映画ファンさんの映画レビュー・感想・評価

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ある男(2022年製作の映画)

3.8

林業をやっていた夫の大祐がある日事故で亡くなってしまう、そんな中で大祐の兄の恭一が現れ死んだ夫は大祐ではない別人ということが明らかになっていく社会派ミステリー映画
在日問題や血筋に囚われがちな現代日本
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MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

3.1

アルツハイマーで引退を考える殺し屋が、最後の仕事を引き受けたところターゲットが少女だったため断念した結果、組織に追われていく映画
アルツハイマー描写は序盤だけで基本はいつものリーアム無双映画だが共演の
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ガス燈(1944年製作の映画)

3.9

夫のグレゴリーに束縛されてしまうポーラを描いていくスリラー映画
グレゴリーに洗脳され憑かれた表情を見せるポーラを演じたイングリッド・バーグマンが素晴らしくアカデミー主演女優賞を取ったのも納得だった

ことの次第(1981年製作の映画)

3.9

映画撮影の途中で予算が底をつきプロデューサーのゴードンと連絡もつかず監督自らハリウッドに向かう映画
ヴェンダース作品の中でも特にメタで個人的な映画だなと感じる
あえて映画撮影シーンをカラー、現場をモノ
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コン・エアー(1997年製作の映画)

3.3

模範囚として誠実に生きてきた元軍人のポーは仮釈放されコンエアーに乗ることになる、だが乗り合わせた機が極悪凶悪囚たちによってハイジャックされポーも巻き込まれてしまう映画
前半、看守が少し目を離した隙にあ
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魅せられて(1996年製作の映画)

3.7

死んだ母の詩をきっかけにトスカーナに訪れ19歳のルーシー、そこでルーシーに惹かれた男たちの欲を描いていく映画
処女であるルーシーが男の強烈な性欲に当てられてしまうという点はポランスキーの反撥に近しいも
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夢の涯てまでも  ディレクターズカット版(1991年製作の映画)

4.1

1999年、核衛星の墜落が予期されたディストピアSF映画
ディザスタームービーのような直接的な脅威を描くのではなく、あえて俯瞰で撮った荒野や退廃的な人々を描くことで表現してしまうのがヴェンダースの才能
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スプラッシュ(1984年製作の映画)

3.5

人魚と出会った青果会社員アランの恋を描いていくロマンス映画
人魚とバレてしまう後半の流れはキングコングを男女逆転させた感じが若干強い
最後は2人が海に飛び込み手際よくまとめたのはロン・ハワードらしい

イギリスから来た男(1999年製作の映画)

3.5

出所した老年の男が娘の事故死を知り真相を突き止めるべくギャング組織と関わっていくクライムサスペンス映画
テレンス・スタンプが出所したてのギラギラした男を見事演じていたのは素晴らしい
クロスカッティング
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逃走迷路(1942年製作の映画)

3.8

無実の罪を着せられた消防士を描いていくサスペンス映画
後の北北西に進路を取れのプロトタイプ的なストーリーテリングで尺も短く見やすかった
ハリウッドパニック映画の基礎は何気にこの映画から生まれたのかもし
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Dolls ドールズ(2002年製作の映画)

4.3

自殺未遂をしたショックから記憶喪失し幼児退行化した妻の佐知子を半ば誘拐し逃避行する夫の松本、何十年も前に男と約束し毎週土曜にベンチに座りながら待っている良子と足を洗ったヤクザの元組長の出会い、交通事故>>続きを読む

処女の泉(1960年製作の映画)

4.2

敬虔なクリスチャンの娘カーリンが羊飼いと名乗る暴徒を助けてしまったばかりに無慈悲に犯され惨殺されたことを受け、怒りに狂った父親テーレの復讐を描いていく映画
犯行を石を投げて止められたのにカーリンへの嫉
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

第1作より前の戦後直後である1946年を舞台にアカデミー視覚効果賞を受賞した山崎貴版ゴジラ!!
ゴジラのスクリーンタイムは非常に短いが、戦後疲弊した日本人に突きつけられる新たな脅威をより強調した作りに
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.4

同名漫画を原作に山本五十六の下、戦艦「大和」製作に着手する天才数学者の櫂直を描いていく映画
冒頭の沈没する艦を描いたショットは派手で見やすかった
冒頭のようにもっと画で見せていった方が良かったのにセリ
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

4.6

カトリーヌを愛してしまった親友同士のジュールとジム、やがてジュールはカトリーヌと結婚するも倦怠期に突入し、ジムに一緒にいてくれないかと奇妙な三角関係が生まれていく映画
序盤の橋のかけっこから始まり、カ
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永遠の0(2013年製作の映画)

3.2

同名のベストセラー小説を山崎貴が映画化
CGを駆使した零戦の造詣やドッグファイトの解像度の高さは中々だったが映画の構成として見ると中盤からかなりダレた印象は否めない
尺はもうちょい短くて良かったと思う

イン・ハー・シューズ(2005年製作の映画)

3.3

遊び人の妹マギーが姉ローズの彼氏を寝とってしまったことで姉妹関係に亀裂が生じてしまう映画
マギーが家を追い出され祖母の元で介護の仕事を初めたことで変わっていく流れは若干マイフェアレディーに近しいものを
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デート&ナイト(2010年製作の映画)

