歴史叙述的な映画かな、と思った前半から、次第に誰にでもある普遍的な事柄を描いているように感じられてくる。
それは「自分でなにかを起こすということについて」というテーマ。それだけでは抽象的すぎるかもしれ>>続きを読む
笑う予定のないところで笑う。これはなんだろう。
・秒数の使い方。見ていて何秒だなとかはもちろん分からないのだけど、見ているとその秒数で笑うし、見える心象が確かにあった。
・大橋裕之のマンガにあるよ>>続きを読む
前作ドラマと行天の人格が違って寂しい気持ちになった……。
脚本と監督が交代したとき、人物像のすり合わせが十分に行われなかったのかもしれないなと思った。
前作映画・ドラマの登場人物が出てくるのは嬉し楽し>>続きを読む
単純に理路整然と比喩表現を分析とかできない……言葉で言えないから映画にしてるわけだし……
でもやるぞ!足りないけど、足りない脳で考える!やれるだけやるぞい!
(ネタバレしかありません)
まず……部>>続きを読む
この映画を観て、自由律俳句を3つ、と言われたら、
「自分の世界を疑うという出力」
「作っている側も演出のひとつだと言ってみる」
「見ている人々しか外側にいない」
です。
----------->>続きを読む
おもしろかったー。
犬が切り刻まれなくてよかった。
心に残るというよりは、細胞とか、神経系に残る映画だった。
どこにでもある親子のすれ違いや不満のため合いと、その解きについて描いているのだけど、そ>>続きを読む
仲良くしてほしい。
小さな島のひとつの世界のなかで、配役の比喩が効いていた。
あの青年は「一市民」の総体?
単純さ愚かさ清さを体現してるような。
妹は「自由」の象徴? 知性と倫理観で華丸大吉の華丸>>続きを読む
年始から何度目かのマイ坂本慎太郎ブームで、そうなるとまほろを見返したくなるわけです。
あとまだ見てない三作目の狂想曲がNetflixに上がっていてそれを見るためにも見返したくて。
前よりユラ公をかわ>>続きを読む
3人のする証言は余裕で矛盾しているのに、それを再現VTRのようにはせず、全くの事実のような演出で悠々と描くやり方がやばい。
おもろう。
白い石庭、3人の証言を聞いている右奥で、和尚とおじさんがぽつね>>続きを読む
西加奈子さんがエッセイでこの映画のことを熱く書いていて、それで観ようと思った。
たしかに凄かった……
でも広能がバカ正直すぎる。バカ凄い。凄いバカ。いや、バカなのかもしれない。でもそうじゃなかったらつ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
・降りていく途中で出会う「老人」は何の比喩だろうか。
礼儀が大事で、武力よりまず説くのです、と言う「老人」。以後2人は「1日食べないだけだ」という話で、説明の努力をする。だけど、階を降りる過程で短時間>>続きを読む
卒業。エヴァからの卒業。シンジからの卒業。父からの卒業。子供からの卒業。愛する人からの卒業。そして邂逅。みんな自分の道を見つけてそれぞれの行き先へ旅立っていったということか。
シンジ。「死んだ者の意思>>続きを読む
おもしろかった〜
雑誌をそのまま映画にしたような映像。
目の前で銃撃戦が行われてもメモの手を止めてない記者たちが面白い。
粉末を散らすカットが一番綺麗だった。
大人はそのまま言わない、寂しくても寂しい>>続きを読む
赤ん坊と共に泣くシーン。なにやってんだ俺は感、というか、なんかに拘って、自分じゃ何にも進めなくて、どんどん取り返せなくなってくんだ。俺が止まってる間に生まれたこの子。この子と俺どこが違うんだよ。俺たち>>続きを読む
キリキリっとしてる。
あぁ優作さんの格好よさよ。
なんていうかな、あのどこか規則性と潔癖と、でもユーモラスで扉開きまくりの男っ気。
惹かれないわけない。
なんで植物の図鑑持ち歩いてる。
なんであんな>>続きを読む
いつからこうなったのか。
花はなんでこんな最初から女として機能してるの。
女子中学生ほてった頬の肌の薄さ。それであり、生き物として完全な女。愛人よりもずっと女。
淳吾にもらったピアス。ただ付けて見せる>>続きを読む
最初の方の一子とお姉さんのケンカがおもしろい。テンポと攻撃が具合いい。
なんだか、これまで観てきた安藤サクラで、初めて「若さ!」を感じた。大抵とっても大人だからなんか新鮮。
ボクシングはいいなぁ。『G>>続きを読む
前半だけ見たことにしたいな。
辞書編纂部〜いいぞ。
小林薫〜オダギリジョ〜。
飛び抜けたカッコよさとかではないんだけど、なんかそこにいる感じ?その存在にグッとくる。
馬締〜龍平くんの感じがハマってる>>続きを読む
わ、なんか、最高だな。
彼らはみんな、最屋上の柵の外にいる時みたいに、危ういところにいる。
それぞれが未来を悲観し、というか未来が分からず、分からないという苦しさを全身に受け止めながら、荒廃している>>続きを読む
狂気。
どこからやってくる、その狂気。
黙って笑って殴る男。
病的な支配欲で蹴る男。
激情的な怒りで殺す女。
3人の若い人間の中に鬱屈とされてきた何かしらの危うさが弾け飛ぶ。それぞれの狂気。
しか>>続きを読む
はぁ。これまた、つらい。
どうしようもない男と女。
時代の変わり目である大正を切り取る三島の文学性、繊細だった。
男と女というのは、詰まるところこんなどうしようもなくしか通じ合えないのでしょうか。>>続きを読む
これですこれ。
素敵な会話劇。
登場人物たちのそれぞれの在り方に、リアルが散りばめられている。
例えば、彼らの酔い具合、興味の移り方、温かさ、または冷め具合。
それぞれが思考し、動いていく。
とりたて>>続きを読む
いや、カッコいい映画です。
窪塚洋介と山本太郎の殺気すら感じるエネルギーのカッコよさ!
