スポックさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

人斬り(1969年製作の映画)

3.0

斬新で迫力のあるカメラワークと構図がワクワクさせる。
 
勝新の鬼気迫る演技や倍賞美津子の下卑た女郎役も仲代達也の無慈悲で無表情な上士役も真に迫っていてリアリティがあった。

愛怨峡(1937年製作の映画)

4.5

男尊女卑の昭和初期の世の中で弱い立場の女性が哀れにも泣きを見るのかなと思っていたら、泥水を飲む様な苦しい人生経験を経て成長し逞しく筋を通していく女性が描かれている。
ほのかな男女の愛情と共に自らの道を
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プロメア(2019年製作の映画)

3.0

松山ケンイチ声優上手い!

壮大な内容とスピーディーなアクションバトルシーンが次々と展開されて息つく暇もない。

ホテルローヤル(2020年製作の映画)

3.0

良い役者さん達ばかりの出演なのに残念。

男と女の愛や誠実さや裏切りやだらしなさを描こうとしているが、エピソードが唐突すぎて響いてこない。

スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.5

人生は残酷だ

ここは何もかも同じ
何も変わってない
そう思わない?

いや そうは思わない
すべてが違って見える
見たことがないように感じる

生まれ故郷として長年の間、変わらぬ生活を送った故郷とは
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ムーンフォール(2021年製作の映画)

3.5

凄い迫力あるCG!
こんなに素晴らしい特撮技術があるのになぜか薄っぺらい脚本と演出がちょっと残念。

あと20数年後で地球人が迎えると予想されているシンギュラリティ『技術的特異点』。
人類の遥か数百倍
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島々清しゃ(2016年製作の映画)

3.5

伊藤蒼と安藤サクラの2人のナチュラルな演技を楽しみにして観た。
人との調和やコミュニケーションをとることは人生の大きな課題のひとつだ。

『息吸って、飯食って、酒飲んで、誰かと寝て、音楽でもあれば人生
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

真剣に夢を追いかけているからこそ、その大きな挫折を乗り切れなくて素直になれなくなる。
一緒に挫折を乗り切ろうとする彼女が大切であればあるほど、挫折して立ち直れないままでは飛び込んでいけない彼の自分を責
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キングダム(2019年製作の映画)

3.5

期待して観た。テンポが遅くてのめり込めなかった。

必死剣 鳥刺し(2010年製作の映画)

4.0

池脇千鶴の台詞の無い仕草や表情の演技力に感心した。
封建社会の武家の女性の切なく押し殺した想いを言葉少なに表現できる演技力に心打たれた。

さがす(2022年製作の映画)

4.5

伊藤蒼の演技力凄すぎて大好きな役者さんの1人になった。
どんな無理っぽい設定の場面でも違和感なく演技が進められていき、その登場場面の存在感が半端無く凄かった。

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

産みの親、育ての親。血の繋がりに関係なく強い愛情ある気持ちで接する事が自分自身にとっても関わる人々にとってもかけがえの無い強い絆を分かち合う事ができる。

でも観終わった後になんか各キャラクターやいじ
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NO SMOKING(2019年製作の映画)

5.0

私の音楽の嗜好を決定付けた細野晴臣のドキュメンタリーだったんでドキドキした。
マイペースでタバコ好きでお茶目でド真剣でオシャレでサービス精神旺盛な細野さんがイキイキと描かれているのを観てほんとうにうれ
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KAMIKAZE TAXI(1995年製作の映画)

3.5

暴力団の会長を演じたミッキー・カーチスのめちゃくちゃ自然体の外道っぷりが新鮮で良かった。

インテリやくざのようで下品で下劣な日本の近代任侠と、独りよがりな右翼的政治家の欲望丸出しの関わり合いに信憑性
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

5.0

多才な若手の監督による、ショーン・コネリー時代の007シリーズの単純で大掛かりな展開に原点回帰の様な空気感が伝わってくる大作。
大掛かりな悪の秘密基地に恐ろしい未知の新兵器が隠されていて、命知らずのボ
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蜩ノ記(2013年製作の映画)

4.0

『名こそ惜しけれ』の日本人の精神を分かりやすく映画化されている。
そして『義を見てせざるは勇なきなり』の正しい行いを信念と勇気を持って実行する事の大切さを実感できる作品であった。

『自分の役割をしっ
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散り椿(2018年製作の映画)

5.0

岡田准一の武術、武芸、殺陣への熱い想いと確かな知識の裏付けが色濃く描かれた迫力ある時代劇だった。

殺陣のスピードや目を見張るような技に釘付けになり剣術の奥深さが身に染みた。
時代劇の迫力が全編に詰ま
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近松物語(1954年製作の映画)

