なにも期待してなかった分、望外に楽しめた。駆け引きのない直線距離のレースが、演出のおかげでドラマチックに映る。スポーツ映画かと思ったら潜入捜査モノの面白さもあったりして、意外だった。ただストーリー全体>>続きを読む
嫉妬しちゃったな。こんな静かな映画で、ひとつひとつのショットに圧倒され続ける体験は初めてかも。圧倒的な才能を目の前にして、映画館の座席から溜息をもらすしかなかったのを覚えてる。
なんていうか、ショッ>>続きを読む
タイトル回収も含め、ラストにかけての展開とかすごく良いんだが、これが弛緩した100分ちょいの尺に耐えるオチかというとそんなことはないように思う。これはサリンジャーとかトーベ・ヤンソンの小説を読んでいて>>続きを読む
闇のチョコレート工場。暖かみのあるテクニカラーの映像で、毒っけの強い古典的ミュージカルをやってて良かった。技術はショボいがぶっ飛んでいる。『2001年宇宙の旅』の木星シーン意識ぽいサイケデリックなシー>>続きを読む
テレビ放映が話題になってたんで、CM無しで観ようと思いディズニープラスで鑑賞。そんなに可愛くないカエル同士の恋模様が大半を占める、なかなか尖った映画だった。序盤に流れるAlmost Thereって曲の>>続きを読む
まっすぐに殴り合い、ぶつかり合うボクシングに比べると、プロレスは「折り合いをつける」競技なのかな、と観ていて思った。プロレスのそういう性格が、ストーリー含め映画全体にも漂っているように思う。
そもそ>>続きを読む
中盤まで結構いろいろ考えながら観てたはずなんだけど、クライマックスに突入すると最早考えることができなくなり、THE ENDの文字が出た瞬間には大爆笑して全部忘れてしまった。ド最高。「女性蔑視の変態男に>>続きを読む
おれが「従来の西部劇」も「従来のライカート」も大して踏まえられていないからかもしれないが、退屈した。展開がゆったりなのもあるだろうけど、映像的にも目瞑ってんのとほぼ変わらんような暗い画面が長く続き、眠>>続きを読む
ショットも構成も端正に仕上がってるが、「背負いきれない罪悪感の受け入れ方」について描いた映画として捉えると、自分は傑作『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の方が頭をよぎってしまう。あちらの見せ方の巧さや>>続きを読む
アンチ・ディズニーな御伽話映画。コミックぽい表現を大胆に取り入れたポップな映像が「スパイダーバース以後」のアニメ映画って感じで良いですね。
分かりやすくキャラの立った面子による三つ巴のアイテム奪い合>>続きを読む
すこぶるハッピーでカラフルな新作ミュージカル映画をひさびさに劇場で観れたので、かなり満足した。いかにも古典的な「ミュージカル・コメディ」。ポール・キングの映画初めてみたけど、こんな信頼できる作家ならも>>続きを読む
劇中ずっと流れる音楽と同様に、かなり独特でエキゾチックなリズムとメロディのある映画。シーンごとの省略が大胆でポンポン進む。最初はちょっと戸惑ってしまったけど、観てるうちにどんどん引き込まれた。ユーモラ>>続きを読む
いわゆる「オフビート」なんだが、絶妙に見たことない質感で喰らった。ジャームッシュやヴェンダースとは全然違うとこにいるように見える。
ショットひとつひとつが構図も色味もかなり洗練されてる反面、編集はか>>続きを読む
引退するヒーローに感謝と別れを告げる作品としては完璧だと思った。これ以上何も求めまい。最終作とはいえ下手に気張らず、ファーストカットからラストカットまで今まで通りお茶目に、軽妙なノリで走り切ってくれた>>続きを読む
自分の周りでは評価が割れてたので身構えてたが、鑑賞後は「めちゃくちゃええやんけ」の一言だった。個人的には文句なしの傑作。
生まれ持った性質や、家柄、文化の違いゆえに触れ合えない二人が、触れ合えないな>>続きを読む
なんだか背筋の伸びる映画。おれ最近、なんとなく口ひげと顎ひげを伸ばしてたんだけど、さっき思い立って顎ひげ剃っちゃった。これから毎朝ハサミで整えます。あとポンチョ買います。
公衆トイレ掃除で日銭を稼ぐ>>続きを読む
観てて退屈しないし、撮影も演出も文句つけるとこ特にないんだけど、好きになれるポイントも特になく、思い返せば1000円ちょっと払って汚ねえバカの殺し合いを見させられ少し嫌な気持ちになっただけなんで、おれ>>続きを読む
