活き活きしたキャラクターに対して死んだ画面=シンメトリーをあてがうセンスに脱帽。
日本アニメにおけるある種の終着点を産んでしまった罪作りな映画。
タイトルバックまではギャグ映画か?と思っていたが断じて違う。紛い物じゃない、本物のラブストーリー。
鈴木杏の奇妙な魅力と蒼井優の圧倒的可憐さをカメラが余すことなく引き出している。
「ビートたけし」の映画。全体的に、久石譲の音楽に歩み寄ったきらいがあるが、人には薦めやすい。
超個人的とでも言うべきだろうか、「ガイジン」の「ニッポン」が奇天烈で笑えた。
遠慮のない反復にニヤリ。この後の作品群にも見られる構図への拘りは後半、最も印象的なシーンで片鱗が見られる。
北野武の映画、とりわけ事故前の作品は、1カット1カットがさながら絵画の如く(武本人も蓮見サンとの対談で語っている)美しいのだが、この作品はそれが際立って顕著。容赦なき暴力……その先を担うのは死、ただそ>>続きを読む
「日本」映画を一本選べと言われると、どうしてもこの作品に辿り着いてしまう。理由は多分、身に覚えがあるから。
どれだけ糞真面目にバンドをやっていても、駄弁りがメインになってることがあったりする。ンー、よくわかってらっしゃる!非現実と現実の緩急もGOOD。
アニメにカメラの概念を取り入れた画期的映像表現、美味也! 男の弱さ/女の強さを描いたライティングも素晴らしい。
押井守永遠のテーマ
=「現実と虚構」
……その根は依然として深い。