わかってはいたけど、いや、わかってなかったかもしれない。あまりに複雑な問題で、もどかしくて、ただ絶望するしかなかった。
信仰深い両親によって矯正施設に入れられるんだけど、2人の前で変わりたいと誓って>>続きを読む
おとなのお伽話だった。
晩年まで夢か現かの空想に耽っていた父エドワードだけど、確かに愛していたのは母と主人公ウィルだけで、その2人はリアルの世界にいるじゃないっていう台詞が素敵だった。
それをエドワー>>続きを読む
あの時代に、あの2人でなければいけなかったんだと思う。
帰りにケンタッキーを食べた。
この映画は感動ものではない。
けれど鬱な空気が蔓延していて、薬物の過剰摂取やそれによる自殺が深刻化している現代のアメリカにおいては、それ自体意義のある、誰かを救うことができる作品だったと思う。
劇中や>>続きを読む
黄味がかった色彩の中に映えるブルーのレコードプレイヤー、パッチワークが1つひとつ手作り感のあるボーイスカウトの制服。
切り取ってそっと宝物箱にしまっておきたくなるようなシーンの連続だった。
「聖なる鹿殺し」の監督ヨルゴス・ランティモスによるブラックコメディと聞いて腑に落ちた。
重厚なルックとのギャップにも笑えてくる。
とりあえずこちらの徹底解説を読んでほしい。話はそれからだ。
https://note.mu/okamasayuki/n/n16b473a2d2d5
軍服を手にした主人公は生き延びられるだけの平穏を望んでいたんだろうけど、脈絡のない振る舞いに違和感を覚えていた一等兵や、パンツの裾が合っていないことに気づいていた脱走兵は、何を信じていたんだろう。
「>>続きを読む
全編デスクトップで展開される斬新な演出は言わずもがな、二転三転する脚本が素晴らしかった。
あの本なくしては成立しなかっただろうと思う。
この作品は地球と宇宙、当事者と世論をそれぞれ対立項に据えていて、だけどその境界が断絶されずに曖昧になっているのがリアルだと思った。
船内からの描写だと全身を震わせるようなとてつもない衝撃が伝わってくる>>続きを読む
回想シーンが差し挟まれることによって、過去の断片を拾い集めているような感覚に。
気づけば、救いようのないと思っていた主人公に感情移入せざるを得なくなっていた。
主人公と甥がそれぞれに抱えるトラウマをい>>続きを読む
モノトーンに映し出される日常が美しくてうっとりしてしまった。
愛はそこにあると気づかせてくれる傑作。
14歳らしい葛藤を抱えた2人は、揺らぎが透いて見えるというよりも衝動的なエネルギーが滾っているようで、一挙一動がきらきらしていた。