このテーマをこの時代に既に撮っている。ハッピーエンドにしないことで、問題系を閉じずにいて素晴らしい。
サビーヌが窓から侵入するシーンのカメラワークよ。名前を告げた瞬間にそれまで見せてこなかったステファンとナタリアの過去が想起されるラストシーンの豊かさよ。
ジェイソンはかわいそうだが曲をかけてあげられなかったことが大きい、Tシャツのダンスが良い。
チョコパイ食うシーンが、まさに映画だ。
最高過ぎないか?
「なぜあなたがそんなふうに私のことを怒っているのか分からないけど、それは私のせいだけじゃないと思う。とにかく機嫌を直して……」
「結局人は感情であり 感情は崩れやすいけど力もある とても貴重で 時には安っぽいけど恋しい」
誰に共感するかといえば男たちな訳だけれども、彼らの優しさは、この時代特有なのか、どこか苦しさを伴う。
ミュージカル部分が最高。「聞いてほしくて、地球上の人々に……嘘、顔見て言うのが恥ずかしかっただけ」
パスカル・オジェの現前性が、ひたすら今ここ!と、過去を引きずるビュル・オジェを引っ張っていく感じがいい。空手の型のラストシーン。愛していたよ。
ライブから車の中までのシーンにグッとくる。(京都から神戸へワープ?)みんながみんなまともじゃなくて良い。飯岡幸子の撮る乗り物のシーンが好きなことが多い。
彼(男)のどうしようもなさ、私が主体性を取り戻す、彼女とのドラマティックな絡み
ただ家事をこなしている人を観させ続けられるだけなのに、何故こうも飽きないのだろう。終わりなき日常の、アクション映画。200分だが、体感としては2時間くらいの、ラストはこのまま終わらないでくれとさえ思っ>>続きを読む
ファーストカットの人混みの後ろ姿の中、なぜこれがアンナだと思えてしまうのだろうか、あれは感動した。