原ルルヮさんの映画レビュー・感想・評価

原ルルヮ

原ルルヮ

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プリンセス・ブライド・ストーリー(1987年製作の映画)

4.3

これまで見た語り部形式の作品の中でダントツ好き!
これこれこういうのでいいんだよ……と評されそうな軽快ピュアラブストーリー。
敵と手を組むというお待ちかねの展開に入ってからのコメディちっくなやりとりが
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ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

3.4

生きづらさを抱えた若者が年長者との出会いで人生変えていく系かと思ったら……。
それよりもジャケットとロゴに比べて本編の雰囲気正反対のような。逆詐欺!
ゴシックな主人公宅の美術にざらついた色味の画面めち
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ブロードキャスト・ニュース(1987年製作の映画)

3.5

2時間越えだったか。トントン拍子で話が進むわけでもないのにあっという間だった。少しづつ定石から外れた展開と問いかけがあったから新鮮だったのかも。
にしても初っ端の「殴ればいい、顔の傷ならすぐ消える。で
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マルタの鷹(1941年製作の映画)

2.5

ちょっと鑑賞から時間が経った今、記憶にあるのがカイロが良キャラだったなぁと……嫌味な奴だけど小柄だし雑にしくじったりで絶妙に憎めないキャラ造形で、個人的には主人公よりも好きだった。

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.0

勝手なイメージと偏見に囚われなんとなく迂回していた作品ランキング一位をようやく鑑賞。気取りたい人が名前を挙げすぎて逆に好きと言いづらくなってる……アレでしょ?と先入観だけが膨れて見るタイミングを失って>>続きを読む

切腹(1962年製作の映画)

5.0

大のお気に入り。セリフをいくつかメモするくらいには!これ何度も見直すだろうなぁ、と思ったそばから周回してます。
すかした演出や横道にそれることの一切ないストイックな作りに惚れる。描かれるのはほぼ主人公
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未知との遭遇 ファイナル・カット版(2002年製作の映画)

4.4

正直私にはSFものへの適性はないようで宇宙も異星人もあんまりグッと来ないけど「文明も道徳も違うであろう異物との交流」にはとても興味がある。
この作品は音、丁度読んでいた別のSF小説では絵図。言語という
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本日休診(1952年製作の映画)

4.5

好きだなぁ。めっけもんでした。
喜劇の装いはしているものの初っ端から出てくるのは戦争で心をやられた元軍人。
ほかにも色んな人が出てきて、交差して最後は少し希望が見える。こういう型の作品がとにかく個人的
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人間に賭けるな(1964年製作の映画)

3.5

「負けたっていいさ、僕の生きてる駒はあんたなんだよ」
他ギャンブルものは人生と重なる名言が多い。中身を知らずにタイトル一本釣りで見始めましたが、ギャンブルにのめり込んでいく様と人に惹かれていく過程をう
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吹けば飛ぶよな男だが(1968年製作の映画)

3.8

今では無理だろう倫理観を欠如したまま始まり、そのまま終わる作品だと思いますが主人公の愛嬌でなんとか。
当時はどんなふうに受け止められたんだろう?私は可愛い奴だな〜と思いました。そう思わせる雰囲気がある
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浮雲(1955年製作の映画)

3.5

だめな男女はいつの時代も変わらず……。舞台や接点に時代の色こそあれど言ってることややってることは今でもぜんぜん古くならない恐ろしさ。
作中で語られる戦時中の風景に悲惨な影はなく、なんならあの頃に戻りた
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酔いどれ天使(1948年製作の映画)

4.0

三船敏郎の退廃的な色気で許してしまうけど主人公はかまってちゃんな面倒ヤクザ。でも絵面が良すぎて許してしまう。そしてそんな哀れな男にかつての自分を重ねてしまいどうにもほっておけない心やさしい町医者おじさ>>続きを読む

恋人たちの予感(1989年製作の映画)

4.4

恋愛ものってジャケットが大体似たような感じで期待値低めスタートなんですがちゃんと面白いんだよな〜……。原題も邦題もぴったり。
曲の歌詞との掛け合わせ、ヒロインの欠点が個性でもありフリになっているのが良
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アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.2

ちょっとのトラブルとささやかな喜びと、これがグラフィティってやつか……。
画面に映るアメリカの景色がもう、全部テーマパークか遊園地かってほど。これが懐かしの景色って凄い。
旅立ちのシーンで「この子もこ
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評決(1982年製作の映画)

4.3

(とくに)法廷に入ってからのセリフが冴えまくってると思ったらシドニー・ルメットでした。
法廷以降の進め方、勝ち方は特にめずらしいものではないけど最終盤に来るまでずっと好機が訪れない緊張感や徐々に光明を
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突破口!(1973年製作の映画)

4.2

余計な説明をせずさらっと描いてる部分がめちゃくちゃカッコいい。ぱっと思い出すのはバラの花束とかカルテのとことか。
解説とか探すともっと楽しめるかも。
緊張感を保ったまま物語に緩急をつけることって可能な
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ハスラー(1961年製作の映画)

3.2

この世界観に酔える年代の内に観ておきたかった、という第一印象。
でも物語は主人公の葛藤と成長を描き、構成は物語の折り返し地点でトラブル発生、それからさらに転落……してからのクライマックスと割りとお手本
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ローズ家の戦争(1989年製作の映画)

4.2

面白すぎないか?
あまり期待せずややスリラー入った泥沼話かと思ったらドタバタからブラックまであれもこれもと福袋みたいなギャグコメディ。所々でおいおいマジかよ!?と立ち上がる場面もありながら見終えた。
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.5

登場シーンからキマりすぎ!あんな怖い直立姿勢ないて!笑
照明がかなりいい役目を果たしていた気がする。博士の輝くシーンは影の落ち方がとにかく綺麗だ。
中盤の博士の一挙一動は大はしゃぎ。声出た。

直接的
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.5

字幕も吹き替えもゴキゲン!!
世界観一強だと思うんですがもはやそれで満足。カッコいいし可愛いなぁ……。首吊りリーマンかっこよすぎ!

