ナイショのうさまるさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ナイショのうさまる

ナイショのうさまる

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悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

3.9

冒頭の結婚式シーンはコッポラがその手法を取り入れたというだけあってお見事。
複雑な人間関係がすぐに理解出来る。
もっと骨太の社会派作品かと思っていたが、娯楽性が高くメロドラマ風なところもあり、好みが分
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オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.6

血飛沫、血飛沫、笑っちゃうくらい血飛沫祭り。
人間の体内の血液量って何リットルですっけ?と思うくらい血が流れる。
だから怖さ、グロさはむしろ感じない。

スピード感あるスリリングな展開はさすが韓国映画
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

あまりに衝撃が大きすぎて言葉にならない。

全てを赦し、愛の深さを伝える。

壮絶な体験をした人にしかわからないことなのだろう。

頭が真っ白になり、何も考えたくなくなる。
でも見て良かった。

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

1作目のヒットで予算も増えたか?
かなりクオリティが高くなっていた。
でもユルユル、グダグダはまったく変わらず、ちさととまひろの魅力満載だった。
敵の殺し屋にもストーリーを持たせたことで、面白さが広が
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サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)

3.9

流れ者たちが寄り付くその場所。
深入りしない関係が平穏だった。
そこへ実の家族が入り込んだことで平穏は崩れていく。

自分を捨てた母親への復讐。
だがそれは母親の愛を求めているにすぎない。
一方、全て
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「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち(2022年製作の映画)

4.2

ただ真実が知りたいだけ。
それだけなのに7年もの月日がかかってしまったこと。
失われた大切な命となぜ真摯に向き合えなかったのか。
そのまま流される遺族への説明会。
保身しか考えていない教育委員会の態度
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.9

女性ジャーナリストと連続殺人犯の行動を丁寧に映し出す前半と、逮捕されてからの後半。
後半の展開が凄い。
ラストは戦慄が走る。

信仰と女性蔑視。
殺されたのが女性ではなかったら?娼婦でなかったら?
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.5

静かに圧倒される217分。

こんな映像体験、なかなか出来ない。

セピア色のフィルム。
暗闇。
光。
目に映るもの。
ぼやけて見えるもの。
その全てに意味がある気がした。

生きること。
死ぬこと。
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幻滅(2021年製作の映画)

3.9

19世紀前半のパリで繰り広げられるマスメディアの世界。
それは嘘と欲、虚飾にまみれるものだった。
フェイクニュースにステルスマーケティング。
今と何ら変わらぬ世界。
これは面白かった。

田舎者で純粋
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Winny(2023年製作の映画)

4.0

実話ベースの日本映画としてはかなり秀逸。

当時この事件は耳にはしていたが、私はすっかり「悪いものを発明した人」と思い込んでいた。
全然違うじゃないか。
無知って怖いと猛省。

東出昌大がとても良い。
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コンペティション(2021年製作の映画)

3.6

映画製作の裏側を痛烈に皮肉るブラックコメディ。

エキセントリックな監督、自信満々の大スター、老練な舞台俳優。
個性強すぎの3人のぶつかり合い。
いくらなんでも大袈裟じゃね?と、思っていたがペネロペ・
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

スティーブン・スピルバーグの自伝的映画、だが重点は家族に置かれている。

父と母を少し離れたところからこれだけ慈しむような優しさで描けるようになるまで、どれほど彼の心に葛藤があったのか。
それを考える
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フラッシュ・ゴードン 4K(1980年製作の映画)

3.3

毒々しい赤とゴールドの色彩。
チープなセット。
魅力のないヒーロー。
なのに愛らしくて嫌いになれない。
ホッコリゆる系のSF映画。笑

いろいろな逸話があって、それを考察しながら見ると面白いかも。
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.5

莫大な制作費を使えればこれだけの映画は撮れるんだな、ということと、いくらお金を使えても面白くなるか否かは監督の腕次第なんだな、と思った。

史実重視じゃないのなら、もっとフィクションに振り切っても良か
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トゥルー・クライム(1999年製作の映画)

3.4

たぶん今だったら大炎上のイーストウッドの設定。
クズすぎてアッパレ。

テーマとしている扱ってる社会問題は思いけど、そのイーストウッドのキャラもあって見やすいと思う。
順調にいきすぎる展開だけど、まあ
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オマージュ(2021年製作の映画)

3.7

オマージュというタイトルの通り。

韓国初の女性映画監督が残した作品のフィルム修正作業を通して、ヒット作に恵まれずスランプに陥る女性映画監督が再び光を取り戻すまでのストーリーを淡々と、そして辛辣に描く
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.9

この基金のことについて全く知らなかったのでとても勉強になった。
ただ、お金だけでは救えなかったものの方が大きい。
それを思うと胸が痛む。

とても地道で地味な作品だが、自分にはちょうど良かった。
終盤
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

3.5

これは面白い。
まさかの「コン・エアー」で幕開け。
その後も出てくるニコラス・ケイジネタ。
ここ最近の映画はどうもアレだったけど、振り切った自虐ネタに笑わせてもらった。
B級アクションコメディだけど、
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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

