依原遼さんの映画レビュー・感想・評価

依原遼

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アンナの出会い(1978年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ロードムービー的でありながら、有りがちな他者とのふれ合いに冷徹な眼差しを寄せるところが異質。
私、あなた、彼、彼女にみられる、停滞した思考を、保ちつつ横たわる肉体、眼差しを寄せる者とそれを拒否する者の
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(1971年製作の映画)

3.3

男たちが自らの権威を誇示するためのゲームをただ眺めているだけでしかない女性たち
その断絶を過去の情景として処理すまいとするラストの数分間

大日本スリ集団(1969年製作の映画)

3.2

なにわ弁で捲し立てる男がバストショットで涙を見せてはいけない

コンドル(1939年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ホークス映画のイベントは常に唐突だ。ご都合主義に思えてならない時がある。しかしその唐突さ物語の豊饒さを産み出している。ご都合主義の厭われる時は物語を急に封じ込めようとする意図が感じられるときであるが、>>続きを読む

砂の上の植物群(1964年製作の映画)

3.1

行きずりで性行為を果たした処女に頼まれ、その姉に手痛い思いをさせるよう誘惑するが、マゾヒズム趣味を持つ女性との性行為によって、異常な性癖に溺れる伊木(仲谷昇)の性生活を、白と赤を強調する間接的な色彩描>>続きを読む

近藤勇 池田屋騒動(1953年製作の映画)

-

同じ黒澤組の脚本家集団の中で、「羅生門」で鮮烈なデビューを飾った橋本忍や「野良犬」から早々と高いドラマ構築力で魅了した菊島隆三と違って、
井手雅人は堅実に努力をつみかさねてきた苦労人であることを伺わせ
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歌舞伎十八番鳴神 美女と怪龍(1955年製作の映画)

1.0

貴族が「削り氷」ならぬアイスクリームを食べているとか、龍を泣き止ませる踊りがマンボであったりとか、現代風にしたようなギャグがことごとく滑っていて、
見ていて情けなくなった

不敵な男(1958年製作の映画)

3.2

「巨人と玩具」といい、野添ひとみと川口浩はいつも電柱の周囲を回転しながら出会う。

当りや大将(1962年製作の映画)

-

ラストカットに完成していないであろうブランコが登場したのを見て、ひょっとしたら幽霊映画なのではないか、との印象を持った。
轟夕起子演じる女将が死んでから、まるで彼女の怨霊が大将(長門裕之)に取りついた
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

3.1

探偵ギデス(ジャック・ニコルソン)が明らかな無能ぶりを発揮させているのに、様に見えてしまうのはニコルソンの気むずかしげな容貌と仕草の賜物だろう
客の前で下ネタジョークをうっかり喋り、尾行もあっさりばれ
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砂の器(1974年製作の映画)

4.0

前半の捜査場面で、机やテーブルといった卓類を頻繁に写して、その卓で捜査資料と格闘する今西(丹波哲郎)をあおりで捉えることによって、閉塞した印象をあえて醸し出そうとしている。室内場面の頻出や屋外の場面に>>続きを読む

殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.5

ダフルという主題が到る場面で強く刻印されていた。
elliottのつづりを述べる際に、「ダブルL...ダブルT」と言ってしまうのは露骨なものの、
鏡に写る自分や美術館に似たホテルの一室、鏡に写る犯人、
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