だったら静かなムラなのだか、集団暴行事件が起こりそれは嘘や悪魔の仕業とされ片付けられ続けていた。が、ついにその被害が明らかになり、、、とここまではふむふむと言ったところ。

この作品はその事件を巻き起こした男を断罪する以前に、これまでの掟?により赦す・闘う・去るの選択を女たちに強いる。ここでの話し合いが本作の一番のキモ。

静かな映画ながら、女性の悲痛な選択までの過程を丁寧に描く作品。サラ監督はドーンオブザデッドに出ていた時から随分かわられたご様子。この舞台でこのテーマ、、、複雑にして悲痛。

痛みに寄り添うことを作品からは学べるが、やや環境の特殊性もあり、今一つ乗れなかった、、、そして、ほんとにあの選択でいいの?そこも気になった。
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