きういさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

そばかす(2022年製作の映画)

4.5

私自身は恋愛が友愛よりも尊いものだなんて全然思えないし納得もしてないのに、社会では当たり前に恋愛は友愛に優越するものだとされている。
まほとかすみのルームシェアの話がまほの結婚で立ち消えてしまったのが
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

どんな言語のどんな単語でも、そこには必ず由来がある。ジルがペルシャ人のふりをするためにでっちあげたでたらめ言語も例外ではないのだと、最後に叩きつけられる。生ける屍のようだったジルが、連合軍に保護されて>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

4.2

しんどい気持ちになるとわかって観た。案の定しんどかったが、どちらかというと観ている間ずっとキレてた。
きっとこの映画を見て、妊娠したら困るのに男遊びをするアンヌが悪いと批判する人もいるだろう。でも論点
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.0

最高のヤケクソミステリー。SNS炎上王やミソジニー野郎の解像度がやたらに高くて笑った。炎上王がマスクの意味のないマスクをしているの100点満点でしょ。
贅沢なカメオ出演も良かった、本当に贅沢だし極めつ
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アナと世界の終わり(2017年製作の映画)

3.5

ゾンビ映画の王道と、ミュージカル映画の王道を両方やった映画。ゾンビ映画の定石全部やってくれる一方で、めちゃくちゃ歌が上手いしご機嫌ミュージカルの背景でゾンビが這いずり回って血飛沫が舞うの最高。しかも、>>続きを読む

ザッハトルテ(2022年製作の映画)

3.5

カフェザッハでの人間関係がとてもいい。主人公そっちのけで常連のおばさまとウェイターの恋路を応援してしまった。

それにしてもザッハトルテはたしかにめちゃくちゃ美味しいんだけど365日毎日食べるのは流石
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僕の巡査(2022年製作の映画)

3.0

パトリックを性的倒錯者だとなじるマリオンに、同僚が自分もそうだと打ち明けるシーンが印象的だった。

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.6

今年のクリスマスはこれで決まり!クリスマスムービーだってちゃんと宣伝しろ!
ガウェインがとっても情けなくて良い。
典型的な行きて帰りし物語で、雄大な自然や鬱蒼とした森の画面ぢからが強いので絶対に大スク
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.8

開幕から列強諸国がワカンダに対して「なぜ資源を独り占めするのか」と糾弾するシーンから始まって、2022年どの面下げてお前が言うんじゃ厚かましいにもほどがあるぞオブザイヤー受賞が決定した。大航海時代以降>>続きを読む

ペーッタ(2019年製作の映画)

3.2

ごくせんとランボーを足して多量のマサラをぶちこむとこうなる。

葬式シーンで葬送の太鼓奏者たちが焚き火でパライを炙っているのを見て「進研ゼミでやったやつだ!!!」となった。

響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)

3.6

主人公のピーターが限界オタクで良かった。タミルの大スター“大将”ヴィジャイや、ムリダンガム奏者の人間国宝ヴェンブに対する反応が完全に限界オタクのそれ。口を覆って目をキラキラさせて「え、まって、無理」の>>続きを読む

Beast(原題)(2022年製作の映画)

3.0

ヴィジャイさんが可愛くて強いことしかわからなかった…
「そうはならんやろ」をヴィジャイさんの名声だけでねじ伏せた作品。

サーホー(2019年製作の映画)

3.2

二転三転どころが十回転くらいしとる。
プラバース君お着替えシーンが多いので大変良かった。
でもNetflixは英語ゼリフの字幕をサボらないでください。

マスター 先生が来る!(2021年製作の映画)

4.2

とにかくJDエントリーシーンが最高。JDが学生に慕われている様子を強く印象づけられるし、なにより音楽が最高!
随所に散りばめられる南インドのアップテンポな古典音楽のリズムがすごく良い、なぜみんなこれを
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エノーラ・ホームズの事件簿2(2022年製作の映画)

3.5

2も面白かった!
みくびられ、不当に搾取される女性の問題を取り上げるのが良い。今回はお兄ちゃんも大活躍で満足です。
あと配役のエスニシティの多様性が本当に良いですね。

バンバン!(2014年製作の映画)

3.3

英語字幕すらなく鑑賞したが、思ったよりかなり「ナイト&デイ」なので大筋はわかるし、「あ、原作のあのシーンだ!」というところがたくさんあるので楽しめた。
カトリーナ・カイフが睡眠薬を盛られるシーンもばっ
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マッキー/Makkhi(2012年製作の映画)

