部長役のイ・ビョンホンにはそれほど共感できなかったが、元部長役のクァク・ドウォン、警護室長役のイ・ヒジュンの演技は楽しめた。
「なぜ殺した?」という問いに答えるように、様々な出来事が積み重ねられ、納得>>続きを読む
岡本かの子を知ったのは、岡本太郎や岡本一平よりも後で、瀬戸内晴美(寂静)の「かの子繚乱」を読んだ後でもあった。そのため、かの子の小説を読むときは、つい彼らの中にある「かの子像」が頭によぎってしまう。パ>>続きを読む
今年の映画始めは今作から。前作よりスケールアップしつつ、ゾンビ+〇〇が盛りだくさん。フレッシュ感はなくても、世紀末感とテンポの良さで、お正月にふさわしい映画だった。
キャストではファン軍曹役のキム・ミ>>続きを読む
この映画では“知らない”ということが、リアリティラインを上げてくれた。バクラウのような村に、どれだけのリアリティがあるかなんてわからないものだから、けっこうエクストリームな設定にも「まぁ、あるのかも.>>続きを読む
ジョゼと恒夫の何気ない日常が泣けてしかたなかった。ジョゼに共感していたのだけど、恒夫と会えてからのジョゼは翼が生えたようで、多幸感に包まれていて、ついマスクを濡らしてしまった。(後半は涙と鼻水でもっと>>続きを読む
ダイアナとスティーブの短いデートシークエンスで、「フィガロの結婚」ケルビーノのアリア「恋とはどんなものかしら」が流れるのだけど、映像と歌声と歌詞が完璧に調和していて、ここだけで100点の満足度だった。>>続きを読む
美術館で絵を鑑賞していると、たまに絵の中に入り込んでしまうような体験をすることがあるのだけど、それと同じように、映画を観ながら、絵画の中に入り込んだような感覚を味わった。また、ヴィヴァルディの激しさに>>続きを読む
物心ついたころの付き合いだから、親戚か幼なじみの結婚式に参加したみたい。予告の時ほどCGの違和感は気にならなかった。50周年記念作品のわりに物語が小さすぎるのではないかと思った。
アンハサウェイの達者すぎない演技が絶妙な味わいで結構楽しめた。でもネズミたちに共感はできずじまい。マイケル・J・フォックスのスチュアート・リトルには共感できたんだけど。
子供のころ観て、あのピザめっちゃ美味しそう!という記憶が強烈に残っていたけど、今観てもピザは美味しそうだった。(実際は冷えて堅いし不味いのだろうけど)あのロボットもいい。
デスティニー(コンスタンス・ウー)の物語だと思って観ていたけど、圧倒的にラモーナ(ジェニファー・ロペス)の物語だった。まだストリップだけで稼いでいたときに、チップの(真っ当に稼いだ)1ドル札だけで買い>>続きを読む
クリステン・スチュワートとエラ・バリンスカが、文句なしにクールで、最後まで観飽きなかった。(ナオミ・スコットも良いけど、今作は別枠)女性のエンパワーメントの描き方がストレート過ぎるという批判はその通り>>続きを読む
「佐々木」の実存感が作品全体を照らしていて、あの頃の焦燥感のようなものがヒリヒリと伝わってきた。A24の作品ようにクリエイターの作家性が前面に出ていて、荒々しくストレートな印象。好き嫌いははっきりする>>続きを読む
子供のころ読んだ「八十日間世界一周」の高揚感を思い出した。ストーリーの大枠は今日的ではないかもしれないけど、ストップモーションアニメで観るとまったく古びず、そこで展開される物語は、忘れていた冒険心のよ>>続きを読む
下絵も残された荒々しいタッチが世界観とマッチしていて、絵本に入り込んだような気分になれた。狼の目で見る世界は、他で味わったことのない幻惑的な体験だった。ストーリーはちょっと勧善懲悪すぎると思うけど。
ニコール・キッドマンの気怠い、疲れた演技は嫌いじゃなかったけど、特殊メイクでの違和感(特に若いとき)はぬぐえず、集中できなかった。(かつてのニコール・キッドマンと比べてしまうし)最近の潮流だとは思うけ>>続きを読む
黒猫のときのロシャオヘイがとにかくかわいい。他の人間より実存感があるところも素晴らしい。このかわいさが作品を引っ張ったのではないか。アクションの構成やスピード感も絶妙。吹き替えも違和感なく、全員ピッタ>>続きを読む
自宅でくつろいでいるムヒカは、超温和な好々爺に見えるが、ひとたび何かを語るときには、がらりと雰囲気が変わる。まるで、どこかの革命に参加して壇上からアジテートを受けているような。ムヒカは何発も銃弾を浴び>>続きを読む
