Ren

ウーマン・トーキング 私たちの選択のRenのレビュー・感想・評価

4.0
哲学的なことについてよく考えさせられる話。深く重い。教育の重要性、赦しとは何か、考えること、意思、人権…人権を与えられなかった女性が互いに思いをぶつけることが強く成長して外の世界に出ていく物語。議論から次々に生まれる新たな考え。響いた。
キリスト教についても考えさせられる。一度では噛み砕ききれないテーマだったので、もう一回絶対観たい。他の人がどう考えているかも気になる。
ただ書記をしていたオーガストにオーナが考えることを許されないのはどういう気分?と聞いた時、ああ、女性たちは生まれた時からずっとただの書記だったのだ、とハッとさせられた。性別で区切られるがゆえの、トランスジェンダーとしての、そして教育を受けた芯のあるオーガストとしての苦しさも良く描かれている。また役者がとてもすごく、惹き込まれる。オーガストの泣くシーン、鮮明に目に焼き付いている。
そしてそして、キャロルからファンになったルーニー・マーラ。キャロルのあの子?と最初は自信が持てなかったくらい、それぞれの役が見事に全く違っていて、さすがでした。本当に美しいし演技が上手くて大好きな女優さん!他の作品も観たいなあ…
実話をもとに作られてるのも素敵。
距離を取ることで安心する、新たに見えてくるものがある。真理。大学で変に難しいことを学ばなくても、生きる上で、そして議論を通して学べることはたくさんある。
他の人の感想を聞いて、考えさせられることがたくさんあり、この映画がmasterpiece である証拠。
オーナが対比で伝えたメッセージ(残念ながら覚えてないけど)が響いた。
・〜より、〜がいい。
丁寧に繊細に描かれているが、でも観客に想像させるところも多く、私好みだった。余韻が残り観た後に考えさせられる良い映画。
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