3.0

面白いけど、ただ美人なだけで近所の男に2年もストーカーされたりマフィアのおっさんに粘着されたりすんのビンドゥの人生がハードモードすぎると思っちゃったな…。まあ本人もジャニに対する態度は問題あるけどさ…>>続きを読む

マガディーラ 勇者転生(2009年製作の映画)

3.3

ラーム・チャランが若い!チャラい!!!すごいチャラい!!!あとTシャツがダサい!!!
回想シーンはさすがのラージャマウリ印。

WAR ウォー!!(2019年製作の映画)

3.2

かの有名なJAIJAIがマジでなんの脈絡もなく始まってびっくりした。え!?なに!?ハーリムがカビールに認められて嬉しいやったー!の舞???怖いよ…マジでストーリーに1ミリも絡んでなくてびっくりした。で>>続きを読む

人生は二度とない(2011年製作の映画)

3.8

円環のような物語進行で良かった。全オタクが好きな最初のシーンの回収があります。3人の言葉が巡り巡って全員に返ってくるので、2時間半あるがとっちらからずにエンディングを迎える。
内容はロードムービー系に
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ガリーボーイ(2018年製作の映画)

3.5

ムラドはムスリムなので、インドのカースト制の外にいる存在ではあるが、それでも“カエルの子はカエル”的な価値観と保守的な家父長制にがんじがらめになっている様子がよく描かれていた。成り上がりを許さない窮屈>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

5.0

最初からクライマックスどころじゃない、3時間ずっとクライマックス。
見るとやたらに元気になる。観るエナドリ。
予告編の橋アクションですら序章にすぎない。そもそもタイトルのRRRが出揃うまで30分くらい
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ミニミニ大作戦(2003年製作の映画)

4.0

クソ邦題史に光り輝くクソ邦題。なんじゃミニミニ大作戦て、B級映画でももっとマシなタイトル付けるわ。

TED以前のマーク・ウォルバーグはちゃんとイケメン俳優をやっている。そして若ステイサム 。

ガーディアンズ 伝説の勇者たち(2012年製作の映画)

3.4

ブギーマンも最後救われたら良かったな…。
サンドマンが好き。

カンフー・パンダ2(2011年製作の映画)

3.0

相変わらずポーがぽよぽよ食いしん坊だし、仲間たちがそんなポーをすっかり受け入れて仲良くなっているのが良かった。

カンフー・パンダ(2007年製作の映画)

3.0

てっきりポーが痩せて強くなってカンフーマスターになるのかと思ったら、ぽよぽよのまま、食いしん坊のまま強くなったのがポジティブで良かった。

バッドガイズ(2022年製作の映画)

4.5

1番大事だから最初に言っておくね、男女バディが恋愛に発展しない映画だ、安心して観ろ。


誰からも愛されなかった悪党たちによる愛の映画。社会から抑圧され、ステレオタイプを押し付けられてきたマイノリティ
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.4

明るいポスターとは裏腹に、北欧映画らしく陰鬱な映画だった。マッツ・ミケルセンも当然ハリウッドモードではなくデンマークモードです。

スーパー30 アーナンド先生の教室(2019年製作の映画)

4.6

受験戦争(物理)。
「王の子供だけが王になる」インドでは教育による下克上は文字通り世界をひっくり返す行動である。能力によって社会身分を上昇させることはカースト制を否定する行為である。それに加えて富裕層
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リベンジ・スワップ(2022年製作の映画)

3.6

マックスの有害男性仕草がだいぶ芸術点高くて手叩いて喜んじゃった。10点・10点・10点満点で地獄行きです!おめでとうございます!

やっぱ最後は友情しか勝たんのよ。

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.5

燃え上がる女の激情が、まさに夏の嵐のようだった。穏やかな春でも、黄金色の秋でも、静かな冬でもなく、真夏のじりじりと焼き付く太陽と荒れ狂う嵐のような恋だった。だからこそ、ヴィヴァルディの「夏」が鮮烈な印>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.6

女性の性被害がもみ消されることは残念ながらよくあることだが、加害しておいてのうのうと生きている男に復讐するにはやはりここまで捨て身でならないといけないのかと暗澹たる気持ちになった。
でも最後には全員ド
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

フジヤマゲイシャヤクーザてんこもりトンチキJAPANもここまで突き抜けると清々しい。新幹線「ゆかり」は東京・品川・静岡・米原・名古屋・京都に停車するが、米原以外ぜーんぶ知らねえ駅。なんで米原だけそんな>>続きを読む

ミス・シェパードをお手本に(2015年製作の映画)

3.2

クソ邦題です。
プライドばかり高いミス・シェパードだが、なんだかんだでカムデンタウンのみんなが気にかけている感じが良かったな。