ナイショのうさまるさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ナイショのうさまる

ナイショのうさまる

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過去のない男(2002年製作の映画)

4.0

大好き。

暴漢に襲われ記憶を無くしてしまった男。
彼を助ける家族はコンテナで暮らす貧困層。
でも困っている人を助けないわけにはいかない。
優しく温かく彼の世話を焼く。

「私たちは幸せ。住むところも
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⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

4.0

とても静かな作品だが、カフタンという伝統衣装を仕立てながら進む物語に引き込まれた。
手作業による刺繍の美しさに魅せられる。

男女ではなく、人と人との深い愛情。
何か次元の違う愛の物語を見た気がする。
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テノール! 人生はハーモニー(2022年製作の映画)

3.6

ラップとオペラ。
まったく違うもの、と思いきや音楽はひとつ。
オペラのアリアもラップもどちらも人の心を揺さぶるものだ。

ベタ中のベタ、王道すぎるストーリーだが、オペラ座の荘厳な雰囲気がとても素晴らし
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

これもまた傑作。

次々と不幸に襲われても悲壮感がなく、むしろ軽快に見える。
なんなんだ、この世界観は?

音楽のチョイスもとても素晴らしい。

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ面白かった。
もうカウリスマキ監督の虜。

ほとんどないセリフに仏頂面。
それだけで全てを感じさせてくれる。
独特の間はコントを見ているよう。

少ないセリフだが、そのセリフひとつひとつが
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.6

ずっとクスクス笑ってしまうシュールなロードムービーコメディ。

どこを切り取っても笑える。
彼らがマジメにやればやるほど面白い。

缶でリズムを演奏していくくだりが最高だった。

カウリスマキ監督の映
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カリフォルニア(1993年製作の映画)

3.6

汚くても臭そうでもブラピは美しい。笑

過去の殺人鬼を取材する男が同乗させたのはまさかの連続殺人鬼。
この設定だけで面白い。

クライマックスでの暗転が多くてもったいない。
もっとたたみかける怖さが欲
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.9

めちゃくちゃ好みの映画。

セリフがなくても全てがわかる、みたいな感じ。
挿入される音楽が多くを語る。

シリアスなのかブラックコメディなのか、どちらとも取れる面白さ。

カウリスマキ監督、クセになり
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

タイトルとあらすじから、男性社会との対峙を描くフェミニズム、MeToo映画かと思いきや、もっと大きな世界観を持つ作品だった。
先入観を持たずに見てほしい。

根付いてしまった常識、価値観を覆すには1度
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

3.9

怒涛のように繰り広げられる大殺戮。
残酷描写に目を背けたくなるが、最後まで惹き付けられてしまった。
韓国映画容赦なし。

チェ・ミンシクはホントに2,3人やっちゃってるんじゃ?と思ってしまうくらい狂っ
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ハマのドン(2023年製作の映画)

3.6

とても興味深い内容だった。

IR誘致の問題が話の軸だが、保守が保守に物申した、ってことが大きかったのかなと感じた。
腐りきってるのはきっと一部の議員なんだろう。
だけど何も言えないでだんだん自分も腐
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俺を早く死刑にしろ!(2022年製作の映画)

3.6

ストーリーはとても面白く、興味ひかれるものだった。
舞台の映画化なので、舞台的な演出が気になるものの、死刑制度をこういう角度で描くのも面白い。

ただ、最初からどんでん返しがある、と宣伝文句があるため
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妖怪の孫(2023年製作の映画)

3.8

これは面白かった。

テレビではなかなか取り上げられなかった政治ネタ。
マスコミのあり方も問われているんじゃないだろうか?

もう戦争は他人事ではない。
巻き込まれていくのも時間の問題かもしれないと恐
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チェイサー(2008年製作の映画)

4.0

The胸糞映画。
これがデビュー作とは恐るべし。

元刑事でデリヘル店長。
彼もお金のことしか考えないどちらかと言えば悪いヤツ。
それがサイコパスな連続殺人犯と対峙するうちに、元は警察官だったという正
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.8

さすが韓国クオリティ。
スピード感、何が起こるかわからないハラハラ感。
最後まで緊張が解けない。
イ・ソンギュンとチョ・ジヌンも最高に良い。
どこまでも転がり落ちて、もう止まることなど許されない。
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ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)

3.8

これはとても面白かった。

サクサク進んでしまうので、物足りなさはあるけれど、それでもフランスの抱える移民問題が食と共に繋がってよく伝わってきた。
悪いやつが出てこないのがいい。
気持ちよく最後まで見
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.4

仕事、子育て、介護、そして恋愛。
様々な悩みを抱えながらそれでも人は生きていく。
母、娘、1人の女性。
それぞれの顔を微妙に変化させるレア・セドゥの存在が全て。
どれも綺麗に描きすぎていて、ホントに問
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.7

ロバの目線から見る人間の滑稽で残酷な世界。
静かな作品だが不思議な魅力を放つ。
潤んだEOの瞳が多くのことを語りかけているよう。
イザベル・ユペールが出演しているとは思わなかったのでびっくり。