ド最高。おれが映画に求めるすべてがあった。こんなとこで名前を出すのも気が引けるが、『花束みたいな恋をした』で麦くん&絹ちゃんというゴミカス映画かぶれミーハーカップル(死ね!)に雑な感想を述べられていた>>続きを読む
原作がそういう物語なんだとは思うが、前半にあまり緩急がなく退屈する。しかし後半部(反アメリカ戦に突入してから)は映画の強度が明確に変わり、強い演出、強いシーンが結構多くて良かった。
反戦アニメ映画の>>続きを読む
おれの愛する『CLIMAX』を撮ったギャスパー・ノエのことだからハズさないだろうと期待してたんだが、2画面の使い方があまりにもお粗末で、ちょっと面食らってしまった。こんなに上手く扱えてないとは。『ルク>>続きを読む
今年公開の映画の中でもなかなか面白い方だと思うが、現在Filmarksでの平均評価が3.6点。「ザ・キラー」のタイトルに似合わずめちゃくちゃ地味な映画なので、おそらくアクションを期待して拍子抜けした皆>>続きを読む
こんな感想言っていいのか分からないが、めちゃくちゃ面白い。リズムに乗せられる。4時間や7時間の映画を観てきたおれでも3時間半の映画って若干ビビるんだが、あまりにも語りが上手く、テンポがいいので驚いた。>>続きを読む
最速試写会にて鑑賞。Filmarksさん、いつもありがと〜!!
ディズニーが100年の歴史をかけて築き上げてきた「エンタメの公式」の磐石さを再確認させられる。ディズニー製作の作品に共通して言えること>>続きを読む
こういうハリウッド的な気概を持った大衆映画が日本から出てきたことは素直に祝福したいし、ゴジラが登場する場面は全体を通して結構楽しんだ。しかしドラマパートに関しては、演出・撮り方・演技が揃いも揃ってあま>>続きを読む
爆速会話コメディ。誰に感情移入していいのか、どういう気持ちになればいいのか分からないまま、ハイテンポで物語がズンズン進む。最後もハッピーエンドなのかどうかよく分からないまま終わる。軽いノリで笑えるんだ>>続きを読む
原題は和訳すると「ウォン・フーさんへ ほんまありがとう ジュリー・ニューマーより」である。やたら長い上に固有名詞がフルネームで2つ(しかも片方は実在の女優)というイカれたタイトルだが、映画もまあそんな>>続きを読む
しばらく会っていない親友のことを思い出したりした。人間をジャンルで分けて整理するとしたら「変わり者」の棚に並べられるような子である。
その子はおれの元カノに(会ったこともないのに)えらく嫌われていた>>続きを読む
冒頭から「ファウンド・フッテージものにしてはちょっと映像がアヴァンギャルドすぎるやろ」というツッコミが脳を掠めるものの、その映像があまりにカッコいいんで文句はすぐ忘れた。アニメーションというよりもイン>>続きを読む
『オオカミの家』より真面目にファウンド・フッテージをやってる。映像はまあ置いといて、音声が良い。左右で不均衡なステレオに不安感を煽られる。
ジョン・ケージは1937年ごろに「音楽にはどんどんノイズが>>続きを読む
「子どもの頃から憧れる女優とデートするため、成人男性3人が奮闘!」という楽しげなあらすじから予想する通り、ゼロ年代初頭らしい軽薄なノリのドキュメンタリーだ。しかし意外にもというか、なかなか緊張感のある>>続きを読む
しっかり面白く、ずっしり重く、やたらと悲しい映画だと記憶しているので、また観ることはない気がします
このまま終わってほしい、と思った瞬間に映画が終わったので感激した。密林をじりじりと移動するだけのジャングルクルーズみたいな映画だが、画面には悠々とした移動撮影の興奮が通底している。『アンダーグラウンド>>続きを読む
オーディションという、陽の当たらないところにある群像劇。ダンスと自己開示についてのミュージカルだ。
自身のセックス遍歴について「人生で3回目のやつは本当サプライズでしたね」と歌い上げるナンバーを筆頭>>続きを読む
ゆるいんだか厳しいんだかわからないダイエット合宿。少女は中年医師に恋をする。
3部作通してずっと画面は美しかったけど、今作は色遣いとかシチュエーションが可愛くて特に好きだった。ルール違反のために罰を>>続きを読む
十字架の前で自分を鞭打つ狂信者が、キリストを鞭打つようになるまでの話。マゾがサドになるまで、でもあるのかな。
三部作の中でいちばん救いがない、からおれはあんまり好きじゃない。でも布教活動中の舌戦や取>>続きを読む