スポックさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

地獄門(1953年製作の映画)

4.0

京マチ子が綺麗すぎる。
平安美人を信じられないほどの気品と色気と妖艶さで演じきった京マチ子の美貌に歴代の女優さんの中でも唯一無二の存在感を感じた。

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.0

自分の大切な愛しい身内を、目の前で無残な方法を持ってして犯人自身の欲望の解消を目的に遊び半分で痛ぶり殺される。
犯人の欲望のために無理矢理に目の前で大切な人が苦しみながら殺されていく恐ろしい経験を強要
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

5.0

物凄い緻密に独特の世界観を手間の掛かるストップモーションアニメで創り上げたその労力に理屈抜きで感心も脱帽もしてしまうほど仰天する出来映え!
キャラクターの造形もキモカワっぽさのバランスが取れていて日本
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百円の恋(2014年製作の映画)

5.0

目標も無く自堕落な人々は全員がクズではない。

人付き合いが下手、口下手、世間に馴染めない、他人と同調下手で上手く世の中を渡れない。
ボクシングに代表される誰からの助けも借りることができない厳しい行為
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0.5ミリ(2014年製作の映画)

4.5

安藤サクラのナチュラルな演技に魅せられた。
関西のベテラン芸人も大好きだが、やはり津川雅彦や草笛光子などの本格映画俳優が登場してきた後半から説得力が出てきて進展が締まってきた。

頭も身体も衰えて社会
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ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

2.5

池畑千鶴の出演作なんで観てみたが残念ながら感情移入出来なかった。

大都会で若い女性が普通に生活をして平凡な恋愛するための単純さと素直さを貫くのは難しい事なんだなと思った。

悪人(2010年製作の映画)

3.0

罪を憎んで人を憎まず。

極悪人にも大切な家族や友人がいるから、愛情や思いやりがあるのが当然と思いたいが、その人間愛あふれる極悪人の非道な犯罪に、自分の大切なかけがえの無い肉親を殺された被害者の方の死
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あした来る人(1955年製作の映画)

4.5

『欠点を持った善良な人間達が、純粋に追い求める事のために傷付いたり回り道をしている。
それで良いのかもしれない。
だがやがて彼らは完成した人間として明日またやってくるだろう。』

ただ日々を生存するた
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

4.5

人間の格差社会の縮図を具象化した作品。

富める者は持たざる者に対して冷酷であり無慈悲である。
また管理する者もその歪んだ格差の現実を知りながら何も手を差し伸べ無い。
その不公平な社会を変革しようと命
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

5.0

人間以外の動物達にとっての異性を選ぶ基準はもっと直感的で、強くて魅力的な雄を雌が選ぶ事が多い。このような雄と雌との野生的な関係は人間の社会ではトラブルになる。
麦のように社会性も無く人柄も最低で自分勝
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

4.5

アイアンマン亡き後のリーダーとしての覚悟に苦しみ悩む高校生のスパイダーマンが、大人となるために試練を重ねながら成長しようとする葛藤が上手く描かれていた。

ヨーロッパの有名な名所が無惨にもことごとく破
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

5.0

青春時代に今しか出来ないバカをやる!

男である自分には女の子の青春期の欲望はよく分からなかったが、赤裸々なこの作品を観て男とあまり変わらない事が分かって楽しめた。
親友や仲間たちと無駄な様で無駄で無
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

5.0

大きな挫折を味わった事がない男子大学生が身障者で日常生活が不自由であるうえに、孤児院で幼少期を過ごした出生も生い立ちも産まれも未来にも大きな不幸を背負っている同い年くらいの不思議な魅力がいっぱいの女子>>続きを読む

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

4.0

息子の復讐のために元軍隊の兵士チームから構成されている現金輸送車の強盗団を探し求める正体不明の裏社会の組織のボス。

裏社会の根性の据わったボスvs戦場で命懸けの戦いをチームで成し遂げてきた軍人達。
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.0

アクションは工夫がされていて殺陣にオリジナリティがあって楽しめた。

チンピラ達の台詞の言い回しがイキリ過ぎててしらける場面が多かった。

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.5

家族を含めた姉妹の物語としても高いレベルで楽しめる。

格闘シーンにもカーチェイスにも斬新な発想の破壊が盛り込まれていて絞り出したようなアイデアの努力が凄い。

色ごと師春団治(1965年製作の映画)

3.0

女は芸肥やしと男芸人が言い訳をして好き勝手していた時代の話。

芸人としてもっと明るくふざけてほしかった。
藤純子がめちゃくちゃ綺麗!

