このレビューはネタバレを含みます
そもそも自然災害というそれこそ神の如き存在を抑制出来る閉じ師という存在がいる、という設定が甚だ危うい。
それ以外にも、要石≒ダイジンというサクリファイスが閉じ師の男に代替可能で、っていう設定のあやふ>>続きを読む
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そもそもこの映画がティ・チャラ、というかチャドウィック・ボーズマンの死という圧倒的ビハインドから始まっていて、そこから新たな「ブラックパンサー」を立ち上げることがあまりにも困難なことは重々承知なので、>>続きを読む
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ワンカット長回しとはかくありきという冒頭からタイトルまでの11分は本当に衝撃的だった。画面の隅から隅まで濃密だし、まずどう撮ってるのか(擬似ワンカットなのか、ドローンを使っているのかなどなど)わからな>>続きを読む
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宇野維正が絶賛していたので観に行った。彼の評を信用している訳では全くなく、特に邦画に関してはどっちもあるのでさてこれは是か非かと。
結論から言うと非。
基本的にカットのワークで引っ張っていて、撮影監>>続きを読む
白石晃士の玉手箱的な映画で、カルトのネオのリベンジをナナシがやってくれるのと江野さんがカッコ良いのとで霊的ミミズバース的にはたまらない、のだが!だがと言わせて欲しい!尺長いよ!ワンカットにこだわってな>>続きを読む
実はあまり期待していなかったんだけどまぁ楽しい。とにかくソーはキュートだし映画のアットホーム感(まぁ超高級なホームビデオという見方も出来る)が素晴らしい。
で、内容なんだけど、ゴアがすごく良い。これ>>続きを読む
フェイクドキュとしては呪詛よりも遥かにレベルが高い。撮影班という前提を設定したのが上手かった。前半は海外ドキュメンタリー的にインタビューベースでキレイに撮ってる風に演出されているものが、どんどんPOV>>続きを読む
結論から言うと白石晃士の方が数段上手。ファウンドフッテージスタイルのフェイクドキュの絶対的な縛りとなる「今映っているカットはどのカメラで、そしてそのカメラは何故回っているの?」という点に苦労しているの>>続きを読む
いやー笑った。
ジョーダン・ピールのゴリゴリのアイロニーはちょっとなりを潜めたけど、その代わりにメタとオマージュの連続。スライドブレーキなんてもはや古典じゃねえか。
映画の原初な諸々が力を合わせて怪物>>続きを読む
クリス・エヴァンスの演技幅を打ち消すアメコミ仕様のアクション演出がすごくもったいないと思った。別に悪くないのに、ところどころノイズになってしまう。
映画としてのド派手な快楽はそれはそれで。ただ単線的な>>続きを読む
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フェミニズム的な文脈で語られるのも理解出来るが、何よりもバーバラ・ローデンという一人の作り手の気概のようなものがバチバチに伝わってくる。
ニューシネマ的なムーブメントが全盛だったであろうこの時期にアン>>続きを読む
各エピソードはとても良いし、70年代の空気感も最高(これはインヒアレントヴァイスから地続き)。メインプロットのシンプルさ故か、特に最後の「愛してる」があんまり乗れず。
アメリカンインディーズの系譜というか、ある種の伝統芸能的精神が宿っているのは確かなんだけど、例えばジャームッシュがストレンジャーたちを描いた作家だとすると、この作品は街から出られないアメリカ人を描いて>>続きを読む
兄弟ものに弱過ぎる(ベイマックスしかり)ので+0.2。冒険ものとしては王道でスタートがゴールだったオチもまぁそれはそれとして。ラスボスのデザインが良かった。
主人公は頭も良く、美人で自己肯定感も高い、にも関わらず常に緩やかな焦燥感に駆られていてそれ故にあっちに行ったりこっちに行ったり…という淡いの表現が絶妙。何者にもなれなさを恋愛で埋めながら、政治的な正し>>続きを読む
