慢性眼精疲労でおますさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

慢性眼精疲労でおます

慢性眼精疲労でおます

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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.5

虚飾に溢れる世界で虚飾に包まれた男が歪なアイデンティティを見出したかと思ったら消えてなくなる話。

彼=パトリックは資本主義のボーナスステージが作り出した拡張自我の怪物だ。自我が拡張すると当たり判定も
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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

3.7

言ってみればミクロな勧善懲悪もの。ヴィースラーの中で善が悪を叩きのめすまでの過程を描く作品。想像力で9割を補完するエンターメインメント作品と言ってもいい。

共産主義が本当に悪なのか?それはわからない
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永遠に美しく…(1992年製作の映画)

2.3

小学生の頃に観て永遠の美しさってこういうことかと考えさせられた映画。それなりに下品で小学生向けではなかったけど、学ぶことはあった。

いま見ると特に得られるものはなかった。

はちどり(2018年製作の映画)

3.4

きちりきちりと作られた、折り目正しく清潔感のある映画。

舞台は1994年のソウル。団地が存在感を放ち、強い家長制が見られる。どことなく1983年公開・森田芳光監督の「家族ゲーム」を彷彿とさせる。水辺
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FRANK ーフランクー(2014年製作の映画)

2.5

音楽でクールとアンクールを対比できてないので物足りない。

それがこの映画の本質じゃない、と言われたらまあそうかも知れないけど少なくとも音楽を通していろいろ描こうとしてるわけなので、じゃあ他の設定にし
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睡蓮の人(2003年製作の映画)

2.5

亀の恩返し。

亀の甲羅は睡蓮の葉を模したのかなと思いきや、粘土でできた蓮の葉とは割と様子が違った。

でもきっと亀は睡蓮の池からやってきて、夜に閉じる睡蓮の花と入れ違いに老人の夢を開かせたのだろう。
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神々の山嶺(2021年製作の映画)

-

死の危険が相当程度高い行為を美化したり正当化すること(しかもそれを商業化すること)と、一方で拭いきれないロマンとを天秤にかけて、どう評価すればいいのか、いまの自分は答えを持っていない。答えなんてそもそ>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

2.2

ほとんど恋愛の話なんだけど、興味が湧く類の内容じゃなかった。

ポエムみたいなふわふわした恋愛じゃなくてハードボイルドなやつですが、だから興味が湧かないっていうわけでもなく、当事者に興味がないからかも
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.2

ちょうどいい不快感。散りばめられたたくさんの不快がすべてやり過ぎない範囲に留められていて、むしろ品の良さを感じる。

オテサーネクの異常な食欲、オテサーネクに向けられる歪んだ愛情、オテサーネクの引き起
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アルピニスト(2021年製作の映画)

2.3

印象的だったのはドラッグのくだり。

- クライミングとドラッグは似てる、どちらも冒険したくなる

- (クライミングで)極限を味わったり全身全霊で楽しむことが好き、ドラッグにもその効果がある

加え
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.1

面白い。そしてマッツミケルセンが超絶かっこいい。

アルコールという触媒を使って、平均的な中高年男性が抱える闇のいくつか代表的なものをあぶり出して等身大に描く。

鈍る感受性、衰える体力、価値観の凍結
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劇場(2020年製作の映画)

1.6

小峰が永田の背中にかける「大丈夫ですか」の言葉が一番グサリと来た。大丈夫じゃないし、大丈夫じゃないって理解された上で突き離すようにかけられた言葉。

永田はクズ男にしてはマシなほうだし、どころか僕には
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イリュージョニスト(2010年製作の映画)

2.4

面白く観られたんだけど、結局なにを見せられたのかというとパパ活。

パパ活中の人が見て冷静になるためのアニメ。私は一旦遠慮させてください。

うみべの女の子(2021年製作の映画)

3.3

グラデーションなどないまんべんなく強い日射しの中で、角膜を焼かれないよう本能的に目を伏せる。

景色はどちらを向いても同じように白く、可能性が無数に存在するようでいて、すでに潰えたのかもしれないとも考
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ファイナル・デスティネーション(2000年製作の映画)

2.4

当時は斬新だったのかも知れないけど、今見ても、うーん、という感じ。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.1

発想と予算が美点。ただ、結局悪いやつをやっつけるだけなのにその過程をややこしくした、という作りなので、ゲームみたいだなと。

パリタクシー(2022年製作の映画)

2.9

僕はパリを舞台にする映画を好きになりがちで、その理由のひとつはパリのコンパクトさにあるのかもしれない。パリに何かを投影すれば、それが何であれコンパクトに映る。またはコンパクトに要約せざるを得ないのかも>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.6

なんだこれ?と思い続けながらも140分あっという間だった。

おそらくこれを観た人は記憶の色んなポイントを刺激されるうえに前向きな気持ちになるので、観た後でカンフー映画をはじめとするいろんな映画を観た
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音響ハウス Melody-Go-Round(2019年製作の映画)

2.3

たとえこの映像それ自体に心動かされることがなくても、観る人がそれぞれにこの映像を手がかりにして想像と回想をいくつも重ねることを余儀なくされて結果的にいい作品だなぁと思ってしまうかもしれない内容。レジェ>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.0

荒々しいアクションシーンは良かった。寄りもいいけど引きでもCGなしのシーンを見たかった。

ショッカーの目指す幸福がああいったものだとしたら、手っ取り早く自分たち(ショッカーたち)だけが幸せになればい
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

2.5

加算的な作り方だけど、ひと味かふた味、またはひねりが足りない。材料選びの段階では期待を持たせてくれたのに、結局この味に落ち着いたか〜。という感じ。

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.2

『暇と退屈の倫理学』を途中まで読んで、ネタバレの気配を察知して鑑賞。鑑賞後に読み進めたらネタバレっていうほどでもなかったので安心です。

たっぷり40分かけて、なぜファイトクラブなんか作ることになるの
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優しさのすべて(2021年製作の映画)

-

みんな自分のことばっかり考えていて救いようがほぼない反面教師的映画。褒められるのは依存しすぎてないところだけ。でも甘えてはいる。

それぞれが思い思いに承認欲求を満たしたり他人を見下して優越感にひたっ
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