スポックさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

君が生きた証(2014年製作の映画)

5.0

凄く驚いたストーリー
子供を持つ親としては、世間の非難があっても何があっても最後まで自分の子供の味方であり愛情は変わらない。
死んでしまった子供が何を考え何に喜び苦しんでいたのかは、どこまで考えても完
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PUSH 光と闇の能力者(2009年製作の映画)

3.0

香港の場末のロケーションはめちゃくちゃ雰囲気があって良い演出だった。
アクションに派手さがなくて地味だった。

バーバー(2001年製作の映画)

4.5

『しゃべる奴は皆インチキ』
多くの言葉を並べて喋りまくる人間は自分の思う様に他人を操ろうとしているか、内容の無いヨタ話で無駄な時間を過ごすかのどちらかである。
しかしそのヨタ話が個人同士の繋がりを深め
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

4.5

CGの技術の向上に驚いた。
自分自身と同じ遺伝子を持つクローンに、親子の愛情が湧き出る気持ちはよく理解できる。

天地明察(2012年製作の映画)

3.0

未知で壮大な手に取ることが出来ない天空の観察とまだまだ未発達な算術を使い自然の法則をから真理を見出す人間の探究心の素晴らしさが描かれている。
映画的には地味な題材だった。

空母いぶき(2019年製作の映画)

4.5

世界でも類を見ない平和への理想を追求した日本国憲法に基づき、防衛のみで先制攻撃はできない法律の中で手足を縛られながら苦悩し不自然な状況で国防をする自衛隊と政治家と官僚達の苦悩。
過去の歴史から日本に対
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銀座の女(1955年製作の映画)

3.5

高度成長期の近代化が進み変化の激しい日本で、旧態然とした古いしきたりの花柳界の内情が分かる映画かなと思って期待して観たがドタバタと思いもよらない出来事が続き当てが外れた。

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.0

同じ監督の『孤狼の血』の役所広司の自然でツボを得た演技と、監督のリアリティある世界観を期待して引き続きこの映画も観賞した。
しかしこちらの作品は主人公が紋切り型の、肩で風を切るはぐれ刑事を大袈裟にオー
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凶悪(2013年製作の映画)

4.5

世に出ないで起こったことすら知られていない殺人が数多くある事がよく分かる作品である。
金に目が眩み、あまりに容易に大金が手に入る弱者の老人を介した錬金術の法則を編み出すと、歯止めが効かなくなる。
まさ
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孤狼の血(2018年製作の映画)

5.0

リアリティのある筋立てをベースにした説得力のある台詞が身に染みる。
どんな仕事でもその奥深い真理を掴み取り、正義感と責任感が強ければ強いほど深みにはまり自分自身でもコントロール出来なくなる。
しかしそ
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ロード・オブ・ドッグタウン(2005年製作の映画)

4.5

純粋にその遊びが大好き!
無我夢中でスケボーを楽しみたい!
ずっと波に乗っていたい!
時間を忘れて滑っていたい!
上手くなりたい!
自分の思う通りに操りたい!
この楽しい遊びのためならバカな事もやって
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サンキュー・スモーキング(2006年製作の映画)

4.5

ディベートの技術が人生を切り開く力になる。

何よりも求められるのは
一般人とは違う
柔軟な道徳観念だ

最初のテーマから外れようが
論点のすり替えで誤魔化そうが
自論の正当性を証明できなくても
相手
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わが町(1956年製作の映画)

5.0

貧しかった近代国家幕開け当時の日本からの海外移民達の苦労と犠牲に責任を感じながら引きずって、独りよがりな根性論の信念を後世の子供や孫に押し付ける頑固ながらも働いて家族を養う事には真っ直ぐな老人の話。>>続きを読む

スターダスト・メモリー(1980年製作の映画)

4.5

探し求めても悩んでも見つからない人生の意味や価値。
生活が満たされているはずなのに次から次へと沸き起こる人生への疑問。
『人生はコントロールできないし不完全なものなんだよ。人間が唯一コントロールできる
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

定住を捨て家を捨てて人生の思い出と人々との新たな出逢いと共に、車中泊をしながらいろいろな土地を放浪し大自然の風景に感動する生き方を選ぶ。
定住を捨て家を捨てる事で、綿々と続く嫌な思い出や記憶や、繰り返
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女の園(1954年製作の映画)

4.5

いつの時代も権力を持つ体制側は自分自身の保身と組織を守るために、若者達を愚民扱いして都合の良いように管理したがる。
それを打破する為に多くの犠牲者を出したとしても、自分達の権利のために闘わなければいつ
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マンハッタン殺人ミステリー(1993年製作の映画)

4.5

アレン監督のいつものおちゃらけの思い過ごしで、勘違いでしたのどんでん返しかと思ったら本当の殺人事件に巻き込まれる。
子育ての時期が終わり二人っきりで過ごす時間が増えたマンネリな中年の夫婦が、思わぬとこ
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クーパー家の晩餐会(2015年製作の映画)

