鹿伏さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

鹿伏

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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.7


「やまざくら かくしたその葉 ぼくはすき」

ほどよく田舎の純情夏ポップエモーション!
背景美術が80'sっぽいポップなベタ塗りでメチャかわいい。シルエットが浮き出るような塗り方と配色で夏の瑞々しい
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ライトハウス(2019年製作の映画)

4.1


「海鳥殺しは不吉だ」

モノクロスクエアサイコホラー!
どんな画面であろうと緊張感と閉塞感が伝わってきて最高。ホラー作品における余白表現を“そもそもの画面を狭めて、映りようのない範囲を拡げる”にする
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

4.4


「薬の時間よ」

シンプル・サイコスリラー!
『search/サーチ』の出来があまりによかったので期待と不安が半分だったんだけど、メチャ出来がよくて驚く。前は設定・映像表現がすばらしい飛び道具系の面
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.7


「HTML? 90年代かよ!」

水陸両用ガンファイターvs陸上決戦用インファイター!
本当にゴジラとコングがボコボコ殴り合うだけの映画だった。他の要素がガバガバでも殴り合う絵面が強ければ許される!
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クルエラ(2021年製作の映画)

4.2


「これってハッピーエンドでしょ?」

エマ・ストーンとワンコたちのキュートさに打ちのめされる120分!
正直そんなにエマ・ストーンの顔が苦手ないんだけど(なんかちょっと怖い)、そんな感覚なんて置き去
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劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- Paladin; Agateram(2021年製作の映画)

3.7


「あなたこそ我らにとって輝ける星」

ゲームをやってないので情報がほぼ映画の中だけで完結してるんだけど、この物語の結末を描くための前後編180分だったねという感じ。前編でベディヴィエールを掘り下げて
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.0


「上映時間が90分ってところですね」

ポンポさんが動く!ジーンくんが喋る!
ゴリゴリのエンタメでめちゃくちゃわかりやすくて盛り上がりもあった。特に前半のアニメでしか表現できないようなカットや見せ方
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.7


1ヶ月くらい前に観てたのに感想がうまくまとまらなかった。映画の作品としてはどうなんだろうって思う部分もあるけれど、ドキュメンタリーとして間違いなく観てよかった。キツくてたぶんもう観ないけど。劇場で席
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.9


「人を騙すのがそんなに面白いですか」

どの瞬間を切り取っても名のある役者!
内容よりもまず先に配役が気合い入ってるので、ウォ気合入ってるエンタメ邦画だなあと思う。松岡茉優と國村隼と佐野史郎と佐藤浩
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アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

3.9


「自由な鳥を金の鳥籠に入れるつもり?」

(こうあったかもしれない)史実の再解釈!
男性が圧倒的優位の時代性だから偉大な功績を打ち立てても文献の数がそれほど残っておらず、それが故に余白が生まれて解釈
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.9


「最後は感嘆符でしょ」
「控えめにしたんだ」

ラブコメ×リゾート×タイムリープ!
タイムループ系のお話って起点がどうとか解決策がどうとかでたいてい揉めてるんだけど、これもその謗りをバキバキに受けそ
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トムとジェリー(2021年製作の映画)

3.6


「え? 今そう言ってた?」

面白いよりも楽しい!
正直なところ、物語の内容を見れば脚本はゴリゴリのご都合主義というか、人間性の掘り下げに時間を使うよりも完全に展開ありきというか見せたい展開をいかに
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0


「さらば、全てのエヴァンゲリオン」

「さよならは、また会えるようにのおまじない」

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.3


「ちょっと待ってて」

キング版「バケモノにはバケモノぶつけんだよ」案件
物語に入ってゆくまでが長すぎる……ひと場面でのキャラクターの動きとか表現をとにかく見せたいのか、それともこちらの創造力を疑っ
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.6


「いい家だ」

ただのおじさんとナメてたら殺戮マシーンだった件、今度は家を燃やされるの巻
ガンフー(ガンアクション・カンフー)の局地すぎて、内容やら展開のほとんどそこに費やした結果、シナリオを圧倒的
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.7


「さあ家に帰ろう」

ただのおじさんとナメてたら殺戮マシーンだった件、犬にはじまり犬に終わる
キアヌ・リーブス、歳を重ねるほどイケオジになりすぎてもはや怖い。痩身で髭生やして妻帯者でかつての伝説の殺
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樹海村(2021年製作の映画)

3.4


「きちゃダメ」

怪奇!コンテンポラリーフラッシュモブダンス!
そもそも映像作品を観ていて、どんなことに怖いと感じるんだろう。私は“もしかしたら自分にも起こるかもしれない”と思った瞬間。『リング』見
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0


「他にもしてほしいことがあったら言って?」

体験・体験の強制的な追想だ〜〜
世代的にも近いから大学時代の自分と重ね合わせて、小説や漫画や音楽を同じように話していたことを思い出して、ウワァわかる〜〜
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ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

