バス釣り太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

バス釣り太郎

バス釣り太郎

映画(371)
ドラマ(0)
アニメ(0)

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.2

カウリスマキのご都合主義最高!音楽が良すぎてどうでもよくなる!あと初デートでビンゴ大会は楽しいだろ普通に!小津イズムを感じる視線劇!

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.8

「彼はバイリンガルなのよ」が個人的に面白すぎてツボ入っちゃって他の記憶があまりない

一匹狼の印象が強かったキャプマの裏の顔が見れた気がして嬉しかった。入れ替わり練習の縄跳びのとことかめっちゃ可愛い。
>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.0

結局武映画を二作しか見ないまま臨んでしまった…し時代劇の素養も抜けてるのでこの変な映画をどう捉えていいのか全く分からないけど、武が記者会見でも言っていたアンチ大河ドラマという切り口でこんだけのものを作>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.2

イーニドも痛いが、彼女がバスに乗るまでこれが自分の映画だと気づかなかった自分も相当痛い。感想書きながら恥ずかしさで死にそう。スカヨハみたいなやつが同期に何人もいるんだよなあ、ちょっと前まで一緒に馬鹿や>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.5

2回目。英題と邦題で受ける印象は真逆なのだが個人的には二つで一つというのがしっくりくる。それは懐中電灯では照らしつくせない巨大な闇と同時に、この映画には青春のみずみずしい歓びの光も等しく確実に存在して>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

4.4

『ミツバチのささやき』で存分に味わった光の快楽は次作でも留まることを知らない。今回はむしろ影の方を濃く豊かに映しているがために光の悦びがより一層立上がるという逆説的な快楽だった。ときにエストレリャが振>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

5.0

自分の二倍はある大きさの足跡を見つけるとき、機関車が眼前を横切るとき、ドン・ホセの人体模型に目をはめ込むとき、燃え盛る炎を跳び越すとき、毒キノコにおそるおそる触ってみるとき。アナを取り巻く圧倒的な〝静>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

4.5

原作未読。2020年代にやる意味しかない!
想像もしえないフェチズムを持つ人々を見て、昨今使われる多様性という言葉の中にはマイノリティの中のマジョリティしか含まれていないことに気づく。マイノリティの中
>>続きを読む

フローラとマックス(2023年製作の映画)

3.7

ジョン・カーニーがただジョン・カーニーしている映画。ベストの一本『シング・ストリート』には遠く及ばないが、たまにこんな感じで新作出してくれればありがたい〜
ビッチな母親という役どころに弱くて結局ちょっ
>>続きを読む

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

4.5

字幕版で鑑賞(海外実写を普段字幕で見ているのに海外アニメだけ吹き替えで見るのはおかしいので(櫻井宮野の声で聞きたい気持ちをグッと我慢して))

自然描写ではジブリを、アクションではNARUTO、ドラゴ
>>続きを読む

ラスト・ダイビング(1992年製作の映画)

3.9

喘ぎ声をバックに二人が鏡の前で愛撫するシーンからはいいやんけ、となり地獄の二連サロメも中々良い時間だったと今では思える。というかこれ死を延長された者の方が実は幸福だったという話でいいのか。長回しなど正>>続きを読む

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

4.3

冒頭、マッチ工場の製造過程はイリスの単調で無機質な生活を表しているのだろうか。だとしたらいくらでも見れちゃうくらい良いので、魅力的になっちゃってますカウリスマキ先生

いやしかし冴えない女の純真さとそ
>>続きを読む

惑星ソラリス(1972年製作の映画)

4.1

こんなに内ベクトルというか自己の内省へと向かうSFを撮るのはあんただけだよほんと…

地球パートが思った以上に長くて、案の定首都高のシーンあたりで快眠したりしたのだけど、ソラリスに行ってからはサスペン
>>続きを読む

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999年製作の映画)

4.5

人生の艱難辛苦をその顔面に刻み込んだ古老たちの楽興の時をただひたすらに堪能する。これで南米音楽への道が拓けそうだ

この人たちはカーネギーホールに行かなくたってキューバの場末の路地裏でも同じくらい輝く
>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.2

再見。これといって好きなシーンがないが食い入るように観てしまう不思議な作品という印象は変わらなかった。なんというかこの映画はナタキンに会うまでの、何もない空っぽの男を見るのが楽しいのであって彼が覗き部>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.6

いつだって少年時代の鬱屈とした日々を忘れない。無限大に広がっているはずの視界の中に確かに存在する不自由さ。思考を放棄し決め事をbotのように繰り返す大人に辟易しながらも、淡々とやる事をこなさねばならな>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

-

ただでさえ全てのショットに集中していないとこの超大作・傑作を昇華することはままならないのに、右隣のうるっっっさい外国人(途中で注意して少しは弱まった)に頭の6割くらい意識を割かれたおかげで最悪の初見体>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

相変わらず進化のしない・甘ったるい・正気の沙汰とは思えないセリフや演出の数々にはため息を着くばかりだった(というか邦画のダメなとこを詰め込んだとしか思えない)のは置いといて、ゴジラパートがかなり良くて>>続きを読む

