ryoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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枯れ葉(2023年製作の映画)

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喜劇における悪の存在。たとえば直前作ではネオナチが主人公を刺し殺そうとしていたが、今回はウクライナ情勢が間接的に人々の心に影を落とす。正直見所はそれぐらいであとは再生産というか。食い足りないからもう一>>続きを読む

イン・アワ・ディ(2023年製作の映画)

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最早物語らしい物語さえなくなったようにも見える。面白くないと言ってもいい。一貫してきたはずの性愛の主題さえすっぽ抜けたのかもしれない。代わりに骨だけが残った。凄いのか凄くないのかも分からない……。しか>>続きを読む

街の灯(1974年製作の映画)

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妻の鈴木三枝を巡って夫三木のり平が戦前期の恋人笠智衆を斬りつけようとする。振りかぶった刀が庭先の桜にぶつかり、ただでさえ人でごちゃつく画面を花びらがいっそう賑々しくする。この工夫!泣ける。

警察官(1933年製作の映画)

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初戦前吐夢。メロメロのメロドラマ、もといブロブロのブロマンス。親友の拿捕に葛藤して両手で顔を覆った小杉勇を、キャメラが角度を替えて3、4度狙う。あるいはダッチ・アングル。不安を掻き立てる。髪を撫でるの>>続きを読む

水の中で(2023年製作の映画)

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最近では一番好き。若き芸術家の苦悩をよそにふたりがくっついたか明示しないあたり、底意地が悪くてたまらん。ピンぼけと聞いて表情を切って身振りだけで挑むかと思ったが存外見える。ただしいよいよ撮影が始まると>>続きを読む

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

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脚本のこれはアップデートと呼ぶのかどうか(笑)。believerは完敗する訳で、結局親子愛。どうズームするのかと思ったら、一ヶ所ドンではなく全篇にわたってさり気なく……という処理だったのでちょっと残念>>続きを読む

ヴィオレット・ノジエール(1978年製作の映画)

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『EO』を見た頃「ユペールはいつからああなったんだ」とぼやくと「いや最初からあんなよ」と返す人があったのだがこれで得心(笑)。シャブロル見尽くしたい。

レースを編む女(1977年製作の映画)

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まだ素人の域を抜けていないユペールが清新。浜辺での移動のツー・ショットとかいいと思う。監督はスイス人。

午後の遺言状(1995年製作の映画)

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シンドイ兼人。固定キャメラのフル・ショットという演劇的な(?)撮影が悪いというのではなく、老優みな一様な芝居をしているのが映画の開放的複数性を抑圧しており最悪の意味で黒澤的。説明的な顔のアップも耐えが>>続きを読む

青春(2023年製作の映画)

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現代中国における暗部の綜合としての長江。3部作の構想を聞いて震える。親子2世代で働いていたり、誰とでも妙に身体的距離が近かったり、激しやすかったり、甘ったるい通俗的歌謡曲こそが人を救ったり。

黒衣人(2023年製作の映画)

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王兵は撮るたびに映画という芸術そのものを作りなおす。だから見る側も裸で臨まねばならない。そうした態度の直喩としての格好か。『鳳鳴』ではなく『死霊魂』でピアニストが過去をを語るパートの延長にあると見た。>>続きを読む

雪雲(2023年製作の映画)

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ある種の90年代邦画、たとえば『水の中の八月』、『日曜日は終わらない』のセンスに近い。微妙にちょっとずつオフビートで伝わってくる。

熱のあとに(2023年製作の映画)

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暖炉前の決闘が今一歩だと思ったが、犯してもいない罪に対する罰を望み、頭を垂れて手を上げる橋本愛は実に良い。声の細さがかえって身振りの鋭さを印象づける。

GIFT(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

人殺し!