コマミーさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

コマミー

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雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

3.1

【壊され、忘れ去られるもの】



「ペンギン・ハイウェイ」「泣きたい私は猫をかぶる」などの"スタジオ・コロリド"の最新作だ。

2作を観て思ったのは、このスタジオの作品は私は苦手な事が分かってしまっ
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B/B(2020年製作の映画)

3.6

【12の人格が語るものは】


※田辺・弁慶映画祭 俳優賞(倉嶋カレン)受賞作。




和歌山県田辺市にて行われる映画祭「田辺・弁慶映画祭」は、"新人"監督・俳優などを対象とした映画祭で、かつては「
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

3.9

【私にも感情はある】




これは女性のみならず、男性にも観てほしい作品だった。

"女性蔑視…性差別…"これは徐々に改善されつつあるが、これを阻害してしまうのが、前へ踏み出せない人からの目…いわゆ
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.7

【刹那的であり、永劫】



"ムコリッタ"とは、仏教用語界の時間を表す言葉であり、"ささやかな幸せ"と言う意味でもある。


"ハイツムコリッタ"……築50年の平屋式の安アパート。

そこに住む住民
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.7

【願いに導かれて】


"ウラシマトンネル"

そこは、"願いを叶える"トンネル

1人の少年は、ある願いに導かれてトンネルに入る

少女は、少年とある"欲望"に導かれてトンネルに入る

しかしこのト
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ラスト・シフト(2020年製作の映画)

3.1

【手を取り合うことの困難さ】



終始"哀しくなる"物語だった。

そして主要の登場人物2人("スタンリー"と"ジェボン")の性格は、共感は出来ないものの、この2人の内、前者(スタンリー)は長年の上
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

【ありえない事】


"ありえない事'が起きた。

空の上、一つだけ動かない"雲"。

そこに潜む未知の物。

半年前の"父の死"は、その雲の中に潜む未知の物と何か関係がある。

そう確信した牧場主"
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地下室のヘンな穴(2022年製作の映画)

3.7

【手に入れて、失うもの】


※この度、約2年ぶりとなる東京での劇場鑑賞に出掛けました。今後度々、東京での鑑賞を増やしていこうと思っています。感染対策・体調管理等、これまで通りしっかりとこなしながら東
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ラバー(2010年製作の映画)

3.6

【シュールの天才:カンタン・デュピュー】


[気まぐれ映画レビューNo.163]



"シュール"すぎる発想でお馴染みのフランス人監督"カンタン・デュピュー"の日本上陸作である。

世の中には沢山
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ミー・タイム(2022年製作の映画)

3.5

【自分時間は大変】



"ジョン・ハンバーグ"といえば、私は彼が脚本を務めた「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズが好きだった。監督作としては実は私は本作が初鑑賞で、目当てとしては"マーク・ウォールバー
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Zolaゾラ(2021年製作の映画)

3.8

【あるビッチの話】



本作は、題名にもなっているデトロイト在住の一般女性である、"アザイア・"ゾラ"・キング"の"Twitterへの148もの投稿"を元に製作された、"半ドキュメンタリー的ロード・
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.4

【無敵になれた時代】



とても良い"夏休み映画"だった。

「スタンド・バイ・ミー」や山田洋次監督作品や、北野武監督の「菊次郎の夏」、そして是枝監督の「奇跡」に通じる"安心感"と"感動"が入り混じ
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シェイン 世界が愛する厄介者のうた(2020年製作の映画)

4.3

【愛国心と酒とタバコと…】




"ザ・ポーグズ"のフロントマン:"シェイン・マガウアン"……世界を見渡してみたらこんな面白い人物がいたとは…。

幼少期から"呑んべぇ"で"ヘビースモーカー"おまけ
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劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ(2003年製作の映画)

3.9

【少年と七日間の思い出】



※ポケモン映画25周年記念「ポケモン映画祭」上映作品。



セレビィ同様に、"神秘的"な伝説のポケモンとして名高いのが、この"ジラーチ"だろう。
"1000年後の千年
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劇場版ポケットモンスター/おどるポケモンひみつ基地(2003年製作の映画)

3.4

【ポルカ】


※ポケモン映画25周年記念「ポケモン映画祭」上映作品。



TVアニメ版のED曲でもある、"パパイヤ鈴木"さんが振り付けを担当した「ポルカ・オ・ドルカ」に乗せて、ポケモン達が"踊る"
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ふたつの名前を持つ少年(2013年製作の映画)

3.8

【生きる為に使い分ける】



[気まぐれ映画レビューNo.162]




本作の原作者は、自身も"ユダヤ人収容所"に入れられてた"ウーリー・オルレブ"と言う方だ。自身の経験なのかどうかは定かではな
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【圧倒的破壊】




"ジュリア・デュクルノー"…彼女の描く世界観は、あのクローネンバーグをも凌駕する。
彼女の"異性に囚われない"圧倒的な"狂乱世界"は、世界中を驚かせた。
監督の前作「RAW〜少
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劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス(2002年製作の映画)