ゴジラ(1954年製作の映画)

3.7

特撮の可哀想なところは時代を経れば経るほど古臭さが増してしまうことだと個人的に思う。少なくとも自分は「当時にしてはすごい」というフィルターをかけなければマトモにじっと見ることもままならない。そんな体た>>続きを読む

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

3.6

このゆったりと進行するストーリーテリングすら移ろう時間を感じさせようという魂胆なのだろうが、さすがに退屈して3回くらいに分けて見ちゃった。いわゆる出オチ映画と言う文言がピッタリハマる
CGなしのブラピ
>>続きを読む

アデュー・フィリピーヌ 2Kレストア(1962年製作の映画)

3.7

脚本より編集を重視するほどには映画にのめり込んでいないのでこれはあまりハマらず…
だがリリアーヌが一人で待っている時に現れる男の一挙手一投足には抱腹絶倒した。『トルテュ島~』のあのダイバーや『メーヌ・
>>続きを読む

バルドー/ゴダール(1963年製作の映画)

-

こちらはそれこそ『軽蔑』をみていないと楽しめないですよね、出直します。ロジエのゴダール論を聞けるのは貴重かね

パパラッツィ 2Kレストア(1963年製作の映画)

4.6

『軽蔑』どころかゴダールを一本も観てないのだが、そんなやつにでもめちゃくちゃ楽しめる良くできた短編だった。パパラッツィの業に言及しながら彼らをも巻き込み、俺はこう撮れるとでも言うようにあくまで傍観者の>>続きを読む

ジュリア(s)(2022年製作の映画)

3.3

なんでこんな高評価なのこれ…別に新しくもないし上手くもないし面白くもなくて辛い

それぞれの人生の縦軸、つまり時間的な繋がりを持たせられるような見せ方ができていないのはこの映画にとって致命的で、最後の
>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.5

最初のすさまじいドライヴ感のまま最後まで駆け抜け息つく暇もない。こういうナレーションが入る映画を観ると、ああまたか…となってしまうのだがこれは全く違った。

全身が震え上がるジョーペシのキレッキレ具合
>>続きを読む

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.3

『ジョーカー』が公開された時予習した以来の再見。定期的にこれをみて共感性羞恥でいたたまれなくなりたい。『タクシードライバー』と違って最初から狂っているのが最高なのだが、少なからず自分もこんな妄想をして>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.8

既視感だらけの中に少しばかりの新鮮味がある感じ、ギャレスエドワーズ君は生粋のSFヲタクなんだろうなと思った。お前絶対AKIRA観て育ってるだろ…
最高だった『ローグ・ワン』で彼が出来なかったこと詰め込
>>続きを読む

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

5.0

「美―――美という奴は恐ろしいおっかないもんだよ!つまり、杓子定規に決める事が出来ないから、それで恐ろしいのだ。美の中では両方の岸が一つに出合って、すべての矛盾が一緒に住んでいるのだ。ええ、畜生、何が>>続きを読む

エル・トポ(1970年製作の映画)

3.8

この世の全てのタブーを煮詰めたような…

結構飽きながら観ちゃったんだけど、特典映像でホドロフスキーが「奇形は遺伝子の想像的創造である」みたいなことを言っていてなるほどと妙に納得してしまって、胸糞の悪
>>続きを読む

ノー・ホーム・ムーヴィー(2015年製作の映画)

4.5

『家からの手紙』の次にこれを見たので、別の映画でなくなにか地続きの連作として思えずにはいられなかった

母という、ありえないほど近いのにどこまでも分かり合えない存在。世界は狭いと自身で証明してしまった
>>続きを読む

故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)

3.6

体感上映時間は5億年くらいだったけど、自分のその時の状況、気分によってはいくらでも最高の映画になり得ると思った

自分の返事は排して一方的に母からの手紙のみを自身の声で音読するあたりにやはり狂気を感じ
>>続きを読む

街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

4.1

発散しきれない感情が、耳障りな鼻歌と共に蓄積して爆発する。女性の持ち場としてのキッチンから一歩も出ない。この映画の真っ直ぐ延長線上に、ジャンヌディエルマンが立っている

悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

4.9

ふらっと武蔵野館に入って見たがこれは…今年ベストに限りなく近い!『ルーム』と『フォレスト・ガンプ』のそれぞれに、醜悪さをこれでもかと足したような映画だけどとても気に入った

数年前から認知症になった祖
>>続きを読む

ベティ・ブルー/インテグラル 完全版(1992年製作の映画)

3.8

普通にイカれたバカップルのじゃれあいを長時間見るのキツいし、そのラストは『カッコーの巣の上で』でやってるじゃないかとか思うけれど、『DIVA』のデートシーンや本作のピアノを弾くシーンみたいな昇天寸前ま>>続きを読む

ひなぎく(1966年製作の映画)

3.9

うーんこれは絶対に好きだと思っていたのだけどさほどでもなく残念。下品なところで食傷気味になっちゃうのがどうも…
にしても今見て全く古さを感じないのは凄いし、ハサミ対決やガトリングの如く連写される蝶のイ
>>続きを読む