Mさんの映画レビュー・感想・評価

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ナショナル・シアター・ライヴ 2016「ハムレット」(2015年製作の映画)

4.8

初シェイクスピア観劇だったけど、現代風にアレンジされているのか戯曲もかなりわかりやすかった。
復讐はよくないっていう話ですよね。
主演のベネさんさすがすぎました…

千年女優(2001年製作の映画)

4.0

画にずっと見惚れてた。
最後の台詞は個人的に「だよね…」と腑に落ちるものだったのに、流れるような展開に圧倒されて鳥肌が立った。

インファナル・アフェアIII 終極無間(2003年製作の映画)

4.5

ノー香港飯だった…
3部作のなかで一番ノワールの泥沼感というかクソデカ感情が渦巻いてて、やおい者たちだいじょぶそ?になった。
ちなみにわたしはかなり満たされました。

インファナル・アフェアII 無間序曲(2003年製作の映画)

5.0

Ⅱで過去を描くとのめり込むってこれ定石よね。
そして相変わらずしゃぶしゃぶがおいしそうだった…

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

4.9

舞台である香港の街並みがツボすぎて、画期的な脚本のはずなのに内容があまり入ってこなかった。
サムの食べるごはんもおいしそうすぎた…
不甲斐ないのでもう一周してきます。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.8

オスカーで脚本賞を受賞するだけあるなと納得した作品。
ミステリーとしての大筋があり、法廷で様々な検証がなされていくのが面白いのだが、同時にパーソナリティーにもずけずけ踏み込んでいくので、次第に事件その
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ナショナル・シアター・ライブ「ベスト・オブ・エネミーズ」(2023年製作の映画)

4.8

NTL10周年記念上映のラストに選んだ本作、めちゃくちゃ面白かった。
テレビ画面みたいな舞台装置が効果的に作用しつつ、舞台ならではの奥行きもあって、それらを劇場スクリーンで鑑賞するという2Dと3Dの狭
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ナショナル・シアター・ライブ「ライフ・オブ・パイ」(2023年製作の映画)

5.0

新年一発目に観劇したんだけど、最高すぎて縁起がいい。

真実もじつは語られるものでしかないから虚構(に近いなにか)が必要なわけで、信じたいものを信じればいいという台詞にハッとさせられた。
パイが膨らま
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ナショナル・シアター・ライブ 2023 「るつぼ」(2023年製作の映画)

4.0

精神的にかなり消耗した…
聖歌を力強く合唱するシーンから始まるんだけど、今思えば宗教過激主義、抑圧的なピューリタン社会をそのまま表していた気がして、冒頭から気持ち悪さが拭えなかった。

姦淫の罪を告白
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ナショナル・シアター・ライブ「善き人」(2023年製作の映画)

5.0

NTLはおろか海外演劇を見るのも初めてだったけど、とても素晴らしい鑑賞体験だった…
演者も戯曲も音響照明も、並々ならぬプロが集まっているので舞台の総合芸術っぷりを感じたし、本当にありがたいことだなと…
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

4.0

包帯巻きのシルエットが斜め上をいくかわいさだったんだけど、ウェス・アンダーソンは各作品に対してモチーフを作るのがかなり上手いなと気づいた。
40分の短編映画だったけどお腹いっぱいです。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.5

これだけ期待される監督だと、ディテールに凝りすぎて複雑な構造になっていくのかなと思った。
ウェス作品を物語として100%理解できたことはないんだけど、前作の『フレンチ・ディスパッチ』から短いスパンで公
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

3.8

事件に関わった人たちにはそれぞれの"真実"があるのかもしれないけど、ラストの台詞だけが確からしい感触を残していったな、と。

バービー(2023年製作の映画)

4.0

"フェミニズムは女性だけのためにあるのではなく、有害な男性性から解放されるべき男性のため、さらには社会規範によってミソジニー(女性嫌悪)を内面化してしまった女性自身のためにある"という文脈が2時間のう>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

4.5

インディジョーンズシリーズ初だったんだけど、この予算規模でラストがトンデモ展開になるからほんとに…?って笑ってしまった。
素晴らしい幕引きでしたありがとう。

怪物(2023年製作の映画)

4.2

是枝・坂元でここまでクィアな映画を作れるんだってことに驚いたし、だからこそ当事者が救われるような作品にしてほしかった。
マジョリティに迎合するというか、LGBTQ+の存在を可視化するみたいなフェーズは
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