山崎努の静かで強くかわいいカッコよさ!
ジョンイルの人間らしいカッコよさ!
それぞれの異なるカッコよさ、しかしど>>続きを読む
つらい。
繰り返し、繰り返される2人の暮らし。いつまで保つか、分からない暮らし。
どうしようもなく、自分たちが傷つき傷つけられていることにも気がつかず、日々を消費する。
でもお互いの存在が確かに救いで>>続きを読む
『用心棒』では大物感が強くて無茶苦茶な人って感じだったけど、こっちの三十郎は不器用さ、工藤俊作的な「ハードボイルド」が魅力的だった。
そして何より「奥さん」の役どころが肝だと感じます。
自分の主人の>>続きを読む
生きる、用意、男、作戦、声、食う、畑、逃げる、犠牲、笑う、女子供、刀、雨、守る、仇、ボロ布、馬、隠れる、弓、寝る、墓、竹、憤る、米、侍、泥、死ぬ、黙る。
「渋い」なんて一言には括られまい!
キリリとピントの絞られた男たちのストイックな眼差し。
特殊な効果やしかけの代わりに、その"眼"が人物の精神性を浮かび上がらせる。
そして2020年の男と1963年>>続きを読む
サムの少年性とその精神世界。
前半は来たる情報社会への風刺なのだけど、ある場面を境に映画の「質感」が変わる。
現実の世界に似てるのだけど、明らかに"ありえないこと"が起こっていく。
それは僕らの見る>>続きを読む
美しい。
子供たち。男や女。老人。
知性には天使がつく。
街には詩が溢れている。
詩を拾って。生を感じる。
「知りたいんだ、何もかも!」
「自分で発見しな。楽しいよ。」
洗練された構図、唯一無二のカメラの動き、まずはずっと美しい。軽快を感じたのは、それらの美的な効果で、現実味がひとつ抜けているからかな。
潜在的な主題としてこの物語は、
繋がる、絶ち切る。
欲しがる>>続きを読む
この映画を見た次の日に自分の祖父母に会った。
長い時間2人で生活をしていると、妻や夫はもう"相棒"なわけで、生活の一部以上の割合を占めてくる。片方が欠けるということがどれだけ生活を変えてしまうのか、そ>>続きを読む
笑ってるのに涙がでた。
言葉にならない、しなくていいものが押し寄せてきて、溢れる。
それは、研二や森田も同じで、ほとばしる熱を、夢中で、激しく、撒き散らす。
そうさせるのが、音楽。
熱くなったら、言葉>>続きを読む
舞台を映画の中にもってくることで形成される、舞台の新しい見方。
発想がやばい。すごい。
演劇は同時多発的に事が起こる場のうち、常に観る人が見たい所を見ることができる。しかしその演劇を映画に撮ってるから>>続きを読む
2人の大事な心理描写において、彼らは"言葉"を必要以上に使わない。でも、その方が明らかに伝わるのだ。言葉より伝わるものが2人の男と女の間にあって、うわぁいいな、と思った。
夫婦たちは元は他人同士で、足>>続きを読む
キツかった。よしかに何度も図星を言われた。
よしかは自分の脆さゆえに、人よりたくさん感じるし、考える。そこへめちゃくちゃ素直でバカ真っ直ぐな2がやってくる。あまりに無防備な男が。そのアンバランスが逆に>>続きを読む
話自体をドラマチックな方向に持ってかないから、観る人にその分を補填するように感情が湧いてくる。だから観ると疲れた。
子供たちはこの先、あの6人でいた時間よりも、明らかに多くの時間を生きる。あの時間が>>続きを読む