3.0

離婚で終焉を迎える恋愛もあれば、初々しく始まる恋愛もあり、ハプニングから始まる恋愛もあり、憧れからくる愛情もありなど様々な形で人々はめぐり合い求め合う。
その上に失業や病気やトラブルに悩みながら、家族
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ローマンという名の男 信念の行方(2017年製作の映画)

3.5

『人間は弱く過ちを犯す
互いの犯した愚行を許し合おう
自然の第一の掟である』

人々の正義のために無償で闘う信念の尊さと、自分自身の欲望と不正。

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

3.5

人種間差別からくる暴力と反目。

最近でもコロナの発生地がアジアであり、その発生国が的確な対応を取らなかったことで世界中に蔓延したとの苛立ちがきっかけで、大男の白人が、小柄で弱々しいアジア人女性をまっ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

実の親に捨てられ、養子先で虐待に遭い、養母に見捨てられ、偽りの生い立ちを刷り込まれ、本人も精神的に病み、仕事も私生活も行き詰まりドン底の日常のプレッシャーに耐え切れずに狂い逆恨みをして犯罪を犯す。
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300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

3.0

玉砕の物語。
圧倒的に不利な状況であっても降伏もしないし撤退もしないで勇壮な死を選ぶのみ。
愛する女性や子供達への心残りな想いもありながら、勝ち目の無い不利な戦いに撃って出て全員が死亡し、その玉砕は勇
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.5

誰も叫ばないし、誰も叫べない新しいアイデアのホラー映画。
親は子供のために自らの命を犠牲にしてでも守る。
家族の絆が究極に試されるシュチュエーション。
もっと対決が観たかった。

ネイビーシールズ(2012年製作の映画)

4.0

勇気あるところ 常に希望が存在する

死の恐怖に侵されず
人生を生きろ
人の宗教を貶めるな
他人の考えを尊重し
私見にも尊重を求めよ
人生を愛し
満たすべく努め 
自らの周りを彩れ
長く生き 大切な人
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ステップフォード・ワイフ(2004年製作の映画)

2.5

ニコール・キッドマンがめちゃくちゃ美人で、まさしく生きているバービー人形のような理想の美形女性を演じきってそのシュチュエーションに合わせた服装と化粧方法で登場してくれる。
しかしこれだけ有名な俳優が出
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

4.5

守銭奴と呼ばれようが、金を集める事に執着した男の生き様が嫌らしくも純粋に描かれている。
信頼できると期待して呼び戻した唯一の家族である息子は、突然降って沸いた大金の魔力に負けて、規律正しく実直で頑固な
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

5.0

生き残る執念。
生きる事を諦めない重要性。
合衆国建設以前のアメリカ大陸に、ヨーロッパから富を求めて先住民達の財産を掠奪しまくる白人達と、生き残りを賭けたせめぎ合いの闘いの中でサバイバルし続けて、うご
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伊豆の踊子(1963年製作の映画)

5.0

惹かれ合う男と女には理屈が入り込む余地はない。
しかし社会的な地位や育った環境が壁となって結ばれない。
若い吉永小百合と高橋英樹が文句無しに美しい。
浪速千栄子の女旅役者の悲哀を知り尽くした演技と人生
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.5

憎しみの連鎖と偏見が人々の生活も心も傷付けていく。それを修復できるのは人への愛と、互いに分かり合おうとする思いやりの行動。

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

4.5

血が繋がっていようがいまいが、弱い立場の子供にとって大人の愛情と保護は何にも変え難い。
同性愛や民族の違いからくる習慣など、生理的に受け入れ難く自分自身のモラルで測るとどうにも許し難く、家族達の生活圏
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ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

4.5

最後には死という無の結末を予感しながらも人生の意味をもがき苦しみながら模索し、そして幸せと安定を求めて動き回る人々を見守る様な作品。

自然界の他の動物には見られない人間だけが作った一夫一婦の結婚制度
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古都(1963年製作の映画)

4.0

産まれた時の環境も遺伝子も全く同じはずの双子の姉妹が、大人になって再会し育った環境の大きな違いで悩む矛盾。
京都を代表する伝統的な織物産業の中心地の西陣で繰り広げられる女の半生。
歴史ある京都の表の顔
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マーシュランド(2014年製作の映画)

4.0

後半からたたみかける様な展開がめちゃくちゃ楽しめた。
最後の最後でモヤモヤが最高潮に達する。
誰が首謀者なんでしょう?

マシニスト(2004年製作の映画)

2.5

クリスチャン・ベイルが凄まじい役者魂で限界まで減量した甲斐があるとは思えない共感できないストーリー。

横堀川(1966年製作の映画)

5.0

桂米朝師匠がマクラでよく語られる明治〜大正の大阪の商家や演芸場の雰囲気や考え方がめちゃくちゃ良く分かる秀作。
若かりし頃の笑福亭松鶴や枝雀が出演していて、芸人が納得できる作品になっているんだなと納得で
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シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢(2018年製作の映画)

4.5

夢も希望も無いどころか、長い人生で溜まった色々な悩みやトラブルに打ち負かされそうになりがちな中年男達が、何かを成し遂げて一時期でも達成感を喜ぶ幸福。