4.0


「それならトマトのほうがいいわ」

信仰を見失ってしまった聖職者、踵の壊れたヒールで乳母車を押す女性、もう決して世界を我が物にはできないと悟る独裁者、かつての友人の成功を手放しで喜べない男性、陽気な
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劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- Wandering; Agateram(2020年製作の映画)

3.2


「自己犠牲なんて見習うべきじゃない」

ゲームは未プレイ、知ってるFateは数年前に放映されてたzeroだけっていうほぼ一見さんということを加味、さらにはなるだけ新鮮な状態で見たいからとwikiで簡
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.6


「28」

すべてはあの120秒のために!
18世紀のフランス、SNSどころか写真さえないから肖像画が嫁ぎ先に届けられ、その後の人生が左右される時代。マリアンヌは画家っていうゴリゴリの当時の男性職業
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.7


「老兵さん」

やっぱしキュートなアン・ハサウェイ!
児童文学ってどこか仄暗くて、それも、成長!きらめき!と地続きだから油断してたらめっさ怖いやん、と思うことが多々あって、これはまさにそれ。怖いよ。
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THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~(2018年製作の映画)

3.8


「自分を信じるのさ」

エモーショナルの煮こごり!
淡いネオンと熱っぽい空気が画面越しに見えるようで、その上に青春が乗っかっているんだからそりゃ刹那的に映るんだった。過春天も青春真っ盛りのイメージあ
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

4.2


「泣く子はいねぇが!」

仲野太賀の完璧なダメ男っぷりと言ったら!
物語として動きが全然なくても、ほんの一瞬の爆発、それが強力でさえあればもうそれだけで充分なんだった。終わりからシナリオを組み立てた
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シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!(2018年製作の映画)

4.1


「芸術家よ 無法者であれ!」

名作が生まれるまでのドタバタコメディ!
三谷幸喜の感じもあり、シラノのオマージュもそこら中に取り込まれてて、つい笑っちゃうしグッとくるところはあるし『タイピスト!』み
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.1


「信じると言われたらそれに応えること以外考えるんじゃねえ」

あれ?!インセプション!!!
戦闘シーンでゴリゴリ動くし梶浦由記の音楽がバリバリ鳴って、ちょっとやりすぎじゃないかってくらいハデだ。めっ
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

3.8


「ちゃんとした豆買え!」

境目曖昧おばあちゃん!
小説のいいところは全部が想像だから、現実と虚構が急に入り混じっても勝手に都合のいいように補完するんだけど、映像だと絶対にうまくいかないと思っていた
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ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.9


「ここも牢獄よ」

もののけ姫×トワイライトプリンセス!
すさまじい映像を観た。ここ最近のアニメーションは、ほとんど写実的で美しく、光に満ちていて目を瞠るものがあるけれど、その延長線上にたしかにある
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.0


「世界が見てるぞ!」

数十年後も同じような話をしてるとは!
もっとアメリカの歴史やら共和党・民主党がバッチリ説明できたら身につまされる感覚も変わったのかもしれないけれど、やっぱり理不尽に晒されてい
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インセプション(2010年製作の映画)

4.2


「でも一緒にいられた」

胡蝶の夢!
ルールは複雑に思えるしカットアウトの多用のせいでわかりづらくなってるけど、方向性はひとつなので、虚無の概念がひとまず理解できなくても(あーーここでミスったらアカ
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アダムス・ファミリー(2019年製作の映画)

3.7


「お前 不幸せかい?」
「勿論 不幸すぎて怖いくらい」

現代版ホラーコメディ!
金曜ロードショーで延々にやってた実写版、オデッセイのCM、小さい頃に刷り込まれたイメージをほとんどそのまま、さらにキ
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

5.0


「泣きそうなんだ」

ウワーーーーーン!
これ以上に美しい終わり方ないよ!!

昨日観た外伝映画で(このまま電波塔が〜)とか感想に書いたけれど、まさか、そのアンサーがバッチリもらえるとは思わなかった
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

4.3


「郵便配達人が運ぶのは幸せだから」

あれも愛、これも愛
テレビ版だと作画がよすぎるあまりヴァイオレットが14歳には見えなかったけど、終戦から4年を経て、ようやく年相応に見える……オォ…人間的にも大
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星の子(2020年製作の映画)

4.3


「2匹もいる」

どんなことであれ2世はつらい
まーちゃんは逃げ出せるくらいの年齢だけれど、ちひろはできない、というか「家出しようと思ったことない」っていうのはきっと本当で、住む家は貧しくなるし、ま
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.0


「どうして彼は伝えてくれないんでしょうか」

ドラン風「君の名前で僕を呼んで」!
LGBTQのキャラクターはずっと出てきてたけれど、ちゃんと衝動やら情熱を傾ける瞬間が発露するのはもしや初めて??
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BURN THE WITCH(2020年製作の映画)

4.0


「なにかいいことあった?」

女子高生×ファンタジー×久保帯人!!
いっぱい考えてることあるけど、書きません!でもちょっと見せちゃうね!が随所にあり、それがオタク心をくすぐり、在りし日の中学の頃を思
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