ザファを観たら原作も読みたくなって漫画アニメを制覇したところバスケをやりたい衝動が抑えきれずボールを買い「磯野〜野球しようぜ〜」のノリで巡り合ったバスケ友達とゲーム後にハイタッチした衝撃で汗が散り空気>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.7

コルムがあんなに拒絶してるのに執着し続けるパードリックはなんなんだ…と恐怖を覚えた当時。
その一方で、現実世界にいるわたしもまた(自分にとって理想的でない方向へ)変わっていく推しを見て、なんで!昔はそ
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そばかす(2022年製作の映画)

5.0

鑑賞後、こんなにも気持ちが軽くなる映画体験は久々だった。
前田敦子演じる世永真帆や、その他の登場人物にも自己投影する瞬間はあったんだけど、"わたし"なのかもしれない蘇畑佳純という人物が、現実世界で息づ
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シチリアを征服したクマ王国の物語(2019年製作の映画)

4.5

絵もいいし話も面白いし、満足感がすごい。
あとクマが尋常じゃなくかわいい。

チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー(2020年製作の映画)

4.3

戦争や中絶禁止、カルトとの政治癒着など世界中で21世紀とは思えない出来事が起こっているけど、それらを目撃してもなお受け止めきれないショッキングな現実が録られていた。

本作では"ゲイ狩り"なる迫害を受
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プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

4.4

序盤のちょっとした引っかかり、懐疑心がラストで回収されるくらいには捻りのある脚本だったし、主人公に感情移入できない作品もひさびさだったので、いい映画体験をしたなと。
新進気鋭なタイポップカルチャーの勢
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湖のランスロ(1974年製作の映画)

3.8

甲冑の擦れる音が終始耳のなかで鳴り響いて離れない、そんな映画だった。

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.0

タイは1%の層が67%の富を握っている状態だと聞いたことがあるけど、タイエンタメに触れていると一部の富裕層がみんな高学歴だったりするので、経済的にも教育的にも格差が激しい国だとは思ってた。
そんな中で
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.7

ウェス作品は、美しいパフェを食べるときと似たような幸福感で満たされる。
鑑賞している間、映画館の最後列真ん中にいる自分ウェス・アンダーソン的じゃないか…?と思ってしまった。

シャラメがウェス作品と相
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.4

遅ればせながら、ロバート・パティンソンかっこよすぎたな…

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.5

この地球(ほし)の終わり方があんなにきれいなものだったらいいのにな、と思った。
環境保護活動に尽力しているディカプリオの抜擢は意図されたものだろうし、背景にある問題から目を逸らさないでおこうと思える映
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.4

IMAXの12chサウンドシステムが臨場感をこれまでにないほどパワフルに溢れさせてきて思わず途中退席しそうになるほど怖かったんですけど、みなさんどうでした…?

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

4.0

目と口をそのまま生かした顔のぼかしが新しかったし、まとも(そうに見える)人が出てきたときのギミックもよかった。
ぼかしの気持ち悪さっていうのは確かにあったんだけど、象徴的だったのは冒頭と最後のシーン。
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.5

スケールのでかいCGに大陸を、アクションに往年の香港映画を感じてMCUとは…?になってる。

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.4

「男がクズばかりだった」という感想をちらほら見かけたけど、個人的には男ってそんなもんだろと思ってて。
全員がそうだと言いたいわけではないんだけど、帰属してるコミュニティや訪れる場所によっては「そういう
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Summer of 85(2020年製作の映画)

4.7

恋愛ものって、主人公に感情移入してときめいたり悶えたりするというよりかは「恋愛」を通してどう人物が動いていくかを第三者視点で俯瞰できるのが醍醐味だと思うんだけど、本作ではそれを強く実感した。
刹那主義
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BOYS/ボーイズ(2014年製作の映画)

4.5

ひと夏の恋、というよりは男性の脆弱性が浮き彫りになるような作品だなと思ったら、主人公15歳かそうか。

バイクに女に、自由奔放に遊び回れる兄との対比、ところ構わずお互いに夢中になれるステフ・キムと自分
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.6

A24は世界観のなかに象徴的なアイコンを組み込んで製作するのがほんとに上手いな、っていうのはどの作品にも言いたくなる感想なんだけど。
加えて本作は、鑑賞者が視覚や聴覚からインプットしうる情報(≒演出)
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.1

CMBYNからインスピレーションを得て制作した作品ということで、終始対比しながら鑑賞してた。

17歳と24歳の、違う世界線であれば"若気の至り"ということにもしてしまえるエリオとオリヴァー。
一方、
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