0y0さんの映画レビュー・感想・評価

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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

 ハワード・ホークスやジョン・フォードから受け継がれてきたアメリカ映画の伝統。その最前線に英国人のガイ・リッチーがいる。傑作。

バービー(2023年製作の映画)

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 I'm Just Kenに対抗出来るシーンがバービーたちに与えられない、ビリー・アイリッシュのWhat Was I Made Forを唯一の例外として。ビリーの声と歌にすべてを託すという構成は映画と>>続きを読む

ドリームプラン(2021年製作の映画)

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Telluride初演時からテニス版「ロッキー」と好評で情報シャットアウトして観た。全然「ロッキー」じゃないじゃん。モヤモヤしながら鑑賞。

90年代のロサンゼルス、カリフォルニア等ロケーションの特性
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.0

ロバート・ワイズとスピルバーグの一騎討ち、ワイズ完敗、スピルバーグ圧勝。

ワイズのオリジナルはマイケル・ジャクソンやツイン・ピークスを筆頭とするポップカルチャーの元ネタ以上の価値を見出だせない。例え
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

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リナ・クードリとティモシー・シャラメの原付が踏み台を飛び越えるまさにその瞬間、ゴダール風の色彩、ショット、編集ですべてを誤魔化し画面を停滞させるウェス・アンダーソン。そういうところダメなんだよ。Mot>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

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エドガー・ライトとクリスティ・ウィルソン=ケアンズは映画、音楽、ファッション何も信じてないし興味もない。

60年代コンセプトで統一するのかと思ったら、中盤からスージー・バンシーとヴィヴィアン・ウェス
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

4.0

タランティーノのフォロワーがタランティーノ越えちゃった。ガイ・リッチーあなただけだ、スコット・イーストウッドを完璧に使いこなしたのは。ジョニー・キャッシュも完璧なタイミングでかかる。『キャッシュトラッ>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

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ロジャー・ディーキンス増強剤止めた結果、ヴィルヌーヴという演出家の化けの皮剥がれちゃった。ゼンデイヤとシャラメが出会って作品終了な予感を植え付けながら、ゼンデイヤとの最初の出会いをさらっと流してる。い>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

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MCUの粗大ゴミ。映画館でかけちゃいけないレベル(東宝と松竹は正しかった)。プロローグ15分のショットとショット繋ぎのセンスのなさに見る気無くしたあなたは正しい。ゴミの中でもフローレンス・ピューだけが>>続きを読む

ビッグ・アメリカン(1976年製作の映画)

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ポール・ニューマンの「演技」に引っ張られて映画の風通しが悪い。バート・ランカスターをわざわざ出しといておもーい演技をするポール・ニューマンをバッファロー・ビルに何故、演技指導しろよ、配役ミスったろなど>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

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真実を語り、正しい行動をとればとるほど追い詰められ孤立する ... ... 現代の女性たちが置かれた状況を正確に描写していくだけでホラー映画が成立してしまう世界に我々は生きている。

呪怨が話題になっ
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

5.0

なんだこれは。なんなんだこれは。映画を撮るということに向き合い、それまで培ってきたカサヴェテス印と言えるスタイルを粉々に破壊し、その残骸から出てきた混沌、混乱。ラヴストリームスを観てしまった...。>>続きを読む

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ブラック・エクスプロテーション映画を利用するなニガーという台詞を使うなとタランティーノにのたまったスパイク・リーは、これだけ美味しい実話を、潜入捜査ものかつバディものというジャンル映画の文法をまったく>>続きを読む

E.T.(1982年製作の映画)

4.0

宇宙船、異星人の心臓、懐中電灯、夜空に浮かぶ星、月光、夕暮れ。光が映画を包み込む。E.T.には決して消えない光がある。

ニュールンベルグ裁判(1961年製作の映画)

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日仏伊映画界が黄金時代に突入、ベルイマン、サタジット・レイらが世界の映画地図を書き替えるなかこのしんどさ。アカデミー賞にキネマ旬報と評価されたようだけど公開当時の観客も古臭い映画だと思ったのではないか>>続きを読む

病院(1970年製作の映画)

4.5

かつてyoutubeにpicpoull77というアカウントがあった。デヴィッド・リンチ学生時代の短編、初恋・地獄篇、鮮血と絶叫のメロディ、死んでいるのは誰、マリー・フォルサのソフト・コア・ポルノ、謎の>>続きを読む

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

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蓮實重彦は立教の教え子に甘い。作品評、推薦文を注意して読むと褒めてるどころか暗に貶してたりする。でユリイカですけど宮崎あおいのクローズアップの醜悪さ、ジム・オルークの音楽をあのタイミングでかける青山の>>続きを読む

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

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ドント・ブリーズもそうだったように舞台装置、小道具を活かした演出がバシバシ決まる。隣接するビルのエレベーター越しの交流、空港の追いかけっこ、橋の使い方とか最高。

マインド・ハンターのエド・ケンパーこ
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ディア・ハンター(1978年製作の映画)

4.0

アメリカという言葉を聞き多くの人はニューヨーク、ロサンゼルスなどの都市部を想像するだろう。レディバードでサクラメントに暮らすシアーシャ・ローナンはこう言う。I hate California, I w>>続きを読む

宇宙戦争(2005年製作の映画)

4.0

映画史上最も暴力的なキャッチボール。父親と息子の関係を描写しながらこれから人が死ぬという予感を観客に植え付ける。お互い一方的な投球をつづけ球が窓を突き破ってキャッチボール終了。スピルバーグやっぱりあん>>続きを読む

ピートと秘密の友達(2016年製作の映画)

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ある時期までのテレンス・マリック、スティーヴン・スピルバーグ、宮崎駿が共同監督したような錯覚を覚える実写ディズニー映画であり、アメリカ映画の魂が凝縮された多幸感溢れる作品。天空を飛翔し、森林を駆け回り>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.5

ルーニー・マーラとケイシー・アフレックがお互いの鼻をこすりつけ、身体を優しく愛撫し、接吻する様をワンカットで見せられたときこれは特別な作品だと確信した。

法と秩序(1969年製作の映画)

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ニクソンによる法と秩序の演説映像をながす確信犯っぷり。一応テレビ映画らしいんだがやるじゃんワイズマン。

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

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レザボア・ドッグス、パルプフィクションにあった無邪気さがない。ある人はこれを退屈と言い、ある人はこれを成熟と言う。もしかしたらパム・グリアへの愛からくる誠実さだと言い張る人もいるだろう。役者の交差する>>続きを読む

メーヌ・オセアン(1985年製作の映画)

4.0

マーティン・スコセッシのアフター・アワーズ、サフディ兄弟のグッドタイムに近い。映画における偶発性、物語から解放された映画を玉突き事故的にスライドさせながら進行させるジャック・ロジエの変態的手捌き。あと>>続きを読む

オルエットの方へ(1970年製作の映画)

4.5

リチャード・リンクレイターの映画観てる感覚に近い。即興だらけと思わせて緻密極まりないショット、音響、編集でガチガチに固めらた傑作。女と男の交差する/しない目線、落下する鰻、酒、水、疾走する馬、海を駆け>>続きを読む

プリズナーズ(2013年製作の映画)

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通常のハリウッド映画であれば二人の少女が誘拐される瞬間を撮る、二人がまさに連れ去られる瞬間を少女と誘拐犯のショットを交互にみせるなどして。しかし、ドゥニ・ヴィルヌーヴ(監督)とロジャー・ディーキンス(>>続きを読む