896さんの映画レビュー・感想・評価

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ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

3.7

良い意味で王道、悪い意味で陳腐なストーリー……昔ながらの、って言い方が一番正しいのかな
実際、80年代の映画のリメイクらしいけど
アクションの撮り方は今風でスタイリッシュ、美術も凝ってるしロケーション
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.8

あなたの性癖に刺さる映画、みたいな触れ込みを見たけども、これが性癖に刺さってしまうのはかなり人としてまずいと思う
強いて言うなら知的好奇心に刺さる映画ではあった

自分のクローンがいるってだけでも奇妙
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

何より、総合的にスペックの高さが際立っている
人間ドラマドラマとしても高品質だし、
歴史の教材としても極めて有用
ネームバリューと実力が伴った絢爛豪華な役者陣の演技合戦にも唸るばかり
そして人間の内面
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

正直1はそこまで乗れなくて、本作を観るころには細かい設定とかも薄れつつあったけど、観てよかった
1は単なる準備段階だったんだなと
これだけの時間を前フリに使った分、主人公覚醒シークエンスのカタルシスは
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

やりすぎとも言える皮肉の応酬に笑いを禁じ得ない中で、自身も皮肉られる対象の一人であることを完全に否定できない自分がいて、極めて複雑な気分にさせられた

アメリカ人よりさらにアフリカ系人種と縁遠く、映画
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.0

監督として数々のヒット作を生み出し、プロデューサーとしてもあらゆる傑作映画に携わってきた経歴を持ち、映画ファンに広くその名と優れた才能を知られているフランス人フィルムメーカー、リュック・ベッソン。
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.6

向こうじゃ結構大事になったらしいけど、普通に日本で暮らしているだけでは知ることはなかっただろうな、こんな事件

投資や金融業界について描く映画を軽い気持ちで見たらあかんと学んだのは3年くらい前、『マネ
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.7

楽しめたが、ちょっとあっさりしすぎてる印象
最初にワイティティ監督自ら「少し盛ってるよ」と注釈をつけてくれるわけだが、実際トンガ戦の試合展開は最終スコア以外結構違ってた
そういう部分の盛り具合は丁度い
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.7

試写にて

 認知症を患う妻と心臓病を抱える夫の人生最期の日々を追うシンプルな構造。劇伴もほとんどなく長回し主体で、テンポ感の概念を廃し余白を大胆に残した進行の仕方は異常なまでにリアリスティックで、ド
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.2

軽妙なテンポの作品づくりだけじゃなく、重厚・骨太なタッチの描写もいけますぜ的な振り幅を近年見せているガイ・リッチー
同氏にはずっと前者の作風を求めていたけど、後者の作風に振り切った本作は彼の作品の中で
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

カンヌ映画祭にてパルム・ドールを受賞した本作

緻密な設計の裁判劇を展開しつつ、まさに解剖するかのように夫婦間の病巣を丁寧に取り出し、アナライズしてみせた卓抜した脚本力であったり
母親として、女性とし
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.9

コッテコテにも程がある冒険ものでした
決して悪いだけの意味でなく
仲間を集めて、大きな目標の達成のために道中の細かいミッションを手持ちのカードで解決していって……ってプロセスがあまりにゲームすぎる
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.0

ハリー・ベイリーの歌声をあんまり聞けなかったのは残念
勝手に出番が多いと思ってた自分が悪いけども、配役で期待しちゃうやん

最初のうちはスロースタートでこれが140分続くとつらいぞ、と思ってたけど杞憂
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人生、ブラボー!(2011年製作の映画)

3.9

同じ病院で精子を693回提供して、それにより533人の子どもの父親になる……っていうことが一体どれくらいリアリティあることなのかも分からないけど、実際日本でこういうことが起きたら世論はどんな動きをする>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

3.9

直接的に言っても比喩的に言っても生々しすぎる表現の応酬
社交性を持たず内々に思考や欲望を溜め込みすぎるとこんな怪物が生まれるのか
なまじ勉強だけはしてきて頭は良いから、本質を隠しつつ自己を演出する方法
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ボーイズ・ライフ(1993年製作の映画)

3.5

クリス・クーパー目当てで観たけど、秒で出番終わった

少し複雑な家庭に生まれ育った作家の自伝の映画化、それ以上でも以下でもなかったという印象
しかし実力派キャストの力もあり、常に画面にそれなりの華があ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

アングラな作風ながらもその剥き出しの個性で以て一作一作を生み出すごとに評価を伸ばし、今ではすっかりオスカーの常連となったヨルゴス・ランティモス

本作はこれまでの作品群と比較するとより商業的な作品には
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キスから始まるものがたり(2018年製作の映画)

