掛谷拓也さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.0

悪趣味なオープニングからスタイリッシュな現代アートなギャラリーで話が始まるので、そういう話かと思えば、ほとんどが劇中劇で、現代と過去を行ったり来たり。ジェイク・ギレンホールの奇妙な持ち味がよく出ている>>続きを読む

マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.3

サリンジャーが邦題に入っていないのがなぜなんだろうと思って見た。クライスラービル、セントパトリック教会、ウォルドルフアストリア、プラザ、セントジェームズクラブ。ニューヨーク観光映画でもある。マッキント>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.7

不吉な実話であるシャロンテート殺害事件のことが気にかかったまま長い映画の最後まで見ることになる。エンディングには驚いた。アメリカ人にとってもシャロンテート事件はトラウマなのだろう。別の優しい世界線が提>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

3.5

スポーツに関心がなくても文化的アイコンとしてのマイケル・ジョーダンは知っている。NIKEが彼を獲得するにいたる舞台裏をたっぷり見られる。80年代アメリカの雰囲気もよかった。くすぶったマット・デイモンの>>続きを読む

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.0

80年代の金持ちの退廃、クラブ、ドラッグとか雰囲気が似てると思ったら、「レスザンゼロ」と同じ原作者だった。小説が物議を醸していた記憶はあるが読んでない。イランコントラ事件の年なので86年のウォール・ス>>続きを読む

老人と海(1990年製作の映画)

3.0

思い出したので記録。当時友人に誘われて阪急十三駅前の小さな映画館で見た。サンポードシネマという名前だったか。ヘミングウェイ原作小説の映画化でなくドキュメンタリーで思っていたのと違い、友人に文句を言って>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.5

耳が聞こえない女性ボクサーの話。北千住、荒川、浅草と下町の風景の中でのトレーニングと生活。コロナ禍でみなマスクをし唇の読めない彼女の困難が増す。耳が聞こえないケイコの心情を示す演出は少ないが、音楽も全>>続きを読む

ターゲット(2010年製作の映画)

3.2

暗殺者がターゲットの美人泥棒に惚れて殺さずに逃げるという、ただそれだけ。エミリー・グラントは綺麗だし、ビル・ナイは渋いイギリス紳士。老いらくの恋だとも言えるが、ハッピーエンドなところがコメディである。>>続きを読む

はりぼて(2020年製作の映画)

3.6

富山市議会の主に自民党会派の政務活動費の不正取得詐欺を告発した富山チューリップテレビのドキュメンタリー。政治、行政、経済界、メディアが一体化し相互チェックが働かない地方を描く。市民とメディアを舐めきっ>>続きを読む

アラバマ物語(1962年製作の映画)

3.8

名作。「ペーパームーン」のテイタム・オニールのような子役の女の子が良い。音楽と合わせて最後までジュブナイルな雰囲気があった。法廷映画としても面白いが1930年代のアラバマは人が人を裁く時代だった。

アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.0

主演のトム・ホランドが良い。吹き替えで見たが声優もよかった。飛行機から落ちる荷物の上を渡りながら戦うシーンは印象的。トレジャーハントなので筋は予定調和。これってゲームが原作なの?

JOLT ジョルト(2021年製作の映画)

3.2

キレると暴れる美人という設定は面白いな。続編がありそうなエンディングだが、続きがあるんだろうか。

バイオハザード(2002年製作の映画)

3.0

プレステでゲームをしていたので、これまで映画は敬遠してた。流し見するには楽しい。

ゲット スマート(2008年製作の映画)

2.6

豪華キャストにバカバカしいことをさせる系。好きな人には悪いが端的に時間潰しという感じでした。

エスター(2009年製作の映画)

3.3

ポスターの画像を何度も見るので気になっていたが、とうとう見た。養女にもらわれてきた子の様子がおかしいが、父親は籠絡され、他の子供は脅迫されているのか本当のことを母親に言わない。ロシア人の青白い顔つき、>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.1

中国風でもあるし、生成AIで作ったかのような意味不明の文字が並ぶ日本と新幹線。ブラッド・ピットは「ザ・メキシカン」のように巻き込まれて戦う役が似合う。真田広之という役者はもうハリウッド風の、現実味のな>>続きを読む

グッド・ネイバー(2016年製作の映画)

3.2

このポスターはひどい。タイトルの意味は皮肉だと思わせておいて、オチにつなげるとは。ベルの意味は映画の観客にはわかっても、裁判関係者にはわからないだろう。

一分間タイムマシン(2014年製作の映画)

3.0

6分間のショートフィルム。こういうコントなら日本にいっぱいありそうだ。

フォーカス(2015年製作の映画)

