haru3uさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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バビロン(2021年製作の映画)

4.0

1920年代のハリウッド黄金時代。トーキー映画の革命の波が、多くの映画人の運命を変えてゆく。
ハリウッドの栄枯盛衰を体感する3時間超の群像劇。

朝一で浴びるにはハイカロリーな映画でした。寝不足の目を
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

3.5

刑務所を出所してたばかりのクライド・バロウは、田舎町のウエイトレス、ボニー・パーカーと運命的な出会いをする。町から町へと銀行強盗を繰り返し、人々にもてはやされた実在の二人を映画化。
アメリカン・ニュー
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ルパン三世 VS キャッツ・アイ(2023年製作の映画)

3.5

OPかっこよかったな~!
どちらもキラーチューンを引っ提げてのコラボのためテーマ曲が流れる度に大盛り上がりでした。
先の展開は読めるものの、即席バディのやり取りが楽しく全員に満遍なく見せ場があって、お
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金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.5

長年いがみ合い国交を断絶した2つの国。
両国の思惑に巻き込まれたお姫様と貧乏技師は偽りの夫婦を演じることとなり、国交回復を目指す政策に関わる中、心を通わせていく。

岩本ナオさんの漫画、可愛くて好きな
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ツヒノスミカ(2006年製作の映画)

3.5

息子夫婦と同居するため、90歳になる祖母の家の取壊しが決まった。
モノを捨てる・捨てないの攻防を通して思い出の家との別れを綴るドキュメンタリー映画。

裁縫の端切れや大量の食器等を一緒に片付けていた息
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のさりの島(2020年製作の映画)

4.0

オレオレ詐欺の旅を続ける青年が流れ着いたのは、熊本県天草の寂れた商店街。
楽器店を営む老女に孫として招き入れられた青年は、奇妙な生活を続けるうちに天草で居場所を見つけていく。

“のさり”とは、“いい
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ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん(2015年製作の映画)

4.0

北極点を目指し消息を絶った祖父とその船を捜す、少女サーシャの冒険活劇。

氷山にブリザード、船は流氷を割りながら進む。輪郭線を描かずベタ塗りの画は絵本のように優しく懐かしい質感でいて、死と隣り合わせの
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

生まれつき耳が聞こえないもののプロボクサーテストに合格し、通算3勝1敗の成績を残した小笠原恵子さんの実話に基づく。

ボクシング映画を見るたび、なんて生々しい肉体表現なんだろうと思う。
ケイコが言葉を
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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.0

容姿にコンプレックスを抱えたぽっちゃり女子が頭を打って、美人になったと勘違い。
失笑を誘う容姿差別の描き方は意地悪かも。。でも自分を愛し自信を持って振る舞えば、人生は変わる。
もちろん中身が伴わなきゃ
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ワタシが私を見つけるまで(2016年製作の映画)

3.0

NYを舞台に、4人の独身女性の日常を赤裸々に描くおひとりさまのススメ。

突っ走っては失敗を繰り返し、女性陣皆アグレッシブにはっちゃけていてシングルの悲壮感は薄い。
他人に見い出してもらいたいばかりじ
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

4.0

目覚めるたび容姿が変わる男が恋をしたら。

昨日の彼をどれだけ愛しても、翌日になれば他人の外見になってしまって、雑踏の中に彼を見つけられない。
数年ぶりに再会した友人とか、どんなに昔仲良かったとしても
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メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー/ケヴィン・オークイン:美の哲学(2017年製作の映画)

3.0

すべての女性は本来美しく、メイクアップはその美しさを発見するためのツールに過ぎない。

陰影を描くコントゥアリング、90年代の細眉。ケヴィン・オークインがブームの発信源だったのね。
90年代のファッシ
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

『SLAM DUNK』は小学生の頃に父所有の原作漫画を繰り返し読んで、台詞の一言一句までそらで覚えていました。
20年以上の時を経て大人になって、また新しい『SLAM DUNK』に出会えた奇跡に感謝の
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響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)

3.5

インドのアウトカースト(ダリット=不可触民)の青年が伝統打楽器ムリダンガムに魅了され、差別や様々な困難を打ち破り奏者として成長していく。

両面太鼓のムリダンガムは左右で全く違う音が鳴るんですね。
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.5

ティ・チャラ王亡きワカンダを、どうしたって現実と重ねてしまう。
残された人々は成長と決断を迫られる。過去映像であどけなく笑うシュリちゃんに、涙が溢れそうに。
海の帝国タロカンとの戦争の着地点も良かった
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ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男(2016年製作の映画)

3.5

カラフルな色や柄、刺繍がだいすきでうっとり眺めるブランドのひとつです。いつか1着、手に入れたいなあ。

歴代コレクションの数々、お城のような邸宅と庭園、そしてキュートなわんこ。
仕事はもちろん、日々の
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.0

第2次世界大戦後のロンドン。
夫を戦争で亡くした家政婦ミセス・ハリスは、勤め先でDiorのドレスに魅せられ、資金を集めてパリへドレスを買いに行くこと決意する。

階級社会で透明人間のように扱われてきた
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.0

フリーライターの市川は妻の浮気に気付くが、その裏切りにショックを受けなかったことにショックを受けていた。

ドロドロの恋愛模様となりそうなところ、軽妙な会話と稲垣吾郎さんの飄々として大らかな佇まいによ
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.0

