Mrシネラマさんの映画レビュー・感想・評価

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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.2

まるで列車のタイタニックのよう。バイクで飛び降りるシーンは体を張った演技で、かつてのJ.チェンと互角。アイマックで見たのだが、アイマックカメラで撮影して欲しかった。

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.5

「太陽を盗んだ男」のジュリーが歳を重ねて初老の
畑人料理人を演ずる。安曇野の風景がいい。ただ畑人なら作物の植え付け成長のかかわりがもっとほしいし、窓から見える紅葉が欲しかった。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

スピルバーグの「マディソン郡の橋」かな。8ミリの編集で発見するところが監督らしい。カメラ屋の隣にシネラマ劇場があるのはファンにとっては嬉しい。

ある男(2022年製作の映画)

2.4

窪田だけでなく、伊香保温泉の弟についても描くべきでは。妻夫木も在日のコンプレックスがあるが、その辺りの事情がやや不明。さらに刑務所の柄本明も本当に関わっているか疑問ばかり目立つ映画。

崖上のスパイ(2021年製作の映画)

2.8

チャンイーモウ監督と言ったら、「紅いコーリャン」「紅夢」が好きなので見たが、本作は敵、味方が分からず満州もうまく描けていない。甘粕正彦ぐらいだしてもいい。この監督偉くなったので、御用映画しか作れなくな>>続きを読む

REVOLUTION+1(2022年製作の映画)

3.5

民主主義を破壊した嘘つき元ソーリ大臣は間接的に後藤健二さんと赤木俊夫を殺した。本作は宗教二世の問題だけでなく、自戒をこめた革命家二世の問題も提起している。

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.2

アイマックス版トップガンはシネラマ&70ミリ映画を継承するできばえ。戦闘機を操縦するトムは自分が体験しているようで、体感映画だ。テクノロジーの勝利。

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.2

親に棄てられた少女が湿地帯で生きる。その描写がいい。少女の成長と裁判が交互に。50年代から60年代のアメリカ社会の断面も。

あちらにいる鬼(2022年製作の映画)

2.9

「全身小説家」で寂聴と金子の関係はプラトニックに描かれていた。本作を見てどろどろの関係だったことを知って驚き。でもトヨエツと寺島は私が羨むほどの熱愛に感じられない。荒井の脚本か廣木の演出か分からないが>>続きを読む

わたしのお母さん(2022年製作の映画)

-

井上真央と石田えりの演技がいい。毒親ならもっとドラマチックな映画になったんだろうけど、ありふれた親子だから余計に琴線に触れる。刈谷日劇。当劇場で「シネラマ70周年パンフレットで辿るシネラマ&純正70ミ>>続きを読む

鬼が笑う(2021年製作の映画)

4.2

母と妹を守るために父を殺したが、家族は分解。こんなはずではなかった。三島由紀夫も自衛隊に乗り込んでそう思ったろう。ラストの切腹は思いが理解されない三島を想起した。刈谷日劇

夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

4.5

脚本と役者がいい。ラストは観客の予想を裏切り見事。板谷は爆弾作りなどはせず、大西とうまく立ち直れることを期待する。高橋監督、前作は全く毒がない映画を作ったが、今回は今の日本を告発していてグー。刈谷日劇

星の子(2020年製作の映画)

3.8

いま話題のカルト教団を描く。芦田の演技がひかる。教師に詰問されるときの眼、うまい。子役は大成しないというジンクスがあるが乗り越えて欲しい。「ミッドサマー」と比べると、死まで行かないから安心というわけで>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

4.1

本作は恋物語として秀作。キスして衣服を乾かすシーンのあと、家のロングショットを監督のワイラーは挿入したので二人は結ばれているよね。カサブランカにもそういうシーンがありました。オードリーとグレゴリーの一>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.5

カルト集団の内幕を描いてはいるが、女学生の両親と妹の死がどう繋がっているか意味不明。そもそもあの女学生女王に祭り上げられて満足なの?映像はそれなりにいいので、脚本を練らなきゃ

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

4.0

土屋太鳳が冷酷なマザーに変わっていく様が上手く表現されている。タイトルもいいね。石橋凌も久し振りだが、太ってバカ父親ぶりを見事発散。

ツユクサ(2022年製作の映画)

3.5

離婚歴などを持った大人たちの幸せ追求物語。平山監督らしい深入りしない人間描写は今回はちょっとマイナスかな。小林聡美の別れたダンナの説明がぜひ欲しい。事故死させた息子の件でダンナとはうまく行かなくなった>>続きを読む

地獄の花園(2021年製作の映画)

3.0

これほど荒唐無稽な話はないが、かつての東映ビーバックハイスクールなど数多の同様な作品があった。ワーナー製作とは。永野芽郁のアクションがなっていないし、広瀬アリスもね。でもここまでバカやるとそれはそれで>>続きを読む