3.3

スリ、詐欺の師匠が弟子を育てるのに説明する言葉が興味深い。実際はこんなに簡単じゃないんだろうが。ウィル・スミスはいつものウィル・スミス。騙し騙されて、最後は観客が騙されるんだろうと思いながら見ているス>>続きを読む

L.A.ギャングストーリー(2012年製作の映画)

3.5

1940年代から50年代のロサンゼルスを支配したと言われるミッキー・コーエンの逮捕までのロサンゼルス警察の秘密部隊の活躍を描いたフィクション。ミッキー・コーエンは実際には脱税で逮捕されたので、映画の方>>続きを読む

太陽の塔(2018年製作の映画)

3.0

太陽の塔を中心とした岡本太郎についてのインタビュー集。塔の内部は見た記憶がなかった。大阪の北摂住民だった時期があるので太陽の塔は馴染み深い。吹田市民、茨木市民はみんな太陽の塔を自分のものと思ってるんで>>続きを読む

ジョーンズタウン集団自殺 -偽りの死の楽園-(2018年製作の映画)

3.3

78年のガイアナで900人以上が集団自殺した人民寺院というカルトの話は知っていたがこんなに詳しく映像を見たことがなかった。自殺に至る経緯は教祖のカリスマというより、教祖の周りにいた女性たちが実行部隊に>>続きを読む

世界を変えたテレビゲーム戦争(2019年製作の映画)

3.0

アメリカでのテレビゲームの始まりから94年のプレイステーション発売まで。アタリの急速な成長と衰退が面白い。新産業が生まれて一気に業界を席捲し、フロンティアが広がる様子はどの業界でも興味深い。アタリでス>>続きを読む

アンノウン・ボディーズ(2017年製作の映画)

2.6

なんかよくわからん筋。犯人の動機がわからない、主人公の刑事の無能っぷりに理由がなかった。しかしベルギー映画というのが珍しく、オランダ語の響きがドイツ語とも違うので興味深い。単語はかなり重複してる様子。>>続きを読む

米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー(2017年製作の映画)

3.0

以前から見ようと思っていたドキュメンタリーをこの機会に見た。戦後沖縄の政治家瀬長亀次郎の自伝的映画。米軍占領下の沖縄で妨害にあいながら那覇市長選に出馬し当選を果たすが、米軍資本の銀行から那覇市の預金凍>>続きを読む

「A」(1998年製作の映画)

3.0

オウム真理教事件は同時代に経験したので大枠は理解していたが、荒木浩という上祐史浩のあと広報部長を継いだこのドキュメンタリーの中心人物は名前と顔しか知らなかった。京大文学部だということだが、高校が気にな>>続きを読む

ビハインド・ザ・コーヴ 捕鯨問題の謎に迫る(2015年製作の映画)

2.8

「ザ・コーヴ」を未視聴なため議論の全体がわかっていないかもしれない。日本の鯨漁だけを国際会議で槍玉に挙げられたのは、ベトナム戦争当時のニクソンが批判の矛先をアメリカから日本に向けたかったからだという話>>続きを読む

リピーテッド(2014年製作の映画)

3.0

毎朝記憶がリフレッシュされるニコール・キッドマンの夫にコリン・ファース。ニコール・キッドマンはこれまで観た映画の中で特にこれという印象がないんだけど、やっぱり美人な役者ですね。ループ物は結局よくわから>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.0

前作を上回ってる。トム・クルーズの肉体と演技はまさに同盟国の宝。ジェニファー・コネリーは「ワンスアポンナタイム・イン・アメリカ」の、ダンス姿から年をとっても変わらず美しい。この映画は映画館で見るべきだ>>続きを読む

オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.3

今年のMET GALAのタイミングで視聴。シスターフッドがテーマになるだけでこんなにすがすがしい映画になるのか。過去2作と比較して段違いにいい。サンドラ・ブロック以外は動機らしい動機がないのも、カラッ>>続きを読む

円空 今に生きる(2019年製作の映画)

2.5

こういうドキュメンタリー映画もあるのだなという感想。地域の歴史資料館の展示室に流れているような作品。その場所に行って展示室の椅子に座り30分くらい静かにこの手の映像を見ることがある。

園子温という生きもの(2016年製作の映画)

2.5

大島新監督作品。冒頭のキャンバスに直接絵の具を塗って手で汚しながら人生を語るシーンでもはや耐えられず。一応飛ばしながら最後まで見る。今は妹だけが住む、園子温が高校卒業まで過ごした愛知県豊川市の実家の部>>続きを読む

パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

2.0

ドキュメンタリー映画を見続けている流れで視聴。全体的に団塊世代の政治意識の高い層に訴求しようとしているのか、日頃政治に興味ない層に訴求しようとしているのか、とにかく演出がつらかった。挿入される寓話的ア>>続きを読む