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

5.0

頭が切れて手段を選ばずに自分自身の人生までも台無しにする覚悟で政治的な勝利を勝ち取る執念のロビイスト。

凄い速さで繰り広げられていくロビイ活動の戦略が論理的で野心的なうえに、その後で繰り広げられるど
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SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

5.0

むちゃくちゃ良い映画だった。

抑えの効いた演技。淡々と進行する無理の無いストーリー。人生の本質に触れるテーマを扱うが大上段に構えず抑えた演出。奇を衒った嫌な感じはしないが、こんなうだつの上がらなさそ
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セブンティーン・アゲイン(2009年製作の映画)

4.5

忘れてしまいがちな若い頃の純粋な想いは、何歳になっても心を動かされる真っ直ぐな真実がある。

いろいろな経験を積んだ35歳の大人にとっては17歳の悩み事などはくよくよするに当たらない簡単な問題だとして
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

4.0

導入部からいきなり奇想天外で無理がありそうな出来事も、スピーディーな展開に引っ張られていきグングンとバイオレンスで無秩序な世界に引き込まれていく。

過去に犯罪者の逆恨みで愛する家族を無惨な殺害方法で
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

4.5

法を守るべき警察の汚職事件を図らずも孤軍奮闘で暴き闘う孤独な刑事の物語。

凶悪犯罪の捜査員とはいえ犯人を射殺し過ぎると問題にされ審査会にかけられ、周りの警察仲間からも自身の父親を犯罪者に無惨に惨殺さ
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

5.0

昔の閉鎖的な社会で身分によって貧富の差がありその上に男性優位な世の中において、男女の愛情に家柄と資産が歪んで影響し劣等感と優越感が複雑に絡んで素直になれない若い2人の恋愛物語。

衣装や壁紙や敷物など
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.5

親は子を想い、子は親を想う。

故郷からも親からも独り立ちをしようとするティーンエイジャーの娘と、娘の人生の課題を分離できずに子離れでき無い母親とのお互いに愛情がありながらもすれ違う一時期を描いた家族
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ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)

5.0

どんな家庭にでも不幸で思い通りにいかない出来事と、家族だからこそ味わえる幸福な出来事が複雑に絡み合って歴史を刻む。
家族だから過度に反発し合い、また遠慮なしに甘えあえたりもする。
同じ業種で働き、お互
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U・ボート(1981年製作の映画)

5.0

ギリギリの生き残りを賭けて最後の最後まで諦めない行動が僅かな生存の道を切り開く。
そうして掴み取った奇跡のような生命も無慈悲に一瞬にして砕け散ってしまう戦争の無機質さが切ない。

誰しも好き好んで戦争
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.5

英国の昔ながらの風景が活かされた最新のアクションが楽しめる。

不死身のように思える超人的な諜報部員達もネガティブな感情や老いに悩まされながら、非情な国家の存続を左右する難題に次々と見舞われていく。

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

4.5

ダニエル・クレイグの演ずる抜群の運動神経と冷静沈着で間違いのない判断力がさえ渡るクールなボンドが楽しめた。

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

4.5

次から次へと危機を乗り越えて問題を解き明かし、自分に襲いかかる危険と闘うアクションシーンが凝っていて終盤までワクワクさせてくれる。
ボンドシリーズには珍しく愛し合った女性のための復讐心に燃える心理描写
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心中天網島(1969年製作の映画)

5.0

映画のスクリーン画面を文楽仕立ての浄瑠璃の舞台に見立てて斬新な映像で江戸時代の閉塞感に縛られた男女の純愛を描き出した衝撃の唯一無二の映画戯曲だった。

正妻が亭主の生命を守り合うためとはいえ自分の主人
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骨までしゃぶる(1966年製作の映画)

4.5

理不尽で陰湿な明治時代の遊郭での残忍な出来事の中で爽やかにも見える主人公の成長と強い意志や頑張りに感動した。
強欲な廓の主人達は人情を利用して、学が無く世間知らずの娘達の弱みに付け込んで毎日アリ地獄の
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女死刑囚の脱獄(1960年製作の映画)

2.5

現在のサスペンスドラマの原型のような映画。
レズビアンや母娘と肉体関係のある情夫が演じられていたりして60年前とは思えないほど過激でオープンな演出が面白かった。
しかしカメラワークや進行が不自然な繋が
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放浪記(1962年製作の映画)

5.0

女が一人で真剣に死に物狂いで生きていく様は時代に関係無く感動してしまった。

にっぽん・ぱらだいす(1964年製作の映画)

5.0

60年ほど昔の日本のある種の女性達は敗戦のどん底で人権を守る余裕も生活の保証も無い環境で、生きていくために生き生きとしてあっけらかんと売春を生業としている。
今も昔も法律を作る側は現場の事情も把握せず
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マダム・マロリーと魔法のスパイス(2014年製作の映画)

3.5

カメラがめちゃくちゃ上手い。
風景の撮り方、光の使い方、構図の捉え方などフランスの片田舎の村の空気が画面から溢れ出てくるように楽しめた。

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.0

親に捨てられた障害者の悲しみ。
親友のような兄を自分の不注意で死なせてしまって自暴自棄のような生き方しかできない男。
最愛の旦那に先立たれた悲しみから逃れるために、困っている人々のために介護に専念する
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