金春ハリネズミさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

フィンチャーですって。

おもしろかったです。
キレッキレというか。

ビンビンというか。
キレッキレでした。

どうでしょう。
原作未読ですが、
"一方的な制圧"という意味では「イコライザー」のロバ
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.6

色々言うけど、おもしろいです。

トホホな一本です。
良くも悪くも、笑っちゃうような仕上がり。

まずは取り止めもない不平不満、戯言をつらつらと。

過去の叡智の結集。
良く言えば映画愛に溢れたファン
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.7

ありあまる富が、何人も幸福にするとは限らないように。
あたりまえの日々が、ある日簡単に破壊されてしまうように。

世の中に正しいことなんてのは凡そ殆どなくて、誰かを本当の意味で救えるなんて思うのははっ
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8日で死んだ怪獣の12日の物語(2020年製作の映画)

-

コロナで仕事も色々とんじゃったしさ、なんか、映画作って、みんなで仕事しようよ。

岩井俊二のふわふわワールド全開の奇作。
岩井俊二がコロナ禍を生き抜くために本作は産まれてきたような感じがしました。
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反撥(1964年製作の映画)

4.1

カトリーヌ・ドヌーヴの怪演と、ハコモノを使ったアバンギャルドな映像が魅力的な一本。

おそらく過去の強烈な体験が痛手となって、男性に対する恐怖心を拭いきれないまま大人になってしまった主人公キャロルの心
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.0

ミュータント・タートルズこと、
「Teenage Mutant Ninja Turtles」です。

ティーンな男達がウキウキ、ワクワクな、心温まる一本でした。

およそ正悪にまつわるセカイを、単純に
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グリーンフィッシュ 4K レストア(1997年製作の映画)

4.3

素晴らしい作品です。

イチャンドン映画の中で一番物語が、ノワールジャンルを纏ってわかりやすく立てられているし、且つ彼の作家性もしっかり凝縮されている。

クライマックスも皮肉が効いていて強烈だし、所
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ペパーミント・キャンディー 4Kレストア(1999年製作の映画)

4.0

本作はどうしたって、イチャンドン監督の次作「oasis」と連動して語られることが多い気がする。
それは仕方のないことだとしても、本作はあくまで本作単体で考えるべきだと、思ってしまう。

イチャンドンが
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

あっぱれだ。
おもしろい。
ド真ん中直球のエンタメだ。
流石だブロムカンプ監督だ。

とはいえ、それでも僕はヤングゼネレーションの方が。
ロッキーの方が。
カーズの方が好きだ。
これは好みの問題だ。
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シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

強烈な一本です。

何気なく取り止めのない平坦な日常を過ごすのは案外容易でない。
そこには必ずといってよいほど、大きな空洞が存在しているから。

人生を長く生きていけばいくほど、その空洞は大きなものと
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罠THE TRAP 4K デジタルリマスター版(1996年製作の映画)

4.3

濱マイクシリーズ第3弾
ー完結ー

ということで。
濱マイクありがとう。

とても楽しい時間を過ごせました。
劇映画として、しっかりコンセプトが立っていたシリーズだったはずが、3作目にしてとてつもない
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ポエトリー アグネスの詩 4K レストア(2010年製作の映画)

5.0

イ・チャンドン監督がはじめてでした。

今年ベストに入るかもしれないくらい、僕の心に目一杯のカタルシスが注ぎ込まれました。
圧倒的です。

タルコフスキーよろしく、本作は、全くもって、全てが、ひとつの
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福田村事件(2023年製作の映画)

5.0

公開から2週経っているにも関わらず、相変わらず劇場は各所満員のようで。

果てしないですね。
同じ日本人として、このムーブメントは素直に嬉しい。

とにかく「福田村事件」のお話です。事件からちょうど1
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(2021年製作の映画)

4.7

この映像は、1909年に制作されたチリ発、世界初のアニメーション作品。
2023年の美術館建設時に発掘されたもので、それを修復したそうです。

この時点で、もうおもろいよね。
アリアスター新作が楽しみ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.6

すごい映画だ。

南米はチリ🇨🇱の複雑な歴史的背景が産み落としたアニメーション。
主題となる「コロニア・ディグニダ」その扇動映像としての"程"を持った、ある種モキュメンタリーな意匠を纏った一本です。
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.7

