ryoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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瞳をとじて(2023年製作の映画)

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仮に一切の外部情報を捨て忠実に画面だけを見ると、ほっとんど会話する2人以上の人間しか撮っていない。でもその切り返しの間が実に心地いいのだ。差し込む夕日の柔らかさように私の眼もとろけてゆく。
30年ぶり
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

帰りのエレベーターでお姉さんが「いつも周りの男がデカいから気づかなかったけど北斗あんなにデカいんだね」と言っていて「マジそうっすよね」と心で答えた。素だから気づく良さ。あらすじを読んだ段階ではこんなん>>続きを読む

発情アニマル/発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ1978(1978年製作の映画)

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郊外、水辺、レイプされた後神へ祈る、リベンジの行為主体は被害者自身、武器はロープ、ピストル、ナイフ、モーターボート、加害者は男、男、男、ナヨナヨした男。ラスト・ショットはモーターボートのエンジンの取っ>>続きを読む

鮮血の美学(1972年製作の映画)

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郊外、水辺、レイプされる前に神へ祈る、リベンジの行為主体は娘の父母、武器はチェーンソー、ショットガン、ナイフ、加害者は男、男、女('stupid dyke')、ナヨナヨした男。PC崩壊からわずか4年…>>続きを読む

ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

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たとえば成瀬のラスト3本などのように加害者意識を扱う映画は少なくないが、これは細部がメインプロットになっていて、それをどう評するか。ナイーヴなジェシー、いいじゃない。

時は止まりぬ(1959年製作の映画)

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寝ながら交わされる日常的な会話から、決定的に違う世代間の差が明らかになる。戦中派と戦後派のあいだにある埋めがたいギャップは、しかしふたりを優しく包む。ラストショットでふわーっとキャメラが上昇して「終わ>>続きを読む

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

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実らなかった人がラストでは捨象されまくっているのがネオリベ的恋愛のススメという感がありしんどい。そもそも最後に集結する意味が分からん、オムニバスでよかったんじゃ。

吸血鬼(1956年製作の映画)

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マリオ・バーヴァが撮影部出身と初めて知った。影影影。楽屋が螺旋階段の上にあるのからしてツボ。シワ⇄ツルツルを擬似ワンカットでいったんねんの根性、すげ〜。

風と共に散る(1956年製作の映画)

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不妊の原因はあんただと言われたロバート・スタックがよろよろと店外に出るとそこにいたのが馬のおもちゃに乗って揺れる男児というのはいくらなんでもエグすぎるやろ。

サンクスギビング(2023年製作の映画)

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血が滑ってスマホを開けない!→顔認証もダメ!?の流れが最高だった。テクノロジーが進歩すればアイディアもその分進歩する。なんと健康的なことか。

自転車泥棒(1948年製作の映画)

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ザヴァッティーニの仕事として見るが、やはりグエッラの大きさ、メロドラマ性の方が興味深い。どういうべきか、チェーザヴァは巧すぎるのだ。初期増村がやたら金銭関係とか瓦礫とかに拘るのをあらためて感慨深く思う>>続きを読む

無防備都市(1945年製作の映画)

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アマルガムとしての『無防備都市』。笑いあり、驚きあり、感傷なし。完全にラスト・ショットを忘れていたが今回ばかりは脳裏に焼き付いた。神父が銃殺されこどもたちが剥き出しの街へ歩いてゆく。絶望と希望がごちゃ>>続きを読む

今朝の秋(1987年製作の映画)

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一発で感情が伝わる歩き方の笠智衆が凄い、どうかしてる母なのに嫌いきれない杉村春子も凄い、ちょっと杉浦直樹がやり過ぎかと思ったが演技アンサンブルの一因として楽しむ。

コックファイター(1974年製作の映画)

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70年代にしか許されぬこのテンポ……。かえって今ウケるんじゃなかろうか。

波影(1965年製作の映画)

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こんなんで泣いていいんだろうか。物干し台のメロいサスペンス。娼妓の若尾文子が先生になりたいという大空眞弓の階級上昇を願う。だが家柄と兄の事件で夢が絶たれたことを観客はとっくに知っている。芥川也寸志のモ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

悪いと言う人があるのも十分理解できるが、腐ってもWWはWWである。プロットは複雑極まりない『世界の涯ての鼓動』を混乱させることなく語った技術とは対照的に、単純極まりない物語を重層的に描く。まさしく「今>>続きを読む