敏腕映画プロデューサー:ポンポさんのもとで働く製作アシスタントのジーンは、ある日、伝説の俳優の復帰作『MEISTER』の監督に抜擢される。


多方面からおすすめされていたのに劇場で観なかったことを反
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ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

3.0

元恋人の帰りをひたすら待つ女が、未練と積もりに積もった愛憎を電話口にぶつける30分の一人芝居。

浮世離れした役の多いティルダ・スウィントンが感情的に取り乱す様はなんだか新鮮です。
地味な洋服なんて一
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.5

突如機能を停止したAIロボットのメモリーが映し出す、家族の肖像。

ヤンの素朴で優しい眼差しを彼自身の視点から追体験し、同じように家族を愛おしく思う。
風に揺れる木漏れ日とか、なんてことのない(ようで
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七人樂隊(2021年製作の映画)

3.5

1950年代から近未来まで移ろいゆく香港を舞台に、七人の巨匠が紡ぐ短編オムニバス。

短編ならではの気持ちのいい切れの良さと余白の美学を堪能しました。
宝塚「蒼穹の昴」の余韻をまだ引きずっているので、
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

英国植民地時代のインド。
攫われた村の少女を救うためデリーに潜伏するコムラム・ビームと、独立運動のため英国政府の警察官となったA.ラーマ・ラージュ。敵対する立場の2人は互いの素性を知らぬまま、友情を深
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2046(2004年製作の映画)

3.0

失くした記憶を見つけるため、人々は、アンドロイドが客室乗務員を務める列車で“2046”を目指す。

ウォン・カーウァイ 4Kの、5作品の最後に鑑賞。他作品の欠片が散りばめられているので、良い映画を観た
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天使の涙(1995年製作の映画)

3.5

若者たちの群像ラブストーリー。
「恋する惑星」のポップな可愛らしさが好きだと戸惑うかもしれません。対になるような夜と雨。口のきけない金城武の無邪気な狂人ぶりはだいぶ怖い。
全編通してキザが過ぎるけれど
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花様年華(2000年製作の映画)

5.0

“女は顔を伏せ、近づく機会を男に与えるが、男には勇気がなく、女は去る。”
偶然同じ日に同じアパートへと引っ越してきた新聞記者・チャウと商社の社長秘書・チャン夫人。互いの伴侶が不倫関係にあることに気付き
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クルエラ(2021年製作の映画)

4.0

若かりしディズニーヴィランがファッション界の女帝に挑み、デザイナーへの夢を駆け上る痛快な復讐劇。
反骨精神溢れる煌びやかなドレスの数々をまとい、闊歩するエマ・ストーンは最高にクール&チャーミング❤︎"
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.0

ちょっと感じの悪い第一印象から仲良くなるにつれていい奴なんだよって。実際にこんな気の置けない友人がいるような気がしてくる、キャラクター造形が抜群です。
ダンスシーンがどれも幸福感いっぱいで眩しかったな
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.5

ジム・ジャームッシュ監督が18年間撮りためた11の短編オムニバス。
みんな出会って挨拶した次の瞬間には、もうその場から立ち去りたいみたい。噛み合わない会話の気まずさを珈琲と煙草がつないでくれる。
私は
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キングダム(2019年製作の映画)

2.5

劇場で続編がかかっているので観に行こうかなと、好評だった前作を鑑賞。
原作漫画はずいぶん昔に読んで、手に汗握るスピーディーな展開が楽しかった記憶があります。

しかし漫画の実写化はもともと苦手で、本作
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軽蔑(1963年製作の映画)

3.0

妻に軽蔑される夫。その夫婦関係を古代ギリシャの叙事詩“オデュッセイア”になぞらえているっぽいのだけど、如何せん私に元ネタの知識がなく。。
主人公のヘタレな振る舞いはないなと思いつつ、最後まで釈然としな
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気狂いピエロ 2Kレストア版(1965年製作の映画)

4.0

こちらも男女の逃避行だけど、より刺激的(題もベトナム戦争の茶化し方もぎょっとする)。
しみじみジャン・ポール・ベルモンドは、振られ男の哀愁がとても似合うね。。破滅へ向かう悲惨なお話なんだけど全編通して
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.5

ヌーベルバーグの代表作。
序盤のタイトル回収がかっこよくて前のめりになるも、その後は思わせぶりな台詞の応酬が続く。会話は詩的だし画がお洒落なので退屈ってほどでもないんだけれど。
主人公は小悪党でいいと
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芳華-Youth-(2017年製作の映画)

4.0

1970年代激動の中国を舞台に、歌や踊りで兵士を慰労し鼓舞する人民解放軍の歌劇団:文工団に所属した若者たちの青春群像ドラマ。
青春の輝きが増せば増す程戦争の影がより一層濃くなって、鮮烈なコントラストに
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ねことじいちゃん(2019年製作の映画)

3.0

写真家岩合光昭の初監督作品。
高齢化が深刻な佐久島で、ねこは人々の生活の隙間にするりと溶け込み、自由気ままに島を闊歩する。

これで犬が主人公だったら、飼い主の危機を救ったりなんかして感動的なドラマが
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シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

3.5

亡き夫の故郷“密陽”に越してきた母子は順調に新生活を始めるが、ある日息子が誘拐され・・・。

キリスト教の盛んな韓国で、宗教による救いに疑問を突きつけた意欲作。ずしんと辛く重い142分でした。。
一見
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