女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

4.0

多重人格に興味を持つ自殺願望の高校教師田中圭の演技が面白い。日本映画も深層心理を描いて魅せる。出産時のへその緒、少女の殺人をうまく結びつけ、大島と田中の愛まで描く城定監督の力量さすがだ。

前科者(2022年製作の映画)

3.6

重いテーマながら、見ごたえがあった。どうしても引っ掛かるのは、有村が保護司になった動機。中学生で浮浪者を見るあの目は誤解されるよ。怖い体験をしてそれでも保護司になった理由が欲しい。

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.6

映画音響について詳しく知ることができた。ただ、70ミリの登場で6チャンネルにパワーアップしたことやデジタル音響のSRD.DTS.SDDSについても触れてほしかったな。

冬薔薇(2022年製作の映画)

4.2

長男の事故死から家族に変調が。小林と余の夫婦は自然体に演じる。どこにでもあり得る家族像。それでも次男は半グレから抜け出せない。余の弟親子は更に悲惨。ラスト、半グレとして生きる次男を私は否定はできない。>>続きを読む

太陽とボレロ(2022年製作の映画)

2.5

音楽映画としては面白い。ポロネーズやボレロが心地よい。ただドラマとなると、自動車フロントガラスを壊したり異母兄弟の登場、水谷と指揮者西本の関係など説明不足が目立つ。無駄なカットが多くフェイドアウトの多>>続きを読む

帰らない日曜日(2021年製作の映画)

4.0

カズオイシグロ原作「日の名残り」の世界を描いたイギリス上流社会を彷彿させる物語だ。ただこちらは、美しい性愛の世界を描写。メイドと貴族の実らぬ恋は彼女自身が先刻承知。生まれた時から失うものがない逞しさは>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.4

パチンコが結ぶ縁で家族になりそれなりに幸せに過ごしていたが。家族を描き続ける是枝監督は小津安二郎監督を世界的に完全に越えた。捕まってからの安藤サクラと池脇千鶴の対決?は見事。

偶然と想像(2021年製作の映画)

2.9

「ドライブマイカー」より評価する人が多い。私は不満。とりわけ2の大学教員を貶めるのは、30分程度のドラマでは無理。男子学生のセレフは子持ちの女子学生で、教員に送ったものが大学に届き退職に。ミスと言いな>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.0

子どもを守る映画としては「グラントリノ」に次ぐ佳作。「パーフェクトワールド」もいいが。あらゆるジャンルを映画化するイーストウッドは映画の神様。本作はクリントの1発のパンチの代わりに鶏が。ダーティハリー>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

2.5

小学校での映像クラブで作るような映画。時代劇のヒーローのオンパレード。未来人の設定も安易。ただ主人公の女の子の演技は自然体でいい。

草の響き(2021年製作の映画)

3.0

函館を舞台に佐藤が描く世界。統合失調症に悩む東出はそれなりにいいが、ケアのために走る場面が多い。高校生が伴走しもう一つのドラマが形成されるが余り私には響いて来ない。生活の苦しさが二人の関係を壊していく>>続きを読む

アンテベラム(2020年製作の映画)

4.1

南北戦争の話かと思いきや、現代の黒人作家を拉致した物語だ。コロナ死100万人以上、小学校での銃乱射。分断国家アメリカで現実に起こっても不思議でない映画だ。設定が南北戦争テーマパークというところがいい。>>続きを読む

テレビで会えない芸人(2021年製作の映画)

4.0

芸人松元ヒロの生き方がすきだ。毒舌は佐高信を思わせる。
憲法の前文を暗唱する語りは絶品。今度はライブで見てみたい❗

英雄の証明(2021年製作の映画)

3.1

借金を返せず、刑務所へ。日本人としてはこの状況がつかめず、冒頭は退屈だった。再婚相手が金貨を拾い、そこからドラマが動き始めるが。メディア、家族、慈善団体とてんこ盛りの問題に収拾がつかなくなった印象を受>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

4.0

世間では誘拐に当たるだろうが、これは親に棄てられた少女と親から見放された青年の親子に近い物語だ。ラストを見れば純愛かもしれない。広瀬すずの体を張った演技、松坂桃李の無垢な演技。孤狼の血の警察官から一転>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

4.0

人心掌握術にたけてる猟奇殺人者をアベサダヲが熱演。プーチンにしろ人間には残酷な面がある。大学の女友達も中学時代の同級生だからあのパン屋の常連か。白石監督「孤狼の血」シリーズに勝る力作で今後も楽しみ。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

「名もなく貧しく美しく」松山善三監督作品に匹敵する聾唖者映画の傑作かな。アメリカらしい性に関するおっぴろげな言動に笑いが絶えなかった。漁師の生活や苦労を障がい者側から丁寧に描いているところがいい。ラス>>続きを読む

祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)

3.9

複雑なストーリーをうまくまとめて面白い。松嶋菜々子の演技にうまさを感じた。阿部寛は「チームバチスタ」よりもずっといい。こんな面白い映画がキネマ旬報ベストテンから全く無視されたのはなぜ⁉️読者ベストテン>>続きを読む