3.7

ジョーイ・キングの可愛いんだか可愛くないんだかよく分からんような顔が癖になる

フリンはビジュアルが圧倒的すぎて自分のような一般人はなかなか感情移入できない……
そうなるとやはりリーに肩入れしたくなる
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

警察腐りすぎワロタ
そして大ハッピーエンドでワロタ

悪党が報いを受けずニンマリで終わる作品がもう少し増えてもいいんじゃないかな……と以前から思ってた俺だけど、この主人公にこのハッピーエンドは流石に相
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.8

近くにありすぎて、ありふれすぎているからこそ見失いがちな、日常の中に潜む美しさ

それは時に外的で、時に内的
時に自然的で、時に人工的
時に動的で、時に静的
様々な姿かたちをした「美」を感じ取るには、
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エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

3.9

大好きなシリーズ
1→2→3と右肩上がりに面白くなってるなぁと思っていたけど、流石に4作目はガクっといっちゃったね
規模感がこぢんまりとしちゃってるのも、もう仕方ないのかな
3以上ってなるともう宇宙進
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.9

カジュアルにコスパよく楽しめる一作
前情報を一切入れてなくてもタイトルで導入が完了しているという親切設計
とにかく無駄がなく、約80分で得られる最大限の満足感を提供してくれる
しかもかなりの低予算で
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ティル(2022年製作の映画)

3.8

悲しくて、悔しくて、苦しくてめっちゃ泣いた
長い目で見れば、公民権運動の前進に大きく貢献したと言えるんだろうけど、ボボとその家族はいくらなんでも救われなさすぎる
エピローグでそれぞれの人物の最終的な顛
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

数あるジャンルの中でも、王道以外の展開パターンが少ないフーダニットものにおいて、総合的に高得点を叩き出し賞レースにも絡んだ前作はお気に入りの一作

また王道で来るかなと思ったら、路線としては変化球
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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

3.8

あまりにも、あまりにもなバカバカしさ
史上最低という看板に偽りなし
でも、終始バカがバカやって、最後は大団円みたいなこういう映画が世の中には絶対に必要
笑わせていただきました
あと一捻りくらい展開が欲
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(2023年製作の映画)

3.9

30年の構想を経てあのオチになったって事実からして面白い
バイオレンス要素は初っ端から飛ばしてて、だんだん「想像してたより笑わせにくるな」と思うようになって、劇場を出た後には「俺たちは喜劇を見せられて
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

マジでどうやって思いつくんだこんな脚本
脚本家としての力量に加えて科学や宇宙の知識にも相当通じてる必要があるだろうし、一般人には到底書けないでしょ
脚本以外にもその監修、そして役者、美術、VFX、劇伴
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チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバージという壮年(元)夫婦の風格がありすぎて常に画面の見栄えがいい
日本で言う反町隆史&松嶋菜々子みたいな、近づくのも躊躇われるハイグレードさ

最終的に結婚は認める
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.8

やっぱり他のマーベル映画と比較すると……
っていうか比較するつもりなくても、マーベル映画に慣れているとどうしてもボリューム不足に感じちゃう
他のマーベル映画だったら、ヴィランに苦戦して打倒のための作戦
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.9

長く重苦しい200分の中で、リリー・グラッドストーンの素朴な美しさが癒やしだった
その名の通り、荒野に咲く一輪の百合の花じゃないですか

些末な心の動きを見抜く繊細さを持ちながらも芯が通ってて、年季の
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.9

話も分かりやすくて上映時間もコンパクトで、誰でもライトに楽しめるスパイ・アクション
自分はさっさと本題に入ってくれる映画が好きだから、そういう意味でも好みだった
ただシンプルなエンタメ作品以上でも以下
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.1

冒頭の殺戮シーンにまず拍手
シチリアの田舎町の人々の温かさにほっこり
ダコタ・ファニングの可愛さにうっとり
レストランのシーン→ビンセントの弟たちを処理する流れに途轍もないカタルシス
カモッラ鏖シーン
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

4.1

ハロウィン時期に相応しく、毎度の緻密なミステリに加えてジャンプスケア演出など本格的なホラー要素も盛り込んできた満足度の高いエンタメ作品
ロケーションは前2作に比べてゴージャス感に欠ける部分はあるものの
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.2

手に汗握る、という表現はよく聞くが、本作の鑑賞体験においては純粋に汗をかいていた
身体がこわばり、呼吸するのも忘れるほどのアクションの応酬だった

「大阪での騒ぎは不必要だった」みたいな台詞があったけ
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