3.9

【兄弟に護られた街】


※"ポケモン映画25周年記念"「ポケモン映画祭」上映作品。



ポケモン映画の中で、"アカデミー賞長編アニメ映画賞"の最終選考に選出されるなど、高い評価を得ている作品だ。し
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劇場版ポケットモンスター/ピカ★ピカ星空キャンプ(2002年製作の映画)

3.7

【ソウナノー?】


※"ポケモン映画25周年記念"「ポケモン映画祭」上映作品。



本作は、「劇場版ポケットモンスター水の都の護神ラティアスとラティオス」の同時上映の短編である。

"ピカチュウた
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TANG タング(2022年製作の映画)

3.4

【友のために】



"三木孝浩"監督が、「夏への扉」に続いて"海外の小説"を映像化したものだ。
本作の原作を手掛けたのは、イギリスの小説家"デボラ・インストール"と言う方だ。彼女が手掛けた「TANG
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リンカーン弁護士(2011年製作の映画)

4.1

【汚れ仕事も厭わない】



[気まぐれ映画レビューNo.161]




この"弁護士"こそが、今の時代に必要なのかもしれない…私はそんなことを感じた。

本作は、自身も探偵である"マイクル・コナリ
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マリリンとアインシュタイン(1985年製作の映画)

3.7

【あなたが知らない姿】


[気まぐれ映画レビューNo.160]




有名人には、私達が知らない"裏の顔"がある。

世間的には良い顔だけを見せて、それが存在しない時は別の顔を出す。それが、有名人
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.9

【善か悪か】




「ウェンディ&ルーシー」に続き、"ミシェル・ウィリアムズ"と組んだ"ケリー・ライカート"。今度は、女性監督としては初の"西部劇"に挑戦し、ここからキャストはだんだんと豪華になって
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.8

【熾烈な内輪揉め】




まさかこの時期に、"Netflix映画"を劇場で観れるとは…。
大抵、Netflix映画は秋から冬頃に公開されるのだが、今回は夏も観ることが出来た。

さて、"ルッソ兄弟"
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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

3.8

【史上最弱なアッセンブル】




「シティーハンター」の実写版を手がけた事で、日本でも話題を集めたフランスのコメディアンである"フィリップ・ラショー"が、今度はハリウッドの"ヒーロー映画"を面白おか
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.0

【世間ははみ出し者に厳しい】



※最近、"U-NEXT"に入会したので、昨年劇場で観れなかった「"ケリー・ライカート"の映画たち」の上映作品の残りの一作を鑑賞する事にしました。「オールド・ジョイ」
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マーベラス(2021年製作の映画)

3.7

【トラウマと共に仕止める】



突然だが、"マギー・Q"と言う女優をご存知だろうか?
「M:I-3」や「ダイ・ハード4.0」、そしてドラマ版「ニキータ」などに出演しているアクション女優である。
実は
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.1

【壁にぶつかるシェフ達】


[こんなクリスマス映画を観た🎄2022(番外編)]

※急ではありますが、本作も「こんなクリスマス映画を観た🎄」に組み込みます

"高級レストラン"が普段どれだけ客が入っ
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.9

【悪党になる為の軌跡】




「シング:ネクスト・ステージ」に続き、日本で公開される2本目の"イルミネーション"製作のアニメーション最新作は、お存じ"ミニオン"達の物語第2弾。
本作は、前作で"グル
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アルマゲドン(1998年製作の映画)

4.2

【強大な敵に立ち向かった星達】



※"午前10時の映画祭"での鑑賞作品。





はぁ……もう今日の事は一生忘れない。

だって、"ディザスター映画の超名作"を劇場で鑑賞できたのだから。とゆうか
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X エックス(2022年製作の映画)

3.7

【エクストリームな世界】

※途中、私の人格が変化していますが、お気になさらず😊


まさに、"グラインドハウス"の再来と言える作品であった。
タランティーノがいかにも唸りそうな作風になっており、特定
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レック(2007年製作の映画)

3.7

【目先の恐怖】


[気まぐれ映画レビューNo.159]




"スペイン産ホラー"で有名どころと言えば、アレハンドロ・アメナーバルにJ・A・バヨナ、そして「ロスト・ボディー」「嵐の中で」などのオリ
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ゆるキャン△(2022年製作の映画)

4.1

【キャンプを通じて培った絆】




2015年から連載され、2018年と2021年に"TVアニメ化"、そして2020年と2021年に実写ドラマ化もされ、世間に"キャンプブーム"を巻き起こした画期的な
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マン・フロム・トロント(2022年製作の映画)

3.3

【間違いは突然に】




「エクスペンダブルズ3」や「ヒットマンズ・ボディーガード」シリーズの"パトリック・ヒューズ"監督の最新作だ。
主演に"ケビン・ハート"、共演に"ウディ・ハレルソン"と言った
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.8

【弱き者は死ぬしかない時代】




これほどまでに、今の日本の現状をリアルに描いた作品は無いと思う。

今年鑑賞した「由宇子の天秤」で描いた「世代的・精神的弱者」が汚らしい男の性の対象になるように、
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