メインプロットに対してサブプロットが膨らみ過ぎたのかそれに帳尻を合わせるようなセリフや場面が散見するし、編集においてもサブプロットが消化出来ぬまま無理やり終わらせた感が強い。それでいてメインプロットが>>続きを読む
お仕事映画として秀逸。柄本佑演じるプロデューサーの存在がこの作品の一番の本質である。「いい作品を作れば人が見てくれる訳ではない、大勢が見たからいい作品とは限らない」。この映画界における不条理に立ち向か>>続きを読む
多面的で膨大な「語り」と歴史という道程を紐解いていく過程は複雑そのものであり、その複雑さは部落差別そのものである。この作品の白眉はこの複雑さを安易な二項対立や不幸なマイノリティの物語に押し込めるような>>続きを読む
ディズニーのディズニーによるメッタメタなブラックコメディ。とにかく小ネタの嵐でアグリーソニックの登場には度肝を抜かれた訳だが、小ネタに登場したキャラクターたちの権利関係の全てをクリアにし得るディズニー>>続きを読む
まず「映画」としての魅力に作り手が興味を全く持ってないことにガッカリ。「歴史修正主義」も「国家の教科書への介入」にも全くもって反対なので主張には同意するけど、報道番組の枠をほぼ出ない作りのため映画とし>>続きを読む
レーガン政権時の「古き良きアメリカ」の軽薄さ丸出しな前作を木端のように吹き飛ばす、「ヤンキーによるフィジカルな映画」の最期の雄叫び。
フルCGによるアニメーション化、マーベルに代表される連作的ハイコン>>続きを読む
20年ぶりに観た。これを36歳の青山真治が撮ったことが奇跡だと思う。宮崎あおいの眼差しの鮮烈さと宮崎将のジリジリとした皮膚感、そして役所広司の咳。全てが映画に有機的に機能するミラクル。改めて気付かされ>>続きを読む
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一回書いて消した。思えばゾーフィーの存在に対してのウルトラマンのスタンスそれ自体はとてもウルトラマン的だった(異星人として人類を守ろうと苛まれる感じとか)。
同時に15分伸ばしてクリティカルに神永が人>>続きを読む
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ドクターストレンジの続編であり、ワンダヴィジョンの真の最終回だった。
とにもかくにもサム・ライミの映画!感にほっこり。
スカーレット・ウィッチもアメリカもゾンビストレンジもシュマゴラス(世代的にこっち>>続きを読む
大人たちが築き上げた秩序と不条理に傷付けられる子ども。
逆に子どもたちの未来への想像力と無垢さ故の暴力性にに翻弄される大人。この拮抗が伯父と甥の間で繰り広げられる。
クレイマークレイマーやペーパームー>>続きを読む
生物学上の女性が持たざるを得ない社会的な痛みと肉体的な痛みを描きながら、既存のジェンダー(を含む倫理)を超越する新たな神を生み出すまでの物語。という風に見てみました。
映像的には一番かっこいい冒頭の>>続きを読む
そもそもカラックス作品の良い観客ではないのだが、その動的な映画感はやはり魅力的で、今作は割とオペラやバレエ、クラシック映画のように、ある種神話的でシンプルな物語をミュージカルというジャンルに落とし込む>>続きを読む
シナリオは破綻がなく、故にやや凡庸かなとも。クルエラの前日譚として101匹わんちゃんに接続するのは無理あるかなー、なんて前置きしつつ楽しめたのはひとえにエマ・ストーンによる新キャラとしてのクルエラがと>>続きを読む
もう30年前の物語なのに、現在がほぼ同じ状況下あることに驚く。雲戻しガスという抑止力兵器(核兵器と≒)を巡る交渉とか怖すぎるわ。芝山演出も冴え渡るドラえもん映画史上トップクラスの社会派作品。
自由を求める国民に対するあまりに凄惨な国家による民衆への暴力。と額面通りにそのまま受け取ることは今の自分にはとても出来なかった。
このドキュメンタリーにおいてもヒロイックかつ被害者として描かれる革命>>続きを読む