政治的分断をコメディにしたのかもしれないが、それほど笑えず、スリリングでもない。共感できるポイントが見つからなかった。
個人的に一番盛り上がったのは、炭治郎が家族を侮辱するなと怒るところ。あと、もうちょっと善逸の活躍を観たかった。今後の展開が楽しみ。
河瀨直美監督の作品は、所々で自然が生々しく蠢き、人間は自然の一部だと思わされたり、逆に自然とはまったく違うものだと考えさせられたりする。人と自然のコントラストが物語に奥行きを与えている。映画を観た後で>>続きを読む
まるでディッケンズの小説に出てくる不幸せな少年のように、主人公の少年はひたすらひどい目に合う。しかし、モノクロのためか、どこか俯瞰的で童話のようにも感じられ、それが救いでもあった。そんな過酷な経験は人>>続きを読む
深田晃司監督は様々な社会的問題に率先して関わってきているけど、今作ではジェンダー問題に取り組んでいる。通常ならファムファタールとして描かれがちな女性に対し、別な角度からの表現(表情)を模索している。物>>続きを読む
原作はストレートなフェミニズム小説で、韓国では社会現象にもなったベストセラーだ。男女間の賃金差など、統計的なデータを所々に用いながら、不平等を告発していく。この小説では、女性はみんなフルネームで呼ばれ>>続きを読む
初日に観たのだけど、時系列がさっぱりわからず、普段あまり見ない考察サイトでたっぷり予習してから2回目を観た。しかし、それが全然面白くない。あんなに複雑に見えたタイムラインも理解した上で観ると解けたパズ>>続きを読む
寓話的で幻想的な中国のハードボイルド・ルノワール。
「地下室のバイク窃盗集団の技術講習会」
「水浴譲と呼ばれる湖の娼婦」
「閑古鳥が鳴く見世物小屋」
「発行する靴で真顔で踊る人々」
どれも怪しく、>>続きを読む
レゲトンダンスとチリの街並みが美しく、印象的。主演のマリア―ナ・ディ・ジローラの吸引力も凄まじく、男女問わず魅了させられる展開にも説得力がある。きっと、目の前にエマが現れたら抵抗できないだろうね。
冒頭のインタビューでアン・リーが「映画は映像と音の2つでできている」と語っていたけれど、その言葉の意味を丁寧に教えてくれる作品だった。
映画というものが、どれほど音に支えられていたのか。音の表現の豊>>続きを読む
40代の川嶋佳子が、ひっそりと日記を朗読するように物語は進む。517日間という年月から時系列順に日付をピックアップするスタイルなので、季節が次々と巡りる面白みがある。どこかエッセイ集を読んでいる感覚に>>続きを読む
友達の妹から頼まれ(ゲームの賭けにも負け)、マティアスとマキシムは映画の中で深めのキスをすることに。特別なことはなにもなく、2人とも日常に戻るはずだったが...。
この映画の登場人物たちは、かなりお>>続きを読む
mid90sはLAの13歳のスケボー少年のだったが、テイクオーバーゾーンは奈良の14歳の陸上少女。こちらは酒もタバコもドラッグもやらないけど、ままならない日常にそれほどの違いはない。主人公の沙里が通う>>続きを読む
寄り添うでも、突き放すでもなく、少し冷めた視点で語られる13歳の少年の物語。冒頭から兄に馬乗りで殴られ(すごい音で)、スケボーのグループに仲間入りしたら酒・タバコ・ドラッグを覚え、様々なことが短期間の>>続きを読む
コブラ会を一気に観て、熱が冷めないまま視聴。何回も観ているけど、今回はコブラ会のジョニー・ロレンス目線で。ダニエルは結構チャラいし、全然ジョニーに寄り添えた。先生が悪かっただけなんだよ...。
30>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
エメリッヒ監督が「戦争に勝者はいない」と語り、日米双方の視点で描かれたという触れ込みだったが、その点では大きく期待外れ。双方の視点というのは、それぞれの立場で戦争に蹂躙される人々を描くことだと思ってい>>続きを読む
主人公の田端楓の目を通して描かれる秋好寿乃が、ちょっと現実離れした女の人なのだけど、その難しい役を杉咲花が魅力的に演じていて、田端楓が戸惑いながらも惹かれてしまう様子にすんなり共感できた。彼女の力強い>>続きを読む
何気なく再生したら止められなくなった。韓国ゾンビはどんどんアップデートされていく。凄い。金髪のユ・アインは最後までバーニングの人って気づかなかった。
余談だけど、サンスベリアは水をやり過ぎると根腐れ>>続きを読む