正直「X」の時点では、このシリーズ舐めてて全く見る気無かったんですけど、ほんまに観てよかったんです。

パールがあんまり眩しくてむさ苦しい女の子だから、個人的にはめちゃくちゃ嫌いなんですけど。

この
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遥かな時代の階段を 4K デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

4.0

さてさて濱マイクシリーズ2幕目です。

前回がモノクロフィルムだったのに対して(作中効果的に赤が入りますが)、今回はカラー。
結論から言うと、画面がひたすら良かった、なんなら本作の醍醐味は画面の美しさ
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.8

エドワードを、ヤンしてきました。 
監督初体験で、全く前情報を抱えずに挑みました。

とっても素敵な映画です。
1994年の作品ですが、どうでしょう。
正に今日に棲む現代人の営みを眺めているようで、と
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ハズバンズ(1970年製作の映画)

4.3

142分版です。

作中の彼らを観ていると、社会人男性が普段どれほど檻の中で飼い慣らされているのかがよく分かる。

男の長所をひとつ挙げるなら、それはどんな時でも涙を見せないとか、ピンチの時に体を張っ
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ミンナのウタ(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

夏だし日本のホラーでも見たい気分でした。
本作は下馬評が概ね好評なので期待できました。

期待し過ぎたのかもしれません。
怖い云々というよりも、面白くなかった。

こっから生意気になるので閲覧注意です
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イノセンツ(2021年製作の映画)

4.7

帰宅すると自宅の本棚から、ひときわ輝きを放つ一冊のマンガがあったので読もうと思います。

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

4.0

Q.こんな未来は嫌だ。どんな未来?

A.ソイレントグリーンみたいな未来。(excellent!) 

ラストレター(2020年製作の映画)

4.1

岩井俊二が初期に手がけた「打ち上げ花火」は、フジテレビの「if/もしも」という番組へ宛てた作品でした。

あり得ないけど、あり得たかもしれない世界。僕なんか彼の作品は全部、こんな印象を持ちます。

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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

4.8

岩井俊二新作に向けて調整します。

あり得そうで、あり得ない景色を、あり得なさそうで、あり得る景色に切り取る。

岩井俊二という人は、頭の中にあるリアルをフィクションとわかっていながら、100%の純度
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バービー(2023年製作の映画)

4.5

※長文すぎる。

世界ではじめに劇映画を撮ったのは、アリス・ギィという女性の映画監督だった。
という話があります。

彼女は1906年に「フェミニズムの結果」なる作品を撮りますが、そこでは男女のジェン
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我が人生最悪の時 4K デジタルリマスター版(1994年製作の映画)

4.3

探偵濱マイクシリーズははじめてです。4Kがめちゃくちゃ綺麗でした。

景気のいい主人公で、快活な一本です。
濱マイクもそうですが、みんなキャラクターが立っているから油断なりません。

友情にまつわる切
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ひろしま(1953年製作の映画)

-

強烈な反戦歌です。

アメリカで流行した、とある映画作品のネットミームから分かるように、虐げる立場は、虐げられる立場のことをよく分かりません。
BLMやダイバーシティを忙しなく唱える世相を持ちながらも
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

ミッションインポッシブルの季節がやってきました。

今回IMAXカメラは封印でしょうか。
縦長画角が見当たらなかったので、ある程度迫力のある劇場だったら十分楽しめるかもです。🙆‍♂️

アトラクション
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

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素敵な機会が巡ってきましたので、劇場へカチコミ。

ミニシアターに人がいっぱい。
それだけで、ちょっきしウルッときます。

人生に一度は観ておきたい、でお馴染みの栄枯盛衰モノですね。

中国近代史に、
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ヤング・ゼネレーション(1979年製作の映画)

5.0

Bravo‼︎

持ってるヤツに持ってないヤツがたまには勝つと思ってたいヤツ。

世代(1954年製作の映画)

4.1

アンジェイ・ワイダの戦争(抵抗)三部作です。

僕の好きなYouTubeチャンネルで放たれた一言を曖昧に拝借して。
「政治が、若者が最も手っ取り早く自己表現できた時代」がかつてあったそうです。
日本で
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