高速道路家族(2022年製作の映画)

3.2

社会の底辺に置かれた者の叫び。
チョン・イルが熱演していた。
高速道路のサービスエリアで過ごすホームレス家族。
その設定はとても面白いと思った。
しかしなぜそんな生活を強いられるようになってしまったの
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東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-(2023年製作の映画)

3.0

いくら続編の公開が控えているとはいえ、短すぎるし非常に中途半端。
単なる前フリにしかすぎない。

シリーズもの、続きものの映画は数多いが、それぞれ単体でもちゃんと成立して、見どころもあるように作って欲
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斬、(2018年製作の映画)

3.7

これはけっこう好み。

苦悩する池松壮亮が壮絶。
斬ることで解決するのか?
どうしても人を斬れない姿にとても苦しくなる。
殺しちゃえよ!って言えない。

時代劇の形を借りた反戦映画。
塚本作品らしく残
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

3.0

私にはよくわからなかった。

社会の不条理や理不尽を描きたかったのはよくわかる。
でも12歳ならもう少し善悪の区別つくだろうし、お父さんの暴力もなんだかな。
それを止めないお母さんもな。
自伝的な作品
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美しい彼〜eternal〜(2023年製作の映画)

3.7

キング清居が実はキングじゃないとこに萌える。笑
平良のこと、好きすぎる清居が尊い。
キラキラと美しい2人に癒された。
ありがとうございます✨

GOLDFISH(2023年製作の映画)

3.5

アナーキーを知る人にとっては懐かしくてせつない作品なんだろうな。
映画としてのクオリティは残念だし、描きこまれてない部分が多すぎてちょっとわかりにくかったかも。
ただ、永瀬正敏、渋川清彦、北村有起哉の
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嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

3.9

自主制作という形で作られた鬼才キム・ギドクの傑作。
ストーリーも知っていたが、ずっと見る機会がなかった。

凄まじい胸糞の悪さだが、私の好み。
暴力は必ず己に返ってくるもの。
だが、ガンドの人生を思う
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帰れない山(2022年製作の映画)

3.8

壮大な自然の中で描かれるほろ苦く、せつない成熟した大人の青春映画。

ダイナミックな山の風景が美しく、圧倒される。
人間の存在なんて、ホントに小さいものだな、と思う。

父への思い、後悔。
その父を通
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.0

クラシック音楽の知識がないとなかなか理解し難い部分が多い。

そもそも指揮者なんて傲慢とプライドの塊のようなもの。
妬みや嫉みの渦巻く世界なのだ。
そしてセクハラやパワハラは男性特有のものではなく、女
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赦し(2022年製作の映画)

3.2

なぜ最初の裁判で加害者の動機が明かされなかったのだろう。
未成年の起こした殺人事件なら、そこを最初に詳しく調べるのでは?とずっとモヤモヤした。

被害者の父親があまりに身勝手というか情けなく見えてしま
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Single8(2023年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ良かった!
こんな映画に大当たりするから映画はやめられなくなる。

スターウォーズみたいな映像を撮りたい。
そんな熱い思いがストレートに伝わってくる。
映画づくり、映像づくり、モノづくりの
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L.A.コールドケース(2018年製作の映画)

3.6

事前情報がないと難解だが、実在の未解決事件が基となっているということで、とても見応えがあった。
ジョニー・デップもフォレスト・ウィテカーもいぶし銀の演技。
素晴らしい。
人種差別や警察内部の汚職や隠蔽
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.0

NIKEのバッシュにそんな低迷期があったとは知らなかった。

サクセスストーリーの王道で結末がわかっていてもワクワク、ドキドキしてしまう。
ベン・アフレックとマット・デイモンにハズレはない。

ジョー
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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

4.2

ドキュメンタリー映画の常識を覆す圧倒的パワーのある作品。

本人の語りとライブやプライベートの数々の映像がとめどなく流されて、全身がデヴィッド・ボウイに侵食される。

IMAXで見たかった。
見られな
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

2.8

もうちょっと期待してたんだけどな。。
予測できる出来事しか起こらないし、「え?」って言うほど綻びが目立つ。

残念。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

やはり黒澤明ってスゴいな、と改めて思った。
同じ題材でも重みが違う。

ややライトに仕上がっているけど、ビル・ナイの抑えた演技に助けられている。

ただ繰り返しの毎日じゃなくて何か輝いてる毎日でありた
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.4

エスターの正体がわからなかった前作と比べると怖さは半減したが、中盤からの斜め上いく展開は面白かった。
そもそも最初に指紋鑑定しないのか?って思うし、穴は多いけれど楽しめる。

25歳にして9歳を演じる
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ロストケア(2023年製作の映画)

3.0

超高齢社会の問題をこうして映画にすることはとても意味があると思うし、きっとこの先も増えるんだと思う。

原作を読んだ時のなんとも言えないやりきれなさや虚しさ、怒りが渦巻くような気持ちにはなれなかった。
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