5.0

男が妾を持つのは甲斐性であって、女が不倫をすると不義密通の罪となる男尊女卑がまかり通る昔の世の中で、身分の違いや家への忠義や世間体を守ることが最も重んじられ真の恋愛は非常に困難である。

晩菊(1954年製作の映画)

4.5

4人の芸者の敗戦での手痛い経験から、戦後の混乱した世の中で満たされない生活を強いられる社会的弱者の女性達のそれぞれの生き様や恋愛感が人間性によりさまざまである事が興味深い。

最近の日本映画に比べて、
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.0

今そこにある危機に備える事の大切さ。

宇宙の真理も世界の動向も数式で表し解き明かすことができ、真実に向かって正しい判断へと導いてくれる。
その真実に政治的な思惑が入り込むことが多い実社会は、往々にし
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にごりえ(1953年製作の映画)

5.0

明治時代の女性の生きる術の選択肢を自分で選びづらかった社会での不幸な物語。

家柄や貧富の差であからさまに差別や嫌がられせのDVを受ける女性は、実家のため世間体のために事を荒立てずに我慢を強いられ耐え
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.0

最も手っ取り早い商売の売春。

貧しさから逃れる術を求めて、もがきながらも生きて行かなばならない。
『稼ぎに追いつく貧乏無し』

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.0

ストーリーもFXも設定も最高に面白かった。

独りよがりの善意で怪人たちを助けようとして叔母さんを死なせてしまった。
偶然であろうと望んでいたわけでもなかったかもしれないが、せっかく手に入れることがで
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渇き。(2013年製作の映画)

4.5

いろんな異常が詰まっていて次々に悲惨で不条理な殺人が繰り広げられる展開は楽しめた。

大半の人間は一番身近な者が理解の範疇を超えた行動や思考をしている事を気づかないで日常を過ごしている。
その無関心が
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祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)

4.0

親が子供を想う気持ち。
自分を犠牲にしてでも子供にだけは幸せになって欲しい。
その子供達も月日が経つに従って、繰り返すように生き難い環境にはまり込んでいく。

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

面白くなってきた!
これからどうなるんだ!
いきなりのエンディングでビックリ!
壮大な予告編を観た感じ(^^)
何時間でも観てられる安定感が心地良い。

『風の谷のナウシカ』と『天空の城ラピュタ』が頭
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寝ずの番(2006年製作の映画)

3.5

関西の春歌がいっぱい聴ける。

桂米朝師匠が仕事を辞めて落語家になる決心を師匠の米團治に明かした時に忠告されたとおっしゃっていらしたが「末路哀れは覚悟の前やで」。
芸人には将来の生活の補償など無いし、
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.0

前作の役所広司の素晴らしさが際立った。

梅雀さん以外の俳優さん達の演技が、目を剥き肩を怒らせ、顔を歪めながら唾を撒き散らし、大声で威嚇しわめき散らすステレオタイプのチンピラ描写の演技で白けてしまった
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ラッキー(2017年製作の映画)

5.0

『真実は実態のある物だ
真実は自分が何者で何をするかであり
それに向き合い受け入れることだ
宇宙の真理が
待っているから
俺たち全員の真理だ
すべてはなくなるってこと
お前も俺もタバコも
真っ暗な空へ
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.5

書物や言葉や人権や経済や文化などなど…複雑過ぎる人間社会では全ての生き物達の生存する最も原始的な繁殖方法までもが分析され研究される。
人間以外の野生動物達は、繁殖方法や交尾の方法までを全て本能的にこな
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メイジーの瞳(2012年製作の映画)

4.5

大人の事情で振り回されてさみしい思いをするのは純粋な子供。
でもいつも周りの大人たちを頼らざる得ない弱々しい子供たちのように思えるが、実は大人たちの方が子供がいるからこそ経験できる自らの心の奥底から湧
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.5

一作目のマトリックスの謎解きを中心にした人類がAIと和解して解放されたその後の物語。

前3部作のような独特の唯一無二の世界観はあまり感じられない。
ひたすらAIに頼ることは未来の世界を危険に陥れてい
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パターソン(2016年製作の映画)

3.5

平々凡々な日常にこそ凄い幸福が潜んでいる。

毎日同じ生活ができることこそが素朴でささやかであってもほんとうの幸福である。
天災や戦争があったり犯罪や火災に巻き込まれた途端に幸福は去っていく事に人々は
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人生とんぼ返り(1955年製作の映画)

4.0

『殺陣師段平』を観た後すぐに鑑賞した。
同じマキノ監督が同じ新劇の殺陣師の題材を僅か5年の短い歳月を経て再制作したくなるほど自身にとっては魅力的な題材だったんだろう事が滲み出るような作品だった。
森繁
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殺陣師段平(1950年製作の映画)

4.0

山田五十鈴の大阪の下町で苦労する女将さんの愛嬌があって機転が効いて人情深い演技が最高に惹かれた!