3.3

人気のレストランの予約が取れず別人になりすました夫婦だったが、そのなりすました夫婦というのはギャングや殺し屋に狙われていた曰くつきの人間であったため命を狙われてしまうコメディ映画
店員だと勘違いして殺
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BROTHER(2000年製作の映画)

3.6

アメリカに逃亡した日本のヤクザを描いていく日米合作のバイオレンス映画
ファッキンジャップくらいわかるよ馬鹿野郎のセリフがあまりに有名で半分以上英語なのに自然と内容が入ってしまう異色の作品
マフィアの集
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.7

飛び降り自殺した妊婦を拾った天才外科医のゴドヴィンは、お腹の中の胎児の脳を妊婦に移植し電気ショックを与えることで蘇生させることに成功する。だが幼児程度の知能で復活してしまったがためにとんでもない事態へ>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.3

シリーズ7作目!!暴走したAIを止めるため世界中から追われながら重要な2本の鍵を手に入れようとする任務を描いていく!!
ローグネーション、フォールアウト等と比べると中盤まではアクション要素や激しいスタ
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.8

監督黒澤明、志村喬主演のあの名作をイギリスがリメイク映画化!
元と同じく1950年代設定、アスペクト比やライティングやエンドロールに至るまで1950年代当時のイギリス映画に寄せていたのはさすがだなと感
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ドッグマン(2018年製作の映画)

3.8

犬のサロンを経営していた男マルチェロだったが、半グレのシモーネから持ちかけられた儲け話を断れず、信用もサロンも失ってしまう映画
断りきれない人間の弱さは本当に優しさなのかと視聴者側に突きつけてくるよう
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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.7

ジム・ジャームッシュ長編デビュー作!
ニューヨークにいる等身大の落ちぶれティーンの葛藤を見事描いていたのが特徴的
まだ細かい部分で荒いところはあるものの卒業制作とは思えない画面構成力の高さジム・ジャー
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ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)

2.4

昭和30年代の日本を山崎貴がCGで完全再現させたノスタルジー映画
街並みはよく作り込まれてはいるがイマイチ人物に生活感がないというか昭和30年代にしては全体的に小綺麗すぎるのが違和感を覚えずにはいられ
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殺し屋たちの挽歌(1984年製作の映画)

3.8

仲間を裏切りスペインに隠れた男をボスの元に連れ戻すべく向かった2人の殺し屋がその先で誘拐事件に巻き込まれた女と出会っていくロードムービー
奇妙な4人の付き合い、設定に反してゆったりとしたカメラワークが
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ネメシス/S.T.X(2002年製作の映画)

3.5

スタートレック劇場版10作目にして新スタートレック劇場版最終作!!
21世紀初のスタートレック映画ということもありCGのスケールは全体的にパワーアップ
これまでとは違いピカードに焦点を絞ったという点は
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テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

4.1

ある不可思議な青年が裕福な一家と暮らし始め、彼と出会ったことにより崩壊する一家を描いていくミステリー映画
セリフは極力少なめでテレンス・マリックのような画作りに圧倒させられる
青年がいなくなり狂ってい
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龍三と七人の子分たち(2015年製作の映画)

3.2

老人になった元ヤクザの組長と子分たちを描いていくドタバタコメディ映画
墨を見せれば相手が引くという昔の常識が通用せず、半グレ集団に絡まれているのが印象的
若い頃の活躍をモノクロで回想しつつ現在とのギャ
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ジュブナイル(2000年製作の映画)

3.4

山﨑貴長編デビュー作、未来からやってきた不思議なロボットテトラと少年たちを描いていくSF映画
所々山崎が敬愛するスピルバーグのETはもちろんのことグレムリン、スタンドバイミーといった80年代ハリウッド
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ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

2.6

裕福な王子と結婚することになった貧困国の王女、しかし生贄として仕組まれた結婚だということを知ってしまうファンタジー映画
ドラゴンとの件はもう少し掘り下げたほうが良かったのと後半があっさりしすぎてカタル
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

3.7

子供の頃から不都合なことや悪いことをリッキー・スタニッキーという架空の友達をでっちあげできた三人組がいよいよ疑われ無名俳優に演じてもらうことにしていくコメディ映画
ジョン・シナ演じるロッドことリッキー
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

スパイ小説を書いていたエリーが謎の組織に予言者だと思われ狙われていくスパイアクションコメディ
前半はロマンシングストーンに似た構成、キングスマンほどアクションに振り切ってはいないがコメディに重点を置い
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.7

レーシングゲーム「グランツーリスモ」のゲームプレイヤーがプロのレーシングドライバーになっていく実話に基づいた映画
ゲームという虚構が現実のレースで通用するのか、またゲーマーのオタク少年ではマスコミ対応
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HANA-BI(1997年製作の映画)

4.5

余命宣告された妻を抱え、不自由ない暮らしをさせるべくヤクザに金を借り返済に追われていく元刑事の西を描いていくヒューマンドラマ
北野映画でもソナチネに次ぐ暴力性が強調された作品
良くも悪くもソナチネが死
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アキレスと亀(2008年製作の映画)

3.6

真知寿の少年時代、青年時代、中年時代の3つのパートを描いた構成で描かれる映画
前2作TAKESHIS、監督・ばんざいとは構成が違うが芯の部分では共通していてさすが北野武だなと感じる
大切な人間の死をは
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