いわゆるランプの魔人枠かと思われたビートルジュースが実は問題児で場
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汚名(1946年製作の映画)

4.5

か、関係性萌え……と感じた自分にびっくり。

面白い映画は終盤近くになると「あと◯分で本当に締められるの!?」とハラハラする法則。そして必ずめちゃくちゃ綺麗に終わりやがった!と気持ちよくなる。
何事も
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シェーン(1953年製作の映画)

4.3

西部劇って独特の型や文脈があると思うのでとっつきにくさを感じるんですが、これは関係なく楽しかった。
今好まれるヒーロー像がどのようなものかぱっと思いつかないけど、このくらいベタな孤高の男は一生憧れちゃ
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喜びも悲しみも幾歳月(1957年製作の映画)

4.5

しばらく時間が空いたため、今でも記憶に残ってる部分を。

所々の引きの構図がすごく印象的だった。出産するシーンのものが特にかっこいいなぁと思ったんだけども。細かく描く必要はない。家に出入りする小さな人
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張込み(1958年製作の映画)

3.0

ラストの物言わぬ演出に惚れる〜!
本編ではずっと張込みしてるんですが場面もロケーションもちょこちょこ変わるので全く退屈せず。

あとは「知らぬ他国の夏祭り……か」というセリフが妙におしゃれでなにかの引
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暗闇でドッキリ(1964年製作の映画)

3.3

ジャケットに惹かれて。小ボケ連発のおとぼけコメディ&忘れずミステリー。こういう型は超好みで、同じシチュエーションで何度もボケる展開(釈放の流れとか)とか大好きなんですが、キャラが好きになれるかなれない>>続きを読む

眼の壁(1958年製作の映画)

3.4

徐々に毛色が変わっていくというか最終盤はそんな無茶な!と思いつつも、見づらいことや分かりづらいこともなく見終えた。
あっちこっち舞台が変わるのでそこも見ていて楽しかった。こんな街並みなんだ〜……。
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.6

勝手に堅苦しく高尚なイメージを持っていたので驚き。こんなに面白い!?
端々の緩いシーンも可愛らしい。この尺で詰め込みすぎた感もなく物足りなさもない仕上がり、最高だ。

はっきりと意図のある流血シーンを
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お嬢さん乾杯!(1949年製作の映画)

4.3

めちゃくちゃキュートじゃん!可愛い!
と思いながら見ていた前半に抱き込まれて徐々に明かされる可愛いだけじゃない一面にもどかしくなったり切なくなったり。うまいことくっつかないのはどうしてかしらと思ってた
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不死鳥(1947年製作の映画)

4.0

ベタベタの大ベタなんだけど今でも共感はできるし胸キュンポイントもわからなくもないので恋愛と別れは一生不変のテーマなんだろう。
セリフなら「じゃあ何を見つめていれば良いのかしら」の下りが一番好き。
シー
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遠い雲(1955年製作の映画)

3.3

松竹公式のあらすじにて「泣き伏していた」と表現されていた部分があんな洒落た撮り方されるだなんて想像しなかった。

女神の継承(2021年製作の映画)

3.9

驚かせるためのシーンでさして斬新な事はされてないと思うんですが、十分うわっとくる絵面の連続。
自分の使命から逃れたいという願望がさせた行為や一族の因果、某シーンでの「もう疲れた」の一言だったりと、怪異
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.7

とても親切だな、と最初に思った。
一族の関係を理解させるための説明が序盤で三度も挟まれている。
冒頭の社内での会話に始まり、村に向かうまでの車中では一族の写真を見ながら補足を加え、村に着いたら一人一人
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あなた買います(1956年製作の映画)

3.5

珍しい題材に皮肉なラスト。
主人公の下心ありきなモノローグ(心情)が堂々と語られる一方で、細かな所作や演技にはどうにも可愛げがあり、ああこの人は憎めない奴なんだなと分かるキャラ造形がとても良い。

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イヴの総て(1950年製作の映画)

4.0

夢を叶えるために手段を選ばずのしあがってきた悪女の因果と同時に、業界の栄枯盛衰を描いた物語かなと。
最後、惚れた弱みを見せるでも逆ギレするでもなく上手にイヴを飼い慣らしたドゥイットはこの手の話では新鮮
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(2023年製作の映画)

4.0

戦国ヤクザだ!大はしゃぎ!

全員アホか、のシーンが個人的にはこの作品の本質でサビだと思ったんですが、これでもかというほど皮肉を挟んでも役者含む画の凄みでトントンまでもっていくという暴力的な手法。
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レンフィールド(2023年製作の映画)

3.9

小さくまとまった印象はあるものの、退治シーンは前フリ効いてるしグロシーンも適度なポップさで良かった。
全体通して画面の色彩がうるさくて余計なチープさがあるものの、作風的にはそこまでズレてないのかも。
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