柩さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

セトウツミ(2016年製作の映画)

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良いな〜親しみのある関西弁もワードセンスもすごく好き。会話の間もテンポもテンションも長さも全部丁度よかった。面白くてあっという間に終わった。

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

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見返りを求めない自身のための創作への帰着、寂しくも美しい。サリンジャー読み返そう。

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

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ヒエロニムス・ボスと諸星大二郎を混ぜた感じ。アラン・ゴラゲールの音楽が素晴らしすぎる。

マックイーン:モードの反逆児(2018年製作の映画)

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精神病棟がテーマのss01"Voss"、火あぶりの刑を彷彿とさせるfw98"Joan"。これ程に素晴らしいコレクションを私は知らない。永遠に敬愛するデザイナー。栄光の陰で重圧に苦しむ姿には本当に胸が痛>>続きを読む

タロウのバカ(2019年製作の映画)

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馬鹿騒ぎすればするほど浮き上がってくる圧倒的な空虚感。飛ぶ装置としての拳銃、他の飛び方を知らなかった少年たち。すげー苦しいな。

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

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不気味な少女と小児性愛の老人、ストップモーションで撮られたオテサーネクの粗い動きや無邪気な笑い声が不快感を煽る。そして口元アップのグロテスクな食事描写。シュバンクマイエルは食べる行為について、文明や社>>続きを読む

We Margiela マルジェラと私たち(2017年製作の映画)

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「アンダーグラウンドが今では存在しない」という言葉に本当にその通りだと思った。大衆化によって私たちが失ったものは大きい。アンダーグラウンドから始まったマルジェラがここまで有名メゾンになったことは本意で>>続きを読む

サスペリア(1977年製作の映画)

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殺気を感じる極彩色の照明、カメラワーク、殺害シーンのチープさも含めて虫以外全て良かった。私は知識が浅いのでイタリアの建築物がこんなにもゴシックホラーの雰囲気に合うんだと驚いた。壁紙や窓の形、インテリア>>続きを読む

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

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水の底に沈んでたものが浮かんでくるようにあの時代特有の空気感や手触りがぼんやりと思い出されて何だか凄く懐かしい気持ちになった。このじめっとした雰囲気が良い。

CLOVER(1999年製作の映画)

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機械仕掛けの小鳥、少女の無機質な羽、海の上の廃遊園地と植物園、崩壊していく巨像、美しくて溜息が出る。翼があっても届かない空、独りではいけない場所。私を連れてって、幸せになりたい。

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

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この45分間私は奧菜恵に恋する小学生だった、首元を這う蟻さえ魅力的に見えるほど。今度会えるの二学期だね、楽しみだねと言い残してなずなは水面のまばゆい光の彼方へ消えていく。彼女が内包する儚さは消えていく>>続きを読む

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

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パイン缶も電気代も搭乗券も恋も期限付き。ポケベルのパスワードみたいに1万年愛すなんて出来ないし失恋には新しい恋。恋する惑星に生まれてきてしまった私達は目の前のときめきに鈍感になってはならないのだ。君の>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

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日常の見えない棘を呑み込んで内側は傷だらけ。まともは苦しかった。過去を流して再生の第一歩、どうか自分で幸せを選んでね。ハグしようよ

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

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きっと血より濃い繋がり
愛って生肉だね 加工されてたら駄目なの

アンテナ(2003年製作の映画)

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性と聖。今日からお前の身体を傷付けられるのは私だけ。私がお前を傷付けてあげるから、自分で自分を傷付けたら駄目よ、これが真の女神の救済なんだと解った。麻袋に入れられて自分で二の腕の肉噛みちぎって失神する>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

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違う階級を生きてきた女の子がお互いに社会の息苦しさを共有できるって良い。どこにいたって泣きたくなる日ってある。その日何があったか話せる人と出逢えるまで自分を好きになれるまでもう少し頑張ってみようかな。>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

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庵野節全開。平成って、確かにラブ&ポップだったね。終盤本当にずっと良かった。渋谷川延々と歩くエンドロール大好きだよ。

ヘルタースケルター(2012年製作の映画)

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私が決めて私が壊す。偽物は本物になろうとしているから偽物よりも本物だ。綺麗であろうと足掻くほど堕ちていくその様すら美しい。圧倒的に綺麗なのに街ですれ違う人達よりも近くて生々しかった。崩壊の恐怖に怯えて>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

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幸せな時間は一瞬だったけれどその記憶は永遠に褪せることなく2人の中に鮮やかに残り続けるんだろうな。やばい私も異国でこんな恋したいよ。体育座りで街を見下ろすカット好きだった。My Bloody Vale>>続きを読む

ユリゴコロ(2017年製作の映画)

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人形の股の穴から哺乳瓶ぶっ刺してミルク飲ませるシーンとリスカし合って出来た血溜まりが混ざり合うシーン好き

バッファロー’66(1998年製作の映画)

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生きられない。死にたいじゃなくて生きたいけど生きていける気がしないんだ。不器用で情けなくてどうしようも無いくそったれだけど駄目なとこ丸ごと受け入れて抱きしめてほしいなんて超愛おしいな、1人じゃ生きられ>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

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少女が蛹から蝶になるまで。退廃と混沌の中で蝶のように美しく羽ばたこうと力強く生きる少女の姿に生の輝きを見い出す。やはり岩井俊二は少女を儚く撮る天才だと思う。岩井俊二万歳。フィルムの質感、言語、美術、キ>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

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完全にこちらの教養と感性が足りてなかったのでストーリーよりも隅々まで美しい映像や美術と構図を楽しんだ。楽しみにしていたティモシーの入浴シーン、筋肉を恥ずかしがっていて超絶可愛かったという感想しかない。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語(2013年製作の映画)

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まどかの自己犠牲による救済物語をほむらが愛という名の暴力を以って捻じ伏せる物語だったのが人間臭くて最高にかわいい。エゴ丸出し。神様になったあなたの救済なんていらないからずっと私の側にいて。