2.9

可もなく不可もなく。

ジェラール・ドパルデューが出ていなかったら駄作だったかも。

郊外の鳥たち(2018年製作の映画)

3.2

映像は綺麗。

不思議な作品。
私にはちょっと合わなかったかな。

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.4

映画とは?映画館とは?
自分にとって別世界を感じられる場所。
癒される場所。
そんなピュアさを感じる。

しかし結局どこを軸にしたいのか?よく伝わってこなかった。
黒人差別やメンタルの問題もうまく作用
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.6

何が起こるわけでもなく、何かが解決するわけでもない。
まったく面白くない、と思う人もたくさんいるだろう。

でも私たちの日常ってそんなものだ。
それが今泉力哉作品の良さでもある。
私は今泉力哉作品と相
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.3

上原ひろみが音楽担当ということだけで見た。

もう後半は鳥肌が立って、ウルウルしっぱなし。
大、玉田、雪祈の3人。
決して仲良しじゃない。
でも熱い友情がある。
友情と仲良しって別物だなーと感じた。
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ホーリー・トイレット(2021年製作の映画)

3.2

グロい。痛い。臭い。
三拍子揃ったワンシチュエーションサスペンス。
いや、クソ真面目にサスペンスぶってるところがコメディか。笑

なんと「君が代」が流れてびっくり。
こんなところに日本を登場させてくれ
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.9

美しい映像のロードムービー。

カニバリズムゆえのR18でグロ描写は控えめ。

マイノリティの象徴としてのカニバリズム。
その苦悩と生きづらさが繊細に描かれている。
同じマイノリティでも相容れないこと
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銀平町シネマブルース(2022年製作の映画)

4.0

とても良かった。

なんてことないストーリーだけど、ハマったなぁ。
ミニシアターってホントにいい。
往年の名作からカルト作品から多種多彩なラインナップ。
近くにあったら毎日通いたい。

小出恵介を始め
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ニュースの天才(2003年製作の映画)

3.4

短くてサクッと見られるけれど、なかなか深い。
承認欲求の成れの果て。
今でもSNSでデマを流す人も同類かと思った。

怖いのはまったく悪いことをしたという意識がないこと。
言い訳に終始し、責任をなすり
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カンフースタントマン 龍虎武師(2021年製作の映画)

3.5

カンフー映画全盛期を知っているので、懐かしさでいっぱい。

でももうこんな撮影は出来ないだろう。
大怪我を何度もしたり、命を落とす人までいたなんて。

でも大人も子供も心から楽しめた作品の裏には命がけ
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アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

3.5

大人のファンタジー映画。

正直あまり好みではなかったけれど、ティルダ・スウィントンとイドリス・エルバの雰囲気がとても世界観に合っていて良かった。
衣装美術の素晴らしさには目を奪われる。

ところどこ
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シャドウプレイ 完全版(2018年製作の映画)

3.5

目まぐるしく変わる時系列と暗い映像で疲労感を伴う。

女性が翻弄され続けるのを見るのが辛い。

ヤン刑事の行動がもう1つ理解出来ず乗れなかったが、これはお互い利用しあっていたって解釈でいいのかな。。
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.8

ロードムービーってやっぱりいい。

見てる方も同じ。
最初は何なに?って話に入り込めなくても、一緒に旅するうちにどんどん感情移入してしまう。

極寒の中を走る列車。
だけどジワジワと心に火が灯るような
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バビロン(2021年製作の映画)

3.9

もの凄い熱量に圧倒されて3時間があっという間だった。

そこに集う人たちは皆どこか狂っている。
グロくてエロくてえげつない。
だけど映画愛に溢れてる。

人は死んでも映画は残る。
何年経っても新しい気
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デンマークの息子(2019年製作の映画)

3.7

デンマークを舞台に描かれる極右政党とイスラム系移民の過激派の対立。
まったくのフィクションだが、フィクションとは思えないのは最近の世界情勢に重なるからだろう。

暴力には暴力を。
報復はどこまでも続く
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デトロイト(2017年製作の映画)

3.7

キャスリン・ビグロー監督の作品は見るとどっと疲れる。
それぐらい臨場感が凄くて、中に入り込んでしまう。

黒人も白人もどちらも過激なのはごく一部。
それが無関係の人を巻き込み、なかったはずの憎悪まで生
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梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

3.7

ちょっと短すぎる気もしたけど、それがこの作品の良さでもある。

生きづらさを感じてる人たち。
差別を受ける人たち。
万人に理解されなくても、わかってくれる人は必ずいる。
そして、わかり合うためにはちゃ
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大事なことほど小声でささやく(2022年製作の映画)

3.0

おそらくはバーに通う客、一人一人のエピソードが原作には連なってるんだろう。
この作品はその中の1つに絞って作られたんだと思う。

大切なものを失った夫婦の喪失と再生が中心